オンラインでの情報発信が企業の広報活動で重要なのは言うまでもありませんが、オフラインをどう活用するかも企業には求められるようになってきています。

オフラインの場に集まった人々とつながりを作り、実施した内容を記事コンテンツ化することで、より多くの人に活動を伝えられます。

企業の広報担当者やマーケティングの担当者は、オフラインとオンラインをうまく行き来しながら情報を発信する必要があります。

前回は、イベントをレポートする際に注意したいポイントをお伝えしました。ただ、近年ではイベントの形式も多様化しており、伝え方にも少しコツが必要です。

今回は、イベントのパターンごとにおさえておくべき、執筆のポイントを紹介します。

参考:
イベントレポート作成時に注意すべき3つのポイント

「導入」と「まとめ」に盛り込むべき要素

世の中にはさまざまなタイプのイベントが存在します。数人が壇上で話すトークセッション形式もあれば、会場の各所で参加者がアイデアを出し合うワークショップ形式もあります。社内の勉強会や交流会など、参加者が限定されたイベントもあります。

イベントレポートを書く際、イベントの形式によって書き方のコツは異なってきますが、共通して意識すべきことも何点かあります。レポートに必ず必要なのは、「導入」と「まとめ」です。まず、導入を書く際には、下記のポイントを盛り込めるように注意してみてください。

  • イベント開催の目的
  • いつ開催されたか
  • 誰が登壇したのか
  • 何が行われたのか

これらの情報だけを盛り込もうとすると、レポートのように少し形式的な書き方になってしまうこともあります。なので、トークセッションや社内勉強会の場合は読者の方が記事に関心を持ってくれるように、イベントで語られた内容の中で注目のポイントなどを書き出してみましょう。イベント内での象徴的な発言を冒頭で引用するのも手です。

まとめでは、そのイベントレポートを通して伝えたいことを整理して記載しましょう。そのイベントレポートを読み終えた読者がどのような状態になってほしいのか、読者のネクストアクションを想起しながら、イベントを総括してみてください。

イベントレポートは4象限で整理できる

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記事の導入とまとめは、どのようなイベントでもある程度共通しています。ですが、その中身はイベント発信の狙いや目的によって異なります。目的ごとに整理を行い、それぞれの書き方を紹介します。

イベントを発信するときの目的は、大きく分けて上記の4つのパターンに分けられます。

トークイベントの中身をしっかり伝えるために

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トークイベントなどのレポートを作成する際は、どのように内容をまとめるかが重要になります。登壇者がひとりの場合も、複数人の場合も、まずはアウトラインを作成しましょう。

レポートを作成するときは、当日語られた内容をその順番通りでなくとも問題ありません。話が前後することもあるため、読者が読みやすい順番に入れ替えましょう。

まずトークイベントのメモや文字起こしのなかで面白いと思ったポイントをマーカーでハイライトにし、それをつながるように並び替えます。

次はそれをまとめていく作業です。トークイベントのレポートを書いた経験がないという方は、ストーリー形式でまとめようとせずに、「イベントで学んだことを3つ書きます」というように、箇条書きで当日の気になったポイントをまとめる方法がいいでしょう。

他にも話者の発言を箇条書きでまとめるレポートの形式もあります。メルカリが運営するメルカンでは、話者の発言を箇条書きにし、重要なポイントを太字にすることで読者が読みやすいように工夫してまとめています。

参考:
【イベントレポート】hey×BANK×merpayコラボしたよ! #メルペイなう vol.10

トークイベントの執筆に慣れてきたら、読者が理解しやすいように言葉を補ったり、段落の順番を入れ替えたり、複数人が登壇するトークイベントの場合はモデレーターの発言を補足したりと、ストーリーっぽくまとめられるように取り組んでみましょう。