企業が活用できる4つのリッチピン

Pinterestには、「リッチピン」という機能があります。リッチピンは画像に追加の情報を付け加えられるもので、企業アカウントのみ利用可能です。

リッチピンは全部で4種類あり、Pinterestを使ったECサイト運営をより強化してくれます。

1.プロダクトピン

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プロダクトピンは、画像に商品の情報を付け加えられる機能です。商品の価格や在庫状況、購入先などの情報を掲示できます。

投稿には限られた情報しか載せることができないため、プロダクトピンは特にECサイトを運営している企業にとって重要な役割を担います。

販売している商品を掲載する場合は、忘れずにつけてください。

2.レシピピン

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レシピピンは、レシピの材料や所要時間の情報を載せられる機能です。海外の言語であっても、見出しは日本語(設定言語)に訳して表示されます。

料理の工程を載せることはできないため、サムネイル画像と材料だけでユーザーに興味を持ってもらえるコンテンツを作ることが重要となります。

手軽に作ることができるメニューや、フォトジェニックなメニューを掲載しましょう。

3.リーディングピン

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リーディングピンは、Pinterestで紹介する記事に更新日と作者の情報をつけ加えられる機能です。リンクとは別に、ピンの詳細画面で記事を更新した日付と作者を紹介することができます。

オウンドメディアを運営しているのであれば、他のSNSと併用しながらこの機能を活用してPinterestをプロモーションに利用できます。

その場合、ユーザーが読みたくなるようなキャプション、サムネイル画像の準備が必要です。

4.アプリピン

アプリピンは、画像の隣にインストールボタンを設置できる機能です。Pinterestからアプリのインストール画面にスムーズに遷移できます。

ただし記事執筆時現在(2018年7月27日)、アプリピンは米国向けアプリかつiOSアプリでしか利用することができませんので注意してください。

Pinterestを活用している企業例5つ

1.GAP

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Gap JPN

ファッションブランド「GAP」のアカウントは、2018年7月現在、月間閲覧者数1000万人を超えています。GAPのPinterestの特徴は、プロダクトピンとボードを使いこなしている点にあります。

GAPのボードは大きく2種類です。

1つはその年のコレクションを紹介するボードです。商品紹介を目的としているため、プロダクト品を使った値段表示などがされています。

もう1つはGAPの製品を使ったコーディネートを紹介するボードです。「Styld」というコーディネートを共有するメディアからの画像を転載してボードにしたものもあれば、Instagramに載せることを目的として作られたボードもあります。

カジュアルブランドであるGAPは、ボードに応じてカジュアルを保ちつつも撮影の構図を工夫して安っぽくみせない工夫もしています。

ECサイトとしての役割にも効果があり、実店舗とは違った角度から商品を紹介しているほか、販売ルートの多様化にも効果を発揮してます。

2.iichi - Crafts & Living -

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iichi - Crafts & Living -

ハンドメイドの商品を取り扱っている「iichi(いいち)」のアカウントは、2018年7月現在、月間閲覧者数約160万人です。

継続してPinterestへの投稿しており、大企業にも引けを取らない閲覧者数を記録しています。Pinterestのアカウント運営では投稿の継続が重要です。中小企業でもコツコツ投稿を続けることができれば、大きな影響力を持つ可能性もあります。

iichiのアカウントでは自社製品の投稿がほとんどです。投稿が途切れず、継続的な投稿を心がけていることがわかります。また、手作り感のある雰囲気で統一されているためボードを眺めるだけでも楽しく過ごせるよう設計されています。

もちろんプロダクトピンも活用されており、すべてのページで商品購入ページへのリンクが添付されています。

3.Sanrio

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Sanrio

エンターテイメントやキャラクター事業で知られる「サンリオ」のアカウントは、2018年7月現在、月間閲覧者数が3.8万人です。キャラクターの認知拡大やグッズの販売を目的としたアカウント運営が行われています。

アカウントの特徴として、投稿がキャラクターやそのグッズが中心ということもあり全体的にポップな雰囲気で統一されていることが挙げられます。ボードはキャラクターやグッズのシリーズごとで分類されており、チェックしやすいこともポイントです。

プロダクトピンも活用しており、商品とそうでないものの区別もつきやすくなっています。

ユーザーの購買欲求をかきたてる場と、販売する場を兼ね備えたPinterestは、こうしたキャラクタービジネスとも相性がよいと言えます。

4.楽天

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Rakuten Global Market

国内大手のECサイト「楽天」のアカウントは、2018年7月現在、月間閲覧者数が3万人です。Pinterestでは、ターゲット層を海外のユーザーに絞って発信していることが特徴で、ボードにもその様子が表れています。

楽天のボードでは「Japanese Kimono」「Japanese Snack」といったように国産の商品を中心に投稿しています。これは海外ユーザーの獲得を狙った行動であるといえるでしょう。

このように、国内ではある程度認知されている企業が海外ユーザーの獲得を目的にPinterestを活用することもあります。国内で未発達な市場を獲得することも大事ですが、あえて海外ユーザーに焦点を当ててみるのも1つの手です。

5.Baby mat Shop - 赤ちゃんマットのお店 -

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Baby mat Shop - 赤ちゃんマットのお店 -

「Baby mat Shop - 赤ちゃんマットのお店 -」は、Pinterest公式のアカウントではありませんが、独自の工夫が光るアカウントです。

こちらのアカウントでは、企業の商品をひとつのボードにまとめつつ、関連する商品の画像を別のボードで掲示しています。自社の商品の紹介に終始するのではなく、関連した商品も同時に掲載することでユーザーの想像力をかきたてる効果を生んでいます。

さらに、日本語と英語の併記を行っていることもポイントです。
海外のPinterestユーザーに注目してもらうことはもちろん、メインターゲットである日本のユーザーへの配慮も忘れていない優れた工夫です。