「Movable Type」は当初、ブログを編集するためのツールとして開発されました。現在は機能を拡大し、企業公式サイトなどに幅広く利用されているCMS(サイト制作システム)です。この記事では、Movable Typeの特徴や機能の説明、インストール方法、おすすめのプラグインなどを紹介していきます。

目次

  1. Movable Typeの特徴
  2. Movable Typeの機能とは?
  3. Movable Typeの導入方法
  4. Movable Typeの便利な プラグイン
  5. まとめ

Movable Typeの特徴

まず、Movable Typeにはどのような特徴があるのか説明していきます。

商用パッケージ型CMS国内導入シェア No.1

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Movable Typeは、2017年度の商用パッケージ型CMSについて、国内導入シェアNo.1を誇っています。(ソフトウェアビジネス新市場 2018年版 (市場調査レポート)データより)

ライセンス登録情報をもとにした調査においては、日経平均株価構成銘柄である225社のうち55%、国立大学86校のうち74%がMovable Typeを導入しています。低価格・高セキュリティ・多機能といったメリットから、多くの国内企業・組織に利用されている実績があるのです。

自由度に応じた3種類のタイプ

MovableTypeにはサイト作成の自由度に応じて、

・MovableType.net
・Movable Type クラウド版
・Movable Type ソフトウェア版

の3種類に分かれています。MovableType.netはプラグインの新規導入ができませんが、初めからプラグインと同等の機能があるほか、記事・ウェブページ「差し替え予約機能」や「フォーム作成機能」など、独自の機能が提供されています。Movable Type ソフトウェア版は独自プログラムを構築できるといった、サイト作成の自由度がもっとも高くなっています。
(※その他、関連会社との共同利用などを想定した大規模のサイト構築には「Movable Type Advanced」が、Movable TypeがインストールされたOS込みのAWS版が用意されています。)

将来的に独自プログラムでサイトを構築する予定やプラグインを導入して、運用面などでのカスタマイズが必要な場合はソフトウェア版を選択すると良いでしょう。

個人で簡単にサイトを始めてみたい、管理運用を簡単にしたいという方はMovableType.netから始めてみましょう。月額料金がもっとも安く、現在(2019年1月18日時点)では14日間の無料トライアルもついています。

参考:
MovableType.net と Movable Type クラウド版 ソフトウェア版どれを使えばいいの?の疑問にお答えします
MovableType.net が正式公開後に対応した Movable Type ソフトウェア版 の機能と独自機能まとめ

コンテンツを静的に生成でき、高負荷にも対応

Movable Typeは、コンテンツを動的ではなく静的に生成するため、Webページを作成する負荷が軽く、他のCMSで作ったサイトよりも比較的早く表示することができます。

さらに、高負荷にも対応できるサーバー機能を持っているため、長い運用の末Webサイト自体が肥大化しても、問題なく表示できます。

Webサイトを構築するにあたり、サイトの表示速度や負荷の程度は重要なポイントです。
最初は問題なく動作していたWebサイトも、ページ数を増やし、画像やリンクを追加していくにつれて表示速度が低下していきます。
表示速度の低下はユーザーのストレスになるだけでなく、検索順位にも影響します。
表示速度を素早く保ち、ユーザーに利便性の高さを提供しなければならない企業サイトなどに向いているといえます。

サポートが充実している

CMSを利用していると、どうしても操作がわからないことや問題が解決しないことがしばしばあります。

特にWeb担当者になったばかりの際にはエラーによって、入稿した記事がうまく表示されずに困ったり、プラグインの導入でわからないことが出てきたりするでしょう。こうした問題に対し、Movable Typeは「テクニカルサポート」が全種類のサービスに適応されています。

一方で、サーバー管理などのメンテナンスはクラウド型のみ受け付けています。

スマートフォンに対応した「レシポンシブウェブデザイン」も簡単に構築

最近のWebサイトはPCだけでなく、タブレットやスマートフォンといった様々な解像度の画面にも最適化表示できることが求められています。

Movable Typeを使うと、その最適化作業も簡単にできます。

特にMovableType.netでは、テンプレートが豊富に用意されているため、スマートフォン対応のテンプレートを用いることで、難しい設定をしなくてもスマートフォンに対応したレシポンシブデザインを作り上げることができます。

Movable Typeの機能とは?

では具体的に、どのような機能があるのでしょうか。以下で見ていきましょう。

記事の作成・更新・修正

Movable Typeは、記事の追加・更新といった編集作業が誰でも簡単にできるよう、わかりやすいインターフェイスになっています。

企業でCMSを導入する場合、人によってCMSの習熟度はばらばらであるため、担当者に任命されたもののCMSに全く詳しくない、という場合もあるでしょう。

Movable Typeの編集画面はどこに何を入れるべきなのかがひと目でわかるようデザインされており、CMSの習熟度にかかわらず、編集作業を行う人が全員が同じ作業ができるように配慮されています。

習熟度にかかわらず多くの人が作業できると、複数人の社員が持ち回りで毎日ブログを更新する、それぞれの営業担当者が随時自分の営業実績を更新・公開していくといったことができるようになります。

このように更新頻度が高くなると、検索エンジンに「活発な情報共有がされているWebサイト」として認識され、検索順位を上げる効果が見込めます。

プラグインによる機能の拡張

プラグインとは、CMSに新しい機能を追加するプログラムのことです。プラグインCMSに導入することで、自分に必要な機能をカスタマイズできるようになっています。

Movable Type クラウド版やソフトウェア版にはプラグインが用意されており、公式サイトからインストールできるようになっています。

WordPressなどオープンソースのCMSの場合、プラグインは任意の個人や企業が独自で作ったものになるため、動作の安定性は保証されていません。しかし、Movable Typeのプラグインは運営企業が検証したものが提供されているため、安心して機能を追加できます。

プラグインは1つずつ選んで導入できるのはもちろん、業種や目的別にいくつかのプラグインがパッケージ化されているものもあるため、サイトに合ったプラグインを複数導入できます。

MovableType.netではプラグインを導入することはできませんが、現在のバージョンではプラグインで可能なことや独自の機能が盛り込まれています。

Movable Typeの導入方法

MovableType.netでは同社のWebページアカウントを作成後に管理画面で作り込んでいくだけですので、インストール作業は発生しません。

今回はMovable Type クラウド版やソフトウェア版を導入する手順を解説していきます。

動作環境のチェック

Movable TypeはPerl(パール)というプログラミング言語で作られているため、Perlが動く環境かどうかを確認します。この他にMySQLで構築されたデータベースサーバやFTPクライアント、JavaScriptの動くWebブラウザが必要になりますので、それぞれ確認しておきましょう。

Movable Typeのダウンロード

動作環境が確認できたら、Movable Typeのプログラムをダウンロードします。個人利用の場合は無料ですが、商用利用の場合は有料かつライセンス登録が必要になります。まずは提供元であるシックス・アパートのユーザーサイトから登録を行い、ダウンロードしましょう。

Movable Typeのインストール

Movable Typeのインストール作業は大きく分けて3段階あります。
最初に、データを格納しておくデータベースを作成します。MySQLで利用するデータベースのほか、ユーザーユーザーパスワードが必須なので、別に設定しておきましょう。

次に、インストール先を決定します。Movable Typeのインストールにはアプリケーションディレクトリ・スタティックディレクトリ・ウェブサイトディレクトリの3つのディレクトリ(フォルダ)を設定する必要があります。

アプリケーションディレクトリはMovable Typeの本体やプラグインを格納するフォルダです。スタティックディレクトリにはスタイルシート(CSS)や画像ファイルといった、読み込んで使うファイルを格納します。ウェブサイトディレクトリはMovable Typeからファイルをエクスポートした際の保存先です。

これら3つのディレクトリを正しく設定できていないと、インストールができません。書き込みや読み込みのミスが起こるときは、これらの設定が正しくできていないことが多いです。

最後に、JavaScriptが実行可能なブラウザからMovable Typeの管理画面にアクセスし、基本的な設定を行っていきます。ウェブサイト名・ウェブサイトURLなど必要事項を全て設定したら、インストールし導入は完了となります。

Movable Typeの便利なプラグイン

Movable Typeが導入できたら、プラグインでより便利にカスタマイズすることも可能です。ここでは、おすすめのプラグインを紹介していきます。

MTAppjQuery

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MTAppjQuery

jQueryやVue.jsを使うことで、管理画面上でMovable Typeの管理画面をカスタマイズできるようになるプラグインです。Javascriptが使えれば、自分の使いやすいように管理画面がカスタマイズできます。

MovableTypeの管理画面の開発にはPerlなどの言語を習得する必要がありましたが、MTAppjQueryによって、フロントエンジニアの知識だけで使いやすい管理画面が実現できるようになりました。
 

PageBute

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PageBute

Movable Typeで生成したページを指定したページページ分割(1記事を数ページに分ける)してくれるプラグインです。
長文記事を投稿した場合にユーザーにスクロールをさせたくない場合などに利用できます。

htmlページをそのまま静的ページとして分割してくれるために、PHP処理などを考慮する必要がなく、MovableTypeの仕様によくあったプラグインと言えます。

Copy This Entry

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Copy This Entry

作成した記事の複製が可能になります。カテゴリや文章の書き方を統一した記事を作成したい場合、見本となる記事を複製すれば、簡単にフォーマットを合わせられます。

記事のフォーマットを統一したサイトを作りたい方や複数人のライターに同様のフォーマットで執筆を依頼したい方におすすめです。 

ListingFieldEditor

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ListingFieldEditor

通常は記事編集画面に入らないと編集できないコンテンツデータ・カスタムフィールドの内容(テキスト・日付・ドロップボタンなど)を、記事一覧画面から編集できます。

記事冒頭の挨拶文を全て変更するなど、カスタムフォーマットを一括変更をしたいときに重宝するプラグインです。 

CSVDataImExporter

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CSVDataImExporter

このプラグインを入れておくと、記事の内容やWebページそのものをCSVファイルとしてエクスポートすることができます。CSVファイルにしておくと、Webサイトを引っ越しする際にデータ移動が楽になります。逆にインポートも可能で、サイト構築時にまとめてデータを入力する際、CSVファイルを読み込んで作業を効率的に進めることができます。 

まとめ

Movable Typeには、使いやすさやサポート体制の手厚さなど、他のCMSにはない魅力が数多くあります。

簡単に使えるインターフェイスによって更新頻度が増加し、レシポンシブデザインに対応しやすいことで運用のしやすさにつながります。

このように、検索エンジンの検索順位アップに繋がる利点や権限管理のしやすさが、企業に多く導入されている理由なのではないでしょうか。