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労務管理は従業員の人数と比例し業務量が多くなる業務であり、ソフトウェアなどのIT活用の成果を出しやすい分野のひとつです。ITツールの中でも「攻めのIT」と言われる売上増加を目標としたものよりも、「守りのIT」と言われるコスト削減を目的としたITツールの方が競合性が低いため、目標達成の確度を高めやすいのです。

今回はIT利用の中で最も活況だった業務システムから労務管理に注目します。労務管理ソフトがどのような成果を挙げているのか、事例をピックアップしました。

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目次

  1. 務管理へのIT導入が進んでいる
  2. 労務管理ソフトの特徴
  3. 労務管理ソフトと企業規模
  4. 労務管理ソフトの事例チェックのポイント
  5. 成果を上げている労務管理ソフトの事例紹介
  6. まとめ

労務管理へのIT導入が進んでいる

東京商工会議所が2018年3月に発表した「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」によると、中小企業のIT利用状況に関しては「活用している」と回答した企業が全体の50.8%ありました。その中でも「業務システムの導入による効率化」を行っている企業が65.4%と、活用しているITツールの中でも最も高い利用率です。業務システムとは、「勤怠管理、給与管理、財務会計システムなど」を指しており、労務管理へのIT導入が活況であると言えるでしょう。

参考:
東京商工会議所「中小企業の経営課題に関するアンケート結果」

労務管理ソフトの特徴

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労務管理ソフトは従業員の各種保険の手続きをスムーズにします。

会社に従業員や入社するときや、退社するときには、労災保険や雇用保険の加入手続きや健康保険・厚生年金保険の手続きが必要となります。これらの手続きは各種行政窓口に訪問し手続きをするなど、労務管理の担当者にとって負担が大きくなってしまいがちです。

労務管理ソフトは、手続きに必要な書類を自動的に作成できる上に、オンラインを利用した申請に対応しているものもあり、手作業に比べて業務効率を圧倒的に向上できるのが魅力です。導入している企業の事例でも手続き業務にかかる時間を大きく削減できたという声が目立ちます。

労務管理ソフトと企業規模

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労務管理ソフトは、どのような規模の会社でも成果を発揮できる優れた機能を搭載しています。従業員数の多い企業ほど、ITならではの業務スピードを感じられるでしょう。

社会保険や労働保険の書類作成は経験豊かな労務管理担当が行ったとしてもスピードには限界があり、人数が増えると1日で作成できる書類の数も限られるほか、手作業ならではのミスが発生してしまう可能性があります。

限られた労務管理の担当者が多くの従業員の手続きを円滑に行うには、労務管理ソフトを活用するのが得策でしょう。労務管理ソフトの事例の中にも、店舗の増加に伴ってアナログによる対応に限界を感じたことをきっかけにしている事例も見かけます。

企業成長計画の中で、労務管理ソフトを投入するタイミングなど、自社のIT計画にも余裕を持って取り組みたいところです。

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労務管理ソフトの事例チェックのポイント

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他社が労務管理ソフトを導入した事例は、これからのIT化の参考になります。とはいえ導入事例のチェックポイントを誤ると、十分な参考にならない恐れがあります。

ここでは、労務管理ソフトの事例をどのような視点で確認するべきかを紹介します。

労務管理ソフト導入前の悩みが似ている事例に注目する

労務管理ソフトを導入する動機が近い企業の事例は最も参考になるでしょう。

社会保険や労働保険のオンライン申請に着目したのか、従業員のデータベースとして興味を持ったのかでは、ソフト導入の動機がまったく異なります。自社に現時点で立ちはだかっている課題を明確にして、近い事例を参考にするのが得策です。

同業種の事例に注目する

労務管理は業界を問わず、法人であれば発生する業務の一つですが、別業種の労務管理は勝手が違い、あまり参考にならない場合もあります。

自社と似ている同業種の企業を参考にした方が良いでしょう。

企業規模を参考にする

企業規模が似ている場合、労務管理体制など共通点が多い可能性があります。

事例に従業員の規模は掲載していない場合が多いものの、気になる場合はオフィシャルホームページを確認するなどして、自社との共通点を見つけ出すとよいでしょう。

成果を上げている労務管理ソフトの事例紹介

労務管理ソフトの事例の中から、有効な改善事例や使用した労務管理ソフトの機能性を感じられるものをいくつかピックアップしました。

事例1.複数拠点の労務管理を効率化!新人担当者も即戦力に

freeeの事例
画像:人事労務 freee

こちらの事例は、70名近い従業員と事業拠点が増加しており、バックオフィスを各拠点に設置していない状態です。複数拠点にいる従業員の労務状況をスムーズに把握するのは難しく、年末調整に関しても紙ベースでは修正作業一つでも、紙の郵送など必要なため、手間がかかっていたようです。

労務管理ソフトの導入を行ってからは、システム上で必要な処理のプロセスをナビゲートするため知識が少ない新人の担当者でも、感覚的に利用できスムーズに業務を進められています。ユーザビリティの高い労務管理ソフトならではの事例と言えるでしょう。

事例2.バックオフィスの生産性を改善!2人体制で1700名の給与計算を実現

SmartHRの事例
引用:SmartHR

事例の企業は社員約170名、アルバイト約1,500名を雇用している外食産業です。規模の大きな会社のため、スタッフ数も多く手書きによる処理では本社の業務コストが高くなってしまいます。業務の中でも労務管理に膨大な時間がかかっていたことを課題として挙げており、生産性の向上のために労務管理ソフトを導入しました。

2人体制で入社手続きと約1700名分の給与計算をこなせるようになり、大きな成果を上げています。smartHRのチャットサポートのレスポンスが速いことも評価されています。

事例3.操作はストレスフリー!大量の手書き作業から解放

オフィスステーションの事例
引用:オフィスステーション

介護スタッフ派遣の会社の事例です。2,700名ほどのスタッフの労務管理を手書きで行っていた従来の体制を改善するために、労務管理ソフトを導入しました。社会保険と雇用保険の手続きを2人体制で行っている状況です。

e-Govを使って電子申請を行うように改善を試みましたが、雇用保険を画面でひとつずつ入力する作業の負担の大きさを感じて、労務管理ソフトを利用した業務改善を検討されました。

クラウドソフトならではの費用やメンテナンス面のメリットや、帳票のフォーマット更新への対応などストレスがかからずスムーズに業務を進められるところに利点を感じている事例です。

事例4.念願の電子申請を実現!業務効率化と生産性を向上!

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引用:ARDIO

全国展開している小売業の導入事例です。全国約50店舗のスタッフの保険手続きは本社で行っており、年間で1,000名ほどが対象になっています。

労務管理ソフトを導入するまでは手続きのためにハローワークを訪問し、移動はもちろん待ち時間の発生などロスが多い状況でしたが、システム化により、時間を気にすることなく電子申請ができるようになり生産性が向上しました。過去には労務管理の担当者が残業しなければならない場合もあり作業効率に課題がありましたが、労務管理ソフトの導入により解決できています。

新店舗の出店など事業拡大に応じて、労務管理にかかる工数は増えてしまうため、事業成長に応じて労務管理ソフトを利用するタイミングを検討するべきという非常に多い事例のひとつです。

事例5.業務フローの効率化だけではなく、ペーパーレス化も実現!

SmartHRの事例
引用:SmartHR

すべての業務に紙を使っていたことで業務量が増えてしまい非効率であることを問題として労務管理ソフトを導入しています。入社の手続きは、必要書類に従業員が情報を記入し、アウトソース先に手続きを依頼する流れをとっており、郵送にかかる作業負担をはじめ、紙を使うことの手間を感じていました。

労務管理ソフトの導入により、入社時にはオンライン雇用契約機能を使ったスムーズな手続きができるようになりました。ペーパーレス化だけではなく、業務フローの効率化にも相乗的な業務改善効果を得た事例です。

事例6.作業時間を軽減!社会保険の帳票作成を1件あたり5分程度に

オフィスステーションの事例
引用:オフィスステーション

紙ベースで入社に必要な提出物を作成し時間がかかっていました。社会保険労務士に相談するために資料をまとめるなど、書類作成だけではなく、関連した作業にも時間の負担が生じており効率化が必要な状況でした。

この事例では、労務管理ソフトの導入により、社会保険の帳票作成が1件あたり5分で行えるようになり業務を効率化できています。低コストであることや、シンプルな操作性、画面の見やすさも導入を決定する決め手になったそうです。

生産性が向上した事例ですが、ITツールに必要とされる要素の一つとも言える「シンプルさ」と「コストパフォーマンス」の大切さも伝わります。

まとめ

労務管理ソフトの事例を見ると、紙を使った手続きから解放されて、業務にかかっていた時間や手間を削減できていることがわかります。

事例の中には、数ある労務管理ソフトの資料を多数取り寄せて、比較検討した話も見られます。日常的に忙しい労務管理の担当者にとってITツールの導入は手間を感じることのひとつでしょう。ITに苦手意識のない人でも負担に感じてしまうかもしれません。

しかし、数々の事例にあるように、労務管理ソフトによって得られる効果は、ソフトの比較検討にかける時間数よりも大きな余裕を生み出せるところにあります。

労務管理ソフトの事例を参考に、業務パフォーマンスの向上計画を検討してみてはいかがでしょうか。

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