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MM総研が行った「企業におけるマイナンバー制度対応実態調査」によると、国内法人に所属する2,339人にアンケート調査を行ったところ、マイナンバーの利用開始から1年後に対応ができていた企業は73.7%あります。

さらに、「決裁権がある」もしくは「選定に関与する」担当者700人を対象にマイナンバーの管理方法に関する質問をしたところ、「紙媒体」を利用した企業が最も多く33.7%あり、「表計算ソフトなどを使い、特定のパソコンを利用」が16.1%、「クラウドサービスを利用」が14.3%、「オンプレミスの専用システム」が10.0%という結果でした。

法人の規模別に最も多い管理方法をみると、10人未満の企業は50.2%が「紙媒体」であり、1,000人以上の企業は34.5%が「クラウドサービスを利用」と、マイナンバーの管理方法が大きく異なっています。

参考:
MM総研「企業におけるマイナンバー制度対応実態調査」

今回は、マイナンバーと密接である労務管理にスポットをあてて、管理方法の注意点や円滑かつ安全に管理できる労務管理システムまで、マイナンバーの管理に便利な情報を紹介します。

目次

  1. マイナンバーとは
  2. 労務管理とマイナンバーの関係
  3. 労務管理におけるマイナンバー保護の注意点
  4. マイナンバーの管理に有効な労務管理システム紹介
  5. まとめ

マイナンバーとは

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マイナンバーは、国民全員に対し個別の番号を割り当て、納税や年金など様々な情報を紐付けて管理するものです。

2013年に法案が成立し、2016年1月からマイナンバー制度がスタートしています。マイナンバーは、ランダムな番号で構成されており、個人に割り当てられた番号は一生涯変更されません。外国人であっても日本に住民票が存在していれば、対象者となりマイナンバーが発行されます。

マイナンバー制度の導入の意図は、情報の入力や転記などにかかる工数の削減や、行政サービスの受給状況のスムーズな把握など、行政コストの削減を狙ったものです。これまで、紙を使った手続きが中心だった自治体への手続きがインターネットを利用しスムーズに行えるなど、国民にとってメリットの大きい制度でもあります。

労務管理とマイナンバーの関係

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企業は従業員の社会保険などの手続きを行う際、マイナンバーを記載する必要があります。また、従業員だけではなく、個人事業者などに報酬を支払う際にもマイナンバーを記載します。

従業員に関しては、厚生年金保険や労災保険、健康保険、介護保険、雇用保険といった保険手続きにもマイナンバーが必要です。つまり、入社や退社、年末調整などいろいろな場面でマイナンバーを利用します。

また、退職した従業員のマイナンバーの保管期限は7年間です。法定保存期間を過ぎた情報は、復元できないように確実に削除しなければいけません。廃棄まで長い年月が必要な労務管理は情報の山をいかに整理できるかが大切です。

まさにマイナンバーは、企業運営にとっても欠かせない存在とも言えます。管理方法は企業によって様々ですが、従業員の大切な個人情報でもあるため、労務管理においてはマイナンバーの保護には対策が必要です。

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労務管理におけるマイナンバー保護の注意点

企業では労務管理をする上で、マイナンバーを確実に保護しなければいけません。従業員のみではなく、家族のマイナンバーまで取り扱うため、管理する数も多くなります。

労務管理の担当者はマイナンバーの重要性を理解し、安全な管理ルールのもと保護を行いましょう。

紙でマイナンバーを管理する場合

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金庫など確実に施錠をできるところに保管しなければいけません。マイナンバー制度の施行時に金庫の売れ行きが活況だったという話もありました。火災時に強い耐火金庫や盗難が困難な構造を持つ防盗金庫があり、大きさやセキュリティグレードも様々です。金庫を使用する場合、当然ながら金庫の設置位置は訪問者から見えにくい位置でなければいけません。

紙でマイナンバーを管理する場合、大きな問題があります。それは、従業員数の増加に伴い物理的に保管スペースの確保が難しくなるということです。労務管理において厳重に保管しなければいけない情報はマイナンバーだけではありません。

また、管理するマイナンバーの数が増えるにつれて、情報が必要なときにすぐに取り出しにくくなります。管理ルールの徹底はもちろんのこと、効率的な保管スペースの使い方などアナログならではの不便なことに負担を感じてしまう可能性もあるのです。

紙によるマイナンバーの管理は、企業の成長とともにこのような課題が発生するため、確実な安全管理措置を施せない限り避けた方が無難でしょう。

労務管理システムでマイナンバーを管理する場合

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近年、労務管理のIT化において人気の高いシステムには、マイナンバーの管理機能を搭載したものも数多くあります。システムならではの管理機能により、マイナンバーを含めた従業員の個人情報に簡単にアクセスできます。事業規模が大きく多くの従業員を抱える企業でも、スピーディーに必要な情報を探せるため大変便利です。

また、マイナンバーを使用する社会保険の手続き書類を自動的に作成でき、マイナンバーを記載した書類を出し転記するといったアナログ作業よりもはるかに利用リスクが低いのもメリットです。

気になるセキュリティにおいても、クラウドシステムは強固なセキュリティシステムに保護されたサーバーを利用し、暗号化された通信を行うなど、大切な情報を保護する様々な仕様設計により構築されています。労務管理システムは利用コストが発生するものの、マイナンバーを含めた様々な労務管理にかかる手間を削減しコストメリットを得られるため、導入の利点は大きいでしょう。

>>その他、労務管理システム導入によって得られるメリットはこちらから

マイナンバーの管理に有効な労務管理システム紹介

労務管理システムには様々な種類があります。

その中でもマイナンバーの管理もでき、社会保険の手続き書類の自動作成など、労務管理においては幅広く業務をサポートできる優れたシステムを厳選して紹介します。

SmartHR

SmartHR
引用:SmartHR

登録企業数No.1を誇るクラウド労務管理システムです。

管理画面から操作するだけでマイナンバーの提供依頼を従業員に対し発信できます。従業員は専用のマイページからマイナンバーをはじめ、住所や家族の情報などを簡単に登録できます。従業員から提供されたマイナンバーは暗号化を施し、漏洩しないように厳重に管理することが可能です。

様々な業界の企業で導入効果を挙げており、毎月1,000社以上に導入されている実績があります。

人事労務 freee

人事労務 freee
引用:人事労務 freee

マイナンバーの収集や利用をスピーディーにクラウド化できます。低コストでありながら、マイナンバーの保護はもちろん、最終的な破棄までクラウド上で完結でき、導入企業のリスクを軽減することが可能です。

金融機関レベルの高度な通信・暗号化を行うことで万全のセキュリティ体制を実現しているため、安心して労務管理に活用できます。保管しているマイナンバー情報は労務管理の担当者だけがアクセスできるため、漏洩の心配がありません。

必要書類には自動的にマイナンバーを反映するため安全かつスムーズです。すべてがクラウド上で完結するため、物理的な漏洩も気にならず安心して業務を行えます。10万事業所で利用されている人気の労務管理システムです。

ジョブカン労務管理

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引用:ジョブカン労務管理

クラウドを利用した高機能な労務管理システムです。

本人入力に対応しており、従業員だけではなく、個人事業主や取引先など社外のマイナンバー管理にも対応できます。マイナンバー以外にもカスタマイズ機能で、必要な情報をすべて登録し一元管理できるため便利です。過去の手続き履歴など労務管理担当者にとってあると便利な機能を多数搭載しています。

操作履歴をしっかり保持しているため、変更や削除の履歴のほか、マイナンバーの閲覧履歴を管理者が確認できます。厳重なセキュリティを実現するため、SSLやIPアドレスの制限など導入企業が安心できる仕様です。

OFFICESTATION

OFFICESTATION
引用:OFFICESTATION

マイナンバーを高度なセキュリティのもと、安全に管理できます。

社会保険の申請書類を作成する際は、直接触れることなく自動的にマイナンバーを反映できるため安全です。帳票の作成履歴を自動的に記録しており、過去のデータ確認も可能です。不正アクセスの防止のため、二重認証の設定が可能など、安全に利用できるように配慮されているのもメリットです。通信データとサーバー本体の暗号化も行っています。

メールや電話などを使って、サポートスタッフに相談できるため、システムに苦手意識がある人でも安心して使用できます。

まとめ

労務管理においてマイナンバーは欠かせないもの。プライバシーに関わる重要な機密情報であり、実にデリケートな存在です。

企業にとっては重い管理情報が増えてしまったとも言えるマイナンバーですが適切な労務管理を実施することで、負担と不安の軽減に繋がるでしょう。万が一、マイナンバーなどの個人情報が漏洩してしまった場合の企業リスクを考えると、多少のコストをかけてでも安心できる労務管理の体制を構築する方が得策でしょう。

労務管理システムには、マイナンバーの保護だけではなく、従業員に関する情報を労務管理担当者が入力を行うことなくシステムに登録し、社会保険に関する必要書類を自動的に作成できるものもあります。さらに各窓口への書類提出をオンラインで行える機能もあり、労務管理担当者の業務負担を大きく軽減できます。

マイナンバーの保護だけにスポットをあてると、労務管理のシステム化はコストの面で気になるかもしれません。しかし労務管理全般でみれば、人件費の削減にも貢献しメリットの大きさを感じるのではないでしょうか。

また、マイナンバーを含め企業の情報管理体制が強固であることは、従業員からの信頼も厚くなるでしょう。従業員のモチベーション維持のためには、会社への信頼が重要な要素となります。労務管理に力を注ぎ従業員の労働環境の保護を行うべきでしょう。

企業の成長とともにアナログ管理が難しくなるのが情報保護です。マイナンバー制度への対応状況の見直しをきっかけに、将来の労務管理の体制を検討するなど、未来に向けた管理検討を行ってみてはいかがでしょうか。