Facebookは2018年12月に、シェアされる情報の信頼性をユーザー自身で判断しやすくするための「コンテキストボタン」を世界で展開することを発表しました。

今回は、Facebookのコンテキストボタンはどのような機能なのか解説し、この機能がメディアに与える影響について考察します。

参考:
ニュースフィードでの記事評価に役立つコンテキストボタンの提供を世界で展開開始

Facebookのコンテキストボタンとは

コンテキストボタンとは、Facebook上で投稿されている記事のシェア状況や配信元に関する情報がより詳しく確認できるボタンのことです。

今まで、Facebookで記事がシェアされた時に確認できる情報は、記事タイトルや一部の画像のみであり、その記事の発信元の詳しい情報までは確認ができませんでした。

コンテキストボタンを利用することで、ユーザーは記事へ訪問する前に、この記事の発信元がどのようなものなのかを確認できるようになります。

コンテキストボタンから確認できる情報

現在、コンテキストボタンで確認できる情報は次のとおりです。

  • 発信元(リンク先のWebサイト
  • 発信元の他の記事
  • その記事がシェアされた地域
  • その記事をシェアした友達
  • その記事がシェアされた回数
  • 発信元をフォローするボタン

さらにFacebookでは、記事の執筆者に関する情報情報もより詳しく確認できる機能を米国でテスト中です。

このテスト次第では、記事の発信元だけでなく執筆者の情報も一緒に表示されるようになるかもしれません。

コンテキストボタンの目的

Facebookのコンテキストボタンが作られた目的は、発信者の情報をより多く提供することで、ユーザー自身が情報の信頼性を判断し、自分でシェアするものを決められるようにすることです。

参考:
fecebook business-コンテキストボタンの概要

リンク先の記事と合わせて、その情報を信頼するべきか、シェアするべきかを自分で選ぶための判断材料の1つとしてコンテキストボタンが役に立つでしょう。

コンテキストボタンで情報を確認する手順

コンテキストボタンはパソコン、スマートフォンどちらにも設置されており、ボタンを押すと誰でも記事発信元の情報を見られるようになっています。

【PCの場合】
パソコンのFacebookコンテキストボタンキャプチャ

ニュースフィードでFacebook外部サイトの記事がリンクされると「i」のマークをしたボタンが一緒に表示されます。

パソコンのFacebookコンテキストボタンキャプチャ

ボタンをクリックすることでそのWebサイトに関する背景情報が掲載されたカードが表示されます。

【スマートフォンの場合】

スマートフォンのFacebookコンテキストボタンキャプチャ

スマートフォンでも同様にコンテキストボタンが表示されます。

スマートフォンのFacebookコンテキストボタンキャプチャ

ボタンをタップするとカードが表示されます。

コンテキストボタンの提供は全世界に広がっており、利用可能な地域であれば発信元の所在地に関係なく、背景情報を閲覧できるようになっています。

ただしコンテキストボタンで背景情報を確認できるのは、発信元の情報がFacebook、もしくはウィキペディアに登録されている場合のみです。中にはコンテキストボタンが表示されない記事もあります。自社メディアの記事をシェアした時にコンテキストボタンが表示されていない場合、メディアのFacebookページを用意して、Facebookでドメイン認証をすれば、ボタンが表示されるようになります。

詳しくは以下のページを参考にしてください。

参考:
Facebookのコンテキストボタンを利用

また、表示されるデータに関しても、必ずしも正しいとは言い切れません。実際にferretの記事でコンテキストボタンを押すと、Webサイトの登録日が「10年以上前」と表示されていますが、それは誤った情報です(2019年1月現在)。