はじめまして。PR TIMES 編集部・PR プランナーの渡邉です。これからferretで、PR TIMES 編集部のメンバーがそれぞれの視点でPRの事例やデジタルマーケティングについてお話したいと思います。ferret読者のみなさんには、PR TIMESのメンバーをより身近に感じていただければ幸いです。

ferette_top.jpg出典:Tiffany & Co. Japan Inc.

次々と現れては消えていくポップアップストア

今回のテーマは「ポップアップストア」。令和元年、すでに耳慣れたワードになっているのではないでしょうか。週末ともなれば、人気ファッションブランドや食品メーカー、コスメブランドなどが、大小さまざまなポップアップストアを全国各地に展開し、新しいポップアップストアが現れては消えていきます。

そもそもポップアップストアとは、路面の空きスペースやショップの一部を利用して期間限定で開かれる出店形態のことです。もともと欧米を中心に拡がりを見せていたものが、ECを中心とした小売市場の変化やSNS利用シーンの拡大・ユーザーの購買行動の変化という背景もあり、日本国内でも注目が高まったのが2015年ごろだといいます。

ポップアップストアが登場した当初は、その店舗での売上確保を目的にする場合も多かったと思うのですが、今では企業やブランドのストーリーを伝え、“想いを体験”してもらい、それをSNSでシェアしてもらうことが重要になっている場合がほとんどだと感じます。ポップアップの形態も多様化していて、2020年を目前に控えた令和時代では、“普通”に“ポップアップ”(=突然出店)しただけではニュースにも記憶にも残らず消費されてしまう可能性も高まってきているのではないでしょうか。

ポップアップストアをなぜ出店するか

ポップアップストアは、オンライン上の顧客とのタッチポイントとして、また実験販売の場としてブランドが利用する一次的な店舗である場合が多いでしょう。時には、アーティストが期間限定のギャラリーを開いたり、シェフが新メニューをテストしたりすることもあるかもしれません。このように最近では、その形態も内容も様々ではありますが、ポップアップストアを出店するメリットや意味をざっくりとまとめると、以下のような点を挙げることができると思います。

 ①消費者とのリアルなタッチポイントを作ることができる
 ②商品やブランドの世界観をダイレクトに表現することができる
 ③“期間限定””場所限定”などで注目を得られやすくなる
 ④実店舗販売開始前のテストマーケティングができる
 ⑤SNSでのシェアを誘導しやすくなる

オンラインでのコミュニケーションが拡大する中で、いかに消費者を満足させる“実体験”を提供できるかという点が重要なポイントになっていそうです。

近年のポップアップストア市場の拡大

わたし自身のPRプランナーという仕事上、ポップアップストアの情報を追いかけ、実際に足を運び、時には企画や運営に関わることもあります。ですので、体感としてポップアップストアが増えてきていると感じていますが、実際はどうなのでしょうか。

ここで、「ポップアップストア」に関するプレスリリースの配信本数に関するデータを見てみましょう。2016年と2018年を比較すると、配信本数が約5倍に伸びていることがわかります。
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あわせて、メディアでの報道機会も増えたことで、一般の生活者にとっても、より身近で馴染みのあるものになってきていることは明らかです。
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