企業が守るべきブランド価値とは

みなさんはブランドが、アップルやグーグルなど世界的な知名度をもつ企業にだけ持ってる、と思っていませんか?

ブランドとは、「お客様への信頼」の証を表現したものですので、ビジネスの規模にはまったく関係ありません。どんな企業にも必要といえ、むしろ小さい会社にこそ重要なことです。お客様にブランドとして認知していただければ、競合への乗り換えも防ぐなど、囲い込み効果も期待できます。

本記事では、企業が守るべきブランド価値について、解説します。

<目次>
・注文殺到でも商品化しないバッグとは
・なぜ突然話題になるのか
・インフルエンサーの活用は広がっている
・売れることとブランドを守ることとは異なる
・ブランドを維持する企業努力の例

注文殺到でも商品化しないバッグとは

人気アーティストが使用し、Twitterでつぶやいたことから人気をはくしたカバンがあります。中学受験塾で有名な日能研という塾の通学カバンである「Nかばん」というバッグです。

これは、日能研に通う子どもたちが勉強道具を入れて通学するときに使うカバンです。しかし、その普遍的なデザインから世代をこえて使われつづけ、現在では4代目だそうです。

カバンに大きくあしらわれた「N」のマークと左右対称でシンプルなデザインが愛されてきた理由のようです。

そのNかばんが、人気アーティストであるきゃりーぱみゅぱみゅさんに注目されました。2度ほどTwitterでつぶやかれ、2回投稿目は、そのカバンを背負った写真とともにつぶやかれました。このツイートが瞬く間に拡散し人気となりました。

URL:http://withnews.jp/article/f0140926002qq000000000000000...
ツイッターで230万人以上のフォロワーがいる、きゃりーぱみゅぱみゅさんがつぶやきました。

なぜ突然話題になるのか

TwitterやFacebookなどソーシャルメディアでは、影響力を持つ人のことをインフルエンサーといいます。ソーシャルメディアはその特性から、自分をフォロー(友達登録)しているユーザーが多ければ多いほど、その発言が広く読まれることになるからです。

かつて、ソーシャルメディアが普及しはじめた頃は、ライブドア社のホリエモン氏や、ソフトバンクの孫正義氏など、IT系著名人が広くInfluencer(インフルエンサー)として影響力を持っていました。

ソーシャルメディアの普及とともに、現在では、タレントやモデルをはじめ、多くのインフルエンサーが登場しています。
きゃりーぱみゅぱみゅさんは、ファッションに敏感な女性や音楽性に共感する人たちの支持を集めるインフルエンサーの一人です。そのきゃりーぱみゅぱみゅさんが身につけたカバンが、それらの人たちに共感・支持され、話題となったといえます。

インフルエンサーの活用は広がっている

こうした動きは広がりを見せています。多くのフォロワー(友達)をもつ著名人に、商品の紹介などを依頼し、広告効果を期待しようとする動きです。

商品のブランドイメージと、インフルエンサーのもつパーソナリティが一致すれば、そのフォロワー数によっては絶大な効果をうみます。いっぽうで、使ったと偽りいわゆる「サクラ」的な、単なる紹介される程度では、効果は限定的になるため、使い方は難しいとも言われています。また、サクラとわかってしまいますと、糾弾されることにもなりかねないため注意が必要ですが、注目度は年々高まっています。

URL:http://www.ntt-ad.co.jp/publication/jirei_09.html
商品や企業に対する信頼感や期待感をも生み出す「インフルエンサー」の影響力は、インターネット時代にますます増大している。

売れることとブランドを守ることとは異なる

ではなぜ日能研が、それほどまでに話題になったカバンを商品化しなかったのでしょうか。

それはかばん本来の目的をぶれさせないため、ひいてはブランドを守るため、とも言えるのではないでしょうか。

もともと「Nかばん」は夜道に光るテープをまとい、大きく目立つ色と「N」の文字で、どこからでも子どもたちを安全に見守るシンボルとして、長年愛されてきました。

それがファッションアイテムとして、街にあふれたらどうでしょうか。Nかばんを背負っている人は子供でもなく大人、安全を守るための光るテープが氾濫する、それでは本来の目的も果たせなくなってしまいかねません。

また、そのカバンを背負った塾生以外の人が事件を起こしてしまったら、それはその塾の持つブランドイメージを損ねることにもなりかねません。

商品を広める、ということは、一方でそういうリスクも増えるということを理解する必要があります。

ブランドを維持する企業努力の例

ブランドが傷つくのはあっという間です。それだけでなく、いったんマイナスイメージを与えてしまうと復活させることは容易ではありません。なぜなら、一回イメージがついてしまうと、なかなかそのイメージから脱却できないものだからです。

ホームページを立ち上げるときも、ブランドイメージをしっかりと練り上げ、ぶれさせない努力の積み重ねが大切です。ブランドが認知されていけば、そのキーワードで検索されることになります。そこは、他社もふみこめないユーザー行動です。

ですから、企業ブランドを守るべく慎重な展開をしている例を以下にかかげます。あなたのホームページ運営の参考にしてみてください。

・ユニクロが低価格ブランドとしてGU(ジーユー)を展開
・トヨタが軽自動車ブランドとしてダイハツを展開
・ニンテンドーがスマホゲームに不参入
・アサヒビールが大手ビールメーカーで最も遅く第3のビールを発売
・コカコーラ社Qooのキャラクター展開が限定的

このように、低価格なイメージが付く、広げすぎることによる飽きやリスク、などを考慮して限定的に展開することもブランディングでは重要なのです。

みなさんのホームページも信頼度を上げて、ブランド価値向上を目指してみませんか。

まとめ

・インフルエンサーとよばれる影響力のある人がソーシャルメディアにはいる。
・人気が出たからといってもブランドイメージを考えて商品展開をする。
・大手でも低価格帯へのブランド展開は慎重にしている。

ブランドを守ることはとても難しいことです。しかし、いったん壊してしまうともとに戻すことはなかなか難しいため、慎重に展開することがのぞましいです。

そして、ブランドは囲い込みとしても重要戦略といえます。とくに規模が小さい会社ほどブランドを大切に育て、顧客のファン化を目指すことが重要です。