「住まい探しに関わる人たちを幸せにしたい。」というメッセージ

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ferret:
この広告を見たときに、見る人にどう受け止めてほしかったですか? 例えば、「アットホームという会社の社会的意義を伝えたかった」というようなことはありますか?

アットホーム城殿氏:
アットホームが提供するサービスの社会的意義を伝えたい、というよりは、「住まい探しに関わる人たちを幸せにしたい。」ということをお伝えしたかったです。

「住まい探し体験が、より良いものになる」ということが、アットホームが物件情報を提供していることの意義なのかな、という風に思っているんです。

どこか新しい町へ引っ越す、新しい物件に引っ越す、今より広い家に引っ越す、新しい人たちに出会える、というのはすごくワクワクするし、良いことなんですが、一方でそこには光と影のコントラストがあります。

つまり、離れていってしまう人がいるわけです。新しく出会う人がいれば、別れてしまう人もいる。そんな「さみしい気持ち」にも寄り添う。というのが今回の広告の一番の主旨なんです。

旅立つ子供を見送る場面で、親御さんもなかなか本音を口には出せないんですよね。「おめでとう」「行ってらっしゃい」「頑張ってね」っていうことは言えるけど、「本当は寂しい」って言葉では言わないじゃないですか。

でも、そんな感情もあるんだよっていうことに皆さんに気が付いて欲しい。その感情を大切にするっていうことを、想いとして持ってほしい。

それによって、引越しをする本人もそうですし、そこにいる周りの人たちも、さみしい気持ちが少し良い感情になって、全体の感情が良くなる。

そういう感情に想いを馳せ、理解して行動してほしいということが、この広告を見る人に受け止めてほしかったことです。

今後の展望、引き続き伝えていきたいこと

ferret:
今後の展望で言うと、どんな取り組みを展開していきたいですか?

アットホーム城殿氏:
新しい住まい探しの「ワクワク感」は引き続き伝えていきます。
今、弊社が展開している、藤田ニコルさんを起用した広告コンセプトは、「住まいを探すワクワク感」というコミュニケーションフレームの中で展開しています。

その一方で、今お話ししていることの延長線上になるんですが、「共感」にスポットライトを当てるコミュニケーションにも取り組んでいきたいなと思っています。

住まい探しに関わる本人と、その周辺に関わる人たちがみんな、住まい探し・引越しを通じてとても幸せな気持ちになれる。住まい探し体験自体が、とても良いものになる、という風なコミュニケーションをどんどん伝えていきたいですね。

それには広告だけでなく、いろんな方法があると思っているんです。加盟店さまと一緒に何か取り組みを展開するとか。

例えばですけど、お父さんお母さんに向けた手紙を出す仕組みを作ってあげるとか。
旅立ちの瞬間に、隣でお母さんが泣いていても、実際に「お母さんありがとう」と伝えるのってちょっと恥ずかしいし、ハードルがあるじゃないですか。

そういった場面でちょっとお手伝いしてあげる仕組みなどがあれば、住まい探しに関わる人たちがちょっと良い雰囲気になるんじゃないかと思っています。

あと、引越し後に隣の人に挨拶に行くのが億劫だったりすると思うんですけど、ちゃんと隣の人に挨拶しに行って自分ってこういう人なんだよ、「実は楽器を弾くんだよ」「小さな子供がいて、夜に泣くこともあるよ」といったことを知ってもらえるツールみたいなものがあると良いんじゃないかと。

今住んでいる住環境というのが、スペックは変わらないし家賃も変わらないんだけど、隣人の素顔が分かっていればちょっと安心して住みやすくなるものです。

そんなお手伝いを、プロモーションを通じて展開していけると、住まい探しをする人がアットホームを選んでくれるようになるんじゃないかと考えています。

今のところ、コンシューマーに向けた取り組みの中心には「物件情報の提供」があるんですが、その周辺に留まらず「住み替える人」「離れる人」つまり住まい探しに関わる方々皆様の気持ちに寄り添って幸せにできるようなアプローチというのが、今後やりたいことですね。

「アットホーム加盟店のみなさまを通じて最高の住環境を提供する」というのが、我々のミッションです。

それは単に、物件情報を提供するだけでは実現できなくて、加盟店さまの協力も必要ですし、プロモーション活動だけでも実現できない。

よって、「住み替えの周辺に関わるサービス」というのを、どんどんやっていきたいんです。

住まい探し体験を、いかに良い体験にしていくか、がポイントです。

物件のスペックをお伝えして終わりではなく、問い合わせをして内見の予約をするところから始まり、加盟店さまに来ていただいて、内見していって、契約から入居、それから、その次の更新までも含めて、住まい探し・居住体験を最高のものにしていくところが我々の仕事だと捉えています。

そこに寄り添うプロモーションだったりサービスの提供をやっていきたいですね。

ferret:
ありがとうございました。