オウンドメディアの成功事例13選を徹底比較！目的や作り方もわかりやすく紹介【2024年版】

昨今、Webマーケティングの施策として注目されている「オウンドメディア」ですが、オウンドメディアを運営している企業はどのような目的を持ってメディアを立ち上げたのでしょうか。

今回は、メディアとして明確な目的を持ち、成果にコミットしているであろうオウンドメディアを13個ピックアップし、オウンドメディアと目的と成果ポイントの設け方を解説します。

目次

1. そもそもオウンドメディアを運用する5つの目的とは？わかりやすく解説
2. オウンドメディアの成功事例13選【BtoB・BtoCの目的別】
3. 成功しているオウンドメディアの3つの共通点
4. オウンドメディアの作り方
5. オウンドメディアを運用する際の3つの注意点
6. オウンドメディアについてよくあるご質問
7. 事例を参考にオウンドメディアを成功に導こう

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そもそもオウンドメディアを運用する5つの目的とは？わかりやすく解説

まずは、オウンドメディアの目的を理解しておくことが大切です。運営する事業者によってオウンドメディア運営の目的は異なりますが、事業や採用の課題を解決することが主な目的です。

本項では、オウンドメディア運営による目的を以下の5つに分けてお伝えします。

• リード獲得
• 採用力強化
• 認知拡大
• ブランディング
• マネタイズ

オウンドメディア運用の目的①リード獲得

オウンドメディアから問い合わせや資料請求などに誘導できれば、アクセスしてきたユーザーをリードとして獲得できます。オウンドメディアを運用する際は、ユーザーにとって有益な情報をコンテンツとして提供することが大切です。

オウンドメディア運用の目的②採用力強化

自社の採用力強化を目的としてオウンドメディアを展開することも一般的です。社員インタビューや新入社員に求めることなどをコンテンツとして発信することで、求職者に豊富な情報を伝えることができます。社内の様子や従業員の働きぶりを脚色なく伝えることで、入社後のミスマッチを防ぐことにつながるでしょう。

オウンドメディア運用の目的③認知拡大

認知拡大を目的としてオウンドメディアを運営することもあります。例として、商品や自社名のネームバリューが弱い場合も、顧客層に対して有益な情報の提供によって検索流入を狙うことが可能です。

オウンドメディアの運用による情報をきっかけに、社名や商材名を知ってもらうことができます。

オウンドメディア運用の目的④ブランディング

自社や商材のイメージを印象付けるブランディングの目的でオウンドメディアを運営することもあります。強みを打ち出すことで、競合の差別化につながるでしょう。

自社ならではの特徴をコンテンツとして打ち出すことで、顧客に与えるイメージをコントロールができます。

オウンドメディア運用の目的⑤マネタイズ

条件が揃っていれば、オウンドメディアによって直接マネタイズを行うことも可能です。

SSP、アフィリエイトの仕組みを利用して収益化することで、運営コストをまかなうことができます。ただし、ある程度のトラフィックが必要、ブランドのイメージを損ねる可能性があるなどの注意点があります。

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オウンドメディアの成功事例13選【BtoB・BtoCの目的別】

以下では、オウンドメディアで成功した企業の事例を、BtoCビジネス、BtoBビジネス、採用強化に分けて一覧することができます。有名企業・大企業も記載しています。

メディアの目的も載せているため、自社の方向性にマッチしたサイトがありましたら、ぜひ参考にしてみてください。

【BtoB】BOXIL Magazine

参考：BOXIL Magazine

メディア運営目的：リード獲得・マネタイズ

株式会社スマートキャンプが運営するオウンドメディアです。状況別に活用可能なSaaSをわかりやすく紹介している点が特徴です。

各SaaSの特徴を比較できるように解説し、資料請求に誘導していることから、マネタイズに成功しています。ユーザーの検索KWでの上位表示にも成功しているため、アクセス数の増加にもつながっているようです。

【BtoB】One Tip

参考：One Tip

メディア運営目的：リード獲得・マネタイズ

当メディアferretの株式会社ベーシックが提供するマーケティングツール「ferret One」が運営するオウンドメディアです。

事業である「ferret One」のサービスサイト配下にブログとして設置することによって、リード獲得への流れをスムーズにしています。

BtoBマーケターが日々の業務で抱える悩みを解決する、わかりやすくて有益なコンテンツによってBtoBマーケティングの主要ワードで軒並み1位表示に成功し、まずは流入が増加します。さらに、記事ごとに最適なCTAを設置したり、興味関心に合ったポップアップバナーを表示することで資料請求やお問い合わせ増加に成功しています。

【BtoB】サイボウズ式

参考：サイボウズ式

メディア運営目的：認知拡大・採用力強化

サイボウズ株式会社が2012年から運営しているオウンドメディアです。

発信しているコンテンツは「働き方」や「マネジメント」「ワークライフバランス」などのテーマのものが中心です。見込み客のニーズにフォーカスしたコンテンツを発信することで、自社の認知拡大や採用強化を実現しました。自社サービスに関する問い合わせ数の増加にも成功しています。

【BtoB】ボーグル

参考：ボーグル

メディア運営目的：リード獲得

株式会社ベネフィット・ワンが運営しているオウンドメディアです。

2017年の運営当初からリード獲得を目的として、「福利厚生」「働き方改革」などのテーマのコンテンツ発信を続けています。「働き方」にフォーカスしたコンテンツ発信で上位表示に成功しています。コンテンツを上位表示させることで、検索流入の増加を実現しました。

【BtoB】Money Forward Bizpedia

参考：Money Forward Bizpedia

メディア運営目的：リード獲得

株式会社マネーフォワードが運営しているオウンドメディアです。

コンテンツ間のリンクを多数設けており、ユーザーが求める情報をすべてメディア内で網羅している点が特徴です。また、インタビュー記事などオリジナリティに優れたコンテンツ作成にも注力しています。

【BtoB】制御機器知恵袋

参考：制御機器知恵袋

メディア運営目的：リード獲得

パナソニック株式会社の制御機器コールセンターから生まれたブログで、オウンドメディアとしては珍しいBtoBの事例です。

コールセンターへのよくある質問やお問い合わせを元にコンテンツを制作し、専門性の高い情報を発信することで、既存顧客との信頼関係を築きながらサポート業務の効率化を実現しています。

【BtoC】北欧、暮らしの道具店

参考：北欧、暮らしの道具店

メディア運営目的：ブランディング・リード獲得・認知拡大

株式会社クラシコムが運営しているECサイト兼オウンドメディアです。

スタッフが愛用している商品紹介や着用レビューなど、自社商材を生活に密着した視点から提案する切り口が好評を博しています。顧客に寄り添った情報発信を行っており、各商品ページにスペックに加え、使い方が紹介されている点も特徴です。

各キーワードでの上位表示に成功しているだけでなく、メディア自体のファンも多数獲得しています。

【BtoC】THE BAKE MAGAZINE

参考：THE BAKE MAGAZINE

メディア運営目的：ブランディング・リード獲得・認知拡大

チーズタルト専門店の株式会社BAKEが運営するオウンドメディアです。「多数の仲間をつくること」を目的に運営されています。

飲食業界のスタートアップ・先駆者のインタビュー記事を中心に掲載している点が特徴です。業界全体にフォーカスしたコンテンツ発信によるブランディングをしています。初回のコンテンツから20,000PVに到達して以降も安定したアクセス数を維持しており、同社のブランディングに一役買っています。

【BtoC】TechAcademy公式ブログ

参考： TechAcademy公式ブログ

メディア運営目的：リード獲得・認知拡大

オンラインでプログラミングを学習ができるサービス「TechAcademy」を運営するキラメックス株式会社のオウンドメディアです。

学習サービスに集客するメディアの位置付けで、プログラミング初心者やエンジニアと仕事をする機会が多いポジションの方に向けた比較的ライトな記事が多い印象です。これから勉強してみたい人だけでなく、興味はあったけど難しそうと諦めていた方にもピッタリな内容となっています。

成果ポイントはサービスへのお問い合わせとオンラインブートキャンプへの申し込みと想定できます。特にお問い合わせについては、気になったらすぐに質問ができるチャット機能があり、ライト層に訴求するコンテンツでCVに直結させるための工夫が盛り込まれています。

【BtoC】SPACEMARKET MAGAZINE

参考：SPACEMARKET MAGAZINE

メディア運営目的：リード獲得

レンタルスペースのマッチングサービス「SPACEMARKET」を運営する株式会社スペースマーケットのオウンドメディアです。

レンタルスペースを借りた事例、貸した事例を魅力的な写真を添えて紹介しているため、スペースの活用方法を具体的にイメージしやすくなっているのが特徴です。記事の最後にCTA（Call To Action）を配置しており、申し込みまでの自然な導線が工夫されています。

【BtoC】健康美塾

参考：健康美塾

メディア運営目的：リード獲得・認知拡大

第一三共ヘルスケア株式会社が運営する、美容や健康の情報を発信しているオウンドメディアです。健康や美容に敏感な女性向けに、健康的なレシピの紹介や、女性ならではの悩みを漫画なども盛り込んだコンテンツで分かり易く解説しています。

ただ単に商品を紹介するだけではなく、ユーザーが普段から気になっていることや他の人にはちょっと聞きにくいことなどを取り上げ、安心感や信頼感が得られるような内容となっています。

【採用強化】mercan（メルカン）

参考：mercan

メディア運営目的：採用力強化・ブランディング

フリマアプリの展開で知られる株式会社メルカリが運営しているオウンドメディアです。社内の人について伝えることをコンセプトとしており、メルカリ内の出来事や従業員についての情報をシェアしています。

ありのままの社内の様子を伝えることで、採用後のミスマッチを防いでいます。また、社員の友人や知人にメルカリへの興味を抱かせることで、リファラル採用の増加にもつながっているようです。

【採用強化】onLINE

参考：onLINE

メディア運営目的：採用力強化・ブランディング

LINE株式会社が運営しているオウンドメディアです。

自社のビジョンや従業員の働き方について発信するためのインタビュー記事中心のメディアです。明確な企業イメージを求職者に伝えることで、採用数増加につなげている好例です。各部署のスタッフが顔出しで登場することで、求職者に親近感を抱かせています。

成功しているオウンドメディアの3つの共通点

ここまで、紹介したオウンドメディアの成功事例にも、成功するための共通点が存在します。

本項では、紹介した成功しているオウンドメディアに共通している以下の3つの点を解説します。

• 成功しているオウンドメディアの共通点①目的が明確に設定されている
• 成功しているオウンドメディアの共通点②目的に対して最適な運用が行われている
• 成功しているオウンドメディアの共通点③常に改善を繰り返している

成功しているオウンドメディアの共通点①目的が明確に設定されている

第一の共通点は、明確な目的が設定されていることです。

目的なくして運用方法や評価方法を決めることはできません。目的を定義することは、オウンドメディア運営の出発点であるととらえましょう。

成功しているオウンドメディアの共通点②目的に対して最適な運用が行われている

成功している事例は、設定した目的に対して適切な運用方法が行われています。

目的から逆算し、オウンドメディアを訪問したユーザーにどのような行動をとってほしいのか検討しましょう。想定しているユーザー行動に誘導できるように、導線を意識した設計が重要です。

成功しているオウンドメディアの共通点③常に改善を繰り返している

効果測定と改善を繰り返していることも共通点の一つです。

オウンドメディアが運営当初から成功することは稀です。中長期的な成果を期待して、何度も改善を加えることで少しずつ効果を上げていきましょう。

オウンドメディアの作り方

オウンドメディアの作り方や運営は、企業によってさまざまありますが、一般的に下記の手順で進めていきます。

1.オウンドメディアの目的を決める
2.読み手となるターゲットを決める
3.ターゲットの動きを予測する
4.オウンドメディアサイトを構築する
5.コンテンツ（記事）を制作する
6.一般公開し、効果測定と改善を繰り返す

まず、どのようなオウンドメディアを作るのか、明確な目標を設定します。目的に沿って、メディアの方向性やターゲットを定めていきます。

大まかな方向性が決まると、コンテンツ制作やデザインに取り掛かることができます。メディアは公開後も継続的にコンテンツを発信することが大切です。月間のビュー数や読まれているコンテンツの分析など、効果測定を繰り返し行うことで、より成功に近づきます。

▼ くわしいオウンドメディアの作り方を知りたい方はこちら
関連記事：オウンドメディアとは？始め方や運用のコツ、成功事例を紹介

オウンドメディアを運用する際の3つの注意点

オウンドメディアを運用する際には以下の3つに注意する必要があります。

• 成果が出るまで中長期的な目線が必要
• 初期費用や運用コストがかかる
• コンテンツ制作や方針策定に詳しい担当者が必要になる

ここでは、オウンドメディアを運用する際の注意点をくわしく解説します。

成果が出るまで中長期的な目線が必要

オウンドメディアは立ち上げからすぐに期待通りの効果を得られるわけないため、注意が必要です。

立ち上げたもののすぐに効果がでないなどの理由で、閉鎖してしまう企業もあるため事前に知っておきましょう。
オウンドメディアは、コンテンツの拡大やブランディング・拡散によって徐々に効果が現れるため、長期的な目線を持って続けていくことが大切です。

初期費用や運用コストがかかる

オウンドメディアは、将来的に得られる効果や削減できるコストが大きいため、マーケティングの施策として需要が高まっています。一方で立ち上げる際は、初期費用や運用コストがかかります。

オウンドメディア運用はメリットが多いですが、期待通りの効果を得るためには、メディアのデザインや方向性などをしっかりと練る必要があります。より効果的に運用したい場合は、専門家にプランニングやデザインを相談することをおすすめします。

コンテンツ制作や方針策定に詳しい担当者が必要になる

オウンドメディアは、これまでのインターネット広告とは異なるマーケティング方法です。オウンドメディアを運用していくための専門的なノウハウが必要になるため、オウンドメディアに詳しい担当者が必要になります。

コンテンツの拡大やSNSでの拡散ノウハウがわからないと、運用が大きな負担になります。オウンドメディアやコンテンツに詳しい人材の採用も難しいため、コンテンツの作成や拡散を外部のプロに発注するケースも少なくありません。

オウンドメディアについてよくあるご質問

ここでは、オウンドメディアに関するよくある質問をご紹介します。立ち上げを検討している際、ぜひ参考にしてみてください。

近年オウンドメディアが注目されているのはなぜですか？

近年オウンドメディアが注目されている理由は、SNSの普及が大いに影響しています。良質なオウンドメディアのコンテンツは、SNSユーザーによる拡散で認知度が高まるため、新たなマーケティング施策として近年注目が集まっています。

また、SNSが普及したことにより、インターネット広告に抵抗を感じるユーザーが増えてきているため、より身近に商品やサービスを感じてもらう新たなマーケティング手法として使われています。

半永久的にコンテンツをストックできることも魅力であり、コンテンツの数が増えるほど、検索される回数も増え、集客数が指数関数的に高まる可能性があることがわかっています。

オウンドメディアの魅力はなんですか？

オウンドメディアは、自社の情報発信力を高める強力なツールであることが魅力です。他のプラットフォームに依存せずに自社運用によってコントロールできるため、自社のターゲット層に合うマーケティング戦略を展開が可能です。

また、オウンドメディアは、コンテンツが蓄積されるため、過去のコンテンツにアクセスが可能です。一度作成したコンテンツが資産として残っていき、集客数に貢献してくれます。

オウンドメディアとWebサイトの違いは？

オウンドメディアとWebサイトの大きな違いは、自社サービス以外に関係する情報の掲載しやすさにあります。

Webサイトは、サービス・製品を紹介したり、企業の概要やビジョンなどを伝えたりすることが目的となっています。Webサイトは静的な情報提供が中心です。

オウンドメディアは、ユーザーにとって価値のある情報を発信することを目的とする場合が多くあります。対話的でエンゲージメントを高めることを目指しており、より自由度のあるマーケティング戦略の一つです。

事例を参考にオウンドメディアを成功に導こう

以上、オウンドメディアとしての役割を明確にし、成果にコミットしているであろうオウンドメディアを13個ご紹介いたしました。

それぞれ分野も業界も異なりますが、成功事例に共通している点としては「目的が明確に設定されている」「 目的に対して最適な運用が行われている」「* 常に改善を繰り返している*」があげられます。

自社でオウンドメディアを運営する場合は、今回ご紹介したような事例や共通点を意識してみてください。

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