コンテンツマーケティング全盛の昨今、数年でオウンドメディアを立ち上げる企業が急増しています。一方で成功していると感じる企業は少ないようです。

企業として運営する以上、最終的なゴールは当然成約です。
では成約に結びつくオウンドメディアを作るためにはどのようなステップを踏めばいいのでしょうか。

今回は、ferret編集長の飯髙による「リードを生み出すメディアを作るコツ」をテーマにした登壇イベントの様子をレポートします。

何のためにferretを立ち上げたのか

まず、ferretを立ち上げた経緯からお話しします。

Webマーケティング系の情報って、既にかなりの量が世の中に出回ってるんですよね。
ただ、SEOならSEO、Web制作ならWeb制作という風に、各分野に特化したものがほとんどでした。

それぞれの専門知識は得られるけど、じゃあ実際にどのような全体戦略を構築すればいいかわからないという問題がありました。
そこで、Webマーケティングの手段を戦略から顧客化まで一気通貫に学べる「ferret」を作りました。

理想は、誰でもWebの知識を50〜60点レベルが学べるメディアにすることです。

現在、ferretは32万人の会員様にご登録いただいています。
ツール時代の7年で23万人、メディアとしてピポットして1年9カ月で9万人にご登録いただきました。

サイトパフォーマンスでいうと、5月時点で月間PVは220万を超えています。
我々はWeb担当者がターゲットなので、流入比率がスマホよりPCのが多いんですよね。
これは結構特徴的かなと思います。

オーガニックの推移でいうと、当たり前ですが最初はゼロで、今は単月で70万セッションほどになっています。

あと、今回のテーマであるリードの創出についてなんですが、5月の獲得リード数は1,500件を超えました。
メディアを立ち上げて1年間はメディアの成長に集中して、去年の10月から徐々にリード獲得に注力し始めました。

3月頃からリード獲得施策を始めて、4月5月で一気に伸びたんですが、具体的なやり方についてはあとで詳しくお話しします。

なぜ今、コンテンツマーケティングがブームなのか?

リード獲得施策の前にまず、なぜ今コンテンツマーケティングが流行っているのか、というところからお話しします。
実はコンテンツマーケティング自体は、紀元前から行われているんですよね。

それがなぜ今になって注目されているのかというと、マーケティングが顕在層向けだけでなく潜在層向けにシフトし始めているからなんですね。
顕在層向けの施策だけでは限界に近づきつつあるということです。

スクリーンショット_2016-07-01_18.09.23.png
Webマーケティングの全体像を解説しているのがこちらの図です。
一番左が無関心層、右が顕在層です。
右にいけばいくほどニーズがはっきりしているので、コンバージョンする確率は高いです。

なぜ顕在層向けの施策だけでは限界になってきているのか。
例えば以前のSEOはアルゴリズムの隙をついて、やろうと思えばいくらでもビッグキーワードで上位表示できたんですよね。
ただ、2012年の大幅なアップデートにより小手先のテクニックはきかなくなりました。
同時にリスティング広告も、母数が増えないので単価の高騰が起きています。

顕在層向けの手段だけではダメだとなったとき、次の手段としてアドネットワークやリマーケティングが出てきていますが、そこでも同じような状況が発生しています。

そもそも今、少子高齢化が進んでいるという状況があります。大手はそこを問題視しているところが多いですね。マーケット自体がないとなにもできないですから。
例えば、40代向けの化粧品会社の場合、いかに20代後半から顧客を育成していくかというところを注目します。

ただ、はき違えていけないのは、これからもリスティング広告やFacebook広告などの顕在層向けの集客手段は、有効であることに変わりはありません。
もっというと、そういったことをやりきってから、潜在的なユーザーにアプローチする手段を実施するのがいいでしょう。