こんにちは。マネジメント、仕事、知識社会での生き方についてのWebマガジン
「Books&Apps(ブックス&アップス)」を運用しているティネクト株式会社の代表の安達です。

約4年前にメディアを立ち上げて以来、平均で月間約50本、累計でおそらく2,400本以上の記事を書いてきました。自社のメディアに書いた時もあれば、他社のメディアに書いたことも数多くあります。

その中で「読まれるコンテンツ」と「読まれないコンテンツ」の違いが何となくわかってきた気がします。

そこで今回は「愛されるコンテンツを作るために知っておくべき6つのこと」をテーマに、優れたメディアを作るための基礎知識をご紹介します。
  

愛されるコンテンツを作るために押さえるべきポイント

1. 読まれるコンテンツとは何かを知る

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一言で「コンテンツ」といっても、その定義は人によって大きく異なり、おそらく正解はありません。
書籍、雑誌、新聞……文字が書かれた媒体はいくらでもあります。
ですが、Webに限って言えば「コンテンツ」は大別して3つしかありません。

① 「事実を報じる」
② 「問題を解決する」
③ 「議論を提供する」

  
①「事実を報じる」コンテンツは単なるニュースです。
取材によって得たものを、客観的に、事実を並べる形にしたものです。主に"ニュースアプリ"や"マスメディア"によって流通します。
  
*②「問題を解決する」コンテンツは、要するに「検索の結果」になりやすい記事です。
キーワードを埋め込み、検索語句に対する答えを提供するノウハウ記事で、こちらは"検索エンジン"からのユーザーが最大の読者です。
  
それに対して
③「議論を提供するコンテンツ」*は、検索の結果ではありません。
問題や議題を提起し、それに対するものの見方や考え方を提示。「意見」や「投げかけ」をはじめ、「笑い」や「ネタ」も広義ではこちらに含まれ、主として"SNS"によって流通します。
  
ニュースコンテンツは「速報性」が重んじられ、
問題解決コンテンツは「SEO」が重んじられ、
議論を提示するコンテンツは「議題の面白さ」が重んじられます。

この間に優劣はありません。
ただ「読まれること」を最大化するのであれば、上の3つを意識する必要があります。
  

2.「話題」が記事のビュー数の上限を決める

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コンテンツの種類を決めたら「読まれる」ようにするための絶対条件は、「話題」を上手く選定することです。
コンテンツで取り上げた話題が、そのコンテンツのビュー数の上限を規定します。

文章も上手く、書き続けているのにどうもアクセスが伸びない……
というサイトは話題の選び方に失敗しているケースがほとんどです。

例えば「流行りのゲーム」や「お金の稼ぎ方」をテーマにしたコンテンツと、「登山」や「庭の手入れ」をテーマにしたコンテンツのどちらが数多く読まれるかと言えば、当然前者です。
コンテンツはそれに興味がある人が多ければ多いほど読まれるのは、少し考えれば当たり前の話です。

話題とは、飲食店でいう「立地」と同じです。
立地が悪いと、どんなに美味しい料理を出しても客は入りません。読まれるコンテンツを作るなら、興味がある人がたくさんいる話題を取り扱ったコンテンツにしなければなりません。
  

3."SNSでシェアされるか"がカギを握る

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SNSでシェアされるかどうかは「アクセサリーの度合い」×「驚き度合い」で決まります。

シェアされやすいコンテンツは「自分のアクセサリーになるコンテンツ」です。

ちょっとわかりにくい表現ですね。
要するにWeb上では「自分がどう見られるか」=「自分が何をシェアするか」なのです。

したがって、下記のようなコンテンツは極めてよくシェアされます。

「自分がカッコよく見られる」
「自分が頭良さそうに見られる」
「自分が面白い人間だとみられる」
「自分が変わった人だとみられる」

また「以前、目にしたことがあるようなコンテンツ」はシェアされません。
本質的に「驚き」と「予想の裏切り」を与えない限り、ユーザーに「シェアする」という行為を誘発させることはできないでしょう。

したがって、シェアされる記事は下記のような計算式で決まります。

「アクセサリーの度合い」×「驚き度合い」

  

4.メディアの力は「拡散のスピード」を決める

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Web上は極めて公平な世界であり、「良いコンテンツ」はいつか必ず発掘されます。
私が運営しているメディアでも「公開から半年後、突然バズる」という記事がいくつもありました。

では「1日でバズる」ものと「半年後にバズる」コンテンツの違いはなんでしょうか。

実は「コンテンツ」の違いではありません。
これは「メディアの力」の違いなのです。
もっと言えば、常に購読しているユーザーが一定数いるかどうかで決まります。

例えば数年前、私はこんな実験をしたことがありました。
自信作ではありましたが、自社のメディアであまり読まれなかった記事を国内の著名な某ニュースメディアでどの程度読まれるのかを確かめるため、転載したのです。

すると、2日も経たず多くの方に読まれ、1万以上のいいね!を獲得しました。
しかし某ニュースメディアでバズっても、残念ながら自社メディアでは何もありませんでした。

ただ驚くことに、某ニュースメディアでバズってから遅れること1ヵ月、同じ記事が自社メディアでバズったのです。

これは、ある人のツイートがきっかけでした。

良い記事は継続して読まれるため、少しずつ拡散され、あるタイミングで「インフルエンサー」に到達。そこから大きく広まったことがわかりました。

これは「某ニュースメディア」に比べ、自社メディアの読者が極めて少なかった事による現象です。
当然ですが、同じ記事をあげても。力がないメディアでは「バズ」を短期間で起こすことはできません。
「短期間でバズる」には、メディアがすでに多くの人にリーチできていることが必要なのです。
  

5.ファンを作るのはライターの力

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「バズ」はメディアの力に依存しますが、何度もそのメディアにリピートしてくれる「ファン」の形成は、コンテンツ、特に記事を書いた著者の方の「ものの見方」に大きく依存します。

例えば、単なるニュースはほとんどバズもファンも作り出しません。
誰が書いても同じように報道されるからです。

逆に著者の「独創性」や「ものの見方」が強く反映されている記事であればあるほど、強いファンが付きます。

マスメディアは記事に「ファン」が付くことを目的としているわけではないと思いますが、優れた記者は必ず「視点」を提供する記事を書きます。

また、マスではないWebメディアは逆に著者にファンが付くようにして、メディアへの信頼感を醸成するというやり方は正しいと思います。
大量に記事を生産して「一見さん」を数多く呼び込むという運営手法はこの対極にありますが、何を選択するかは管理者の考え方によるでしょう。
  

6.読まれるコンテンツばかり書いていると読者から軽く見られる

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逆説的に聞こえますが、長続きするメディアを作りたいのであれば「よく読まれる記事」ばかり作っていてはいけません。

それはなぜでしょうか。

それは『2.「話題」が記事のビュー数の上限を決める』で示したように、大きく読まれる記事は話題が限定されるからです。いくらお金の記事が読まれるからと言って、「副業で月10万稼ぐ」という記事ばかりでは読者に飽きられてしまいます。

理由は「メディアが読者に迎合している」ように見えてしまうからです。

読者に迎合しているメディアは、信用されません。
「ああ、また読者を煽って、興味を引きつけようとしているな」と思われるだけです。

大事なのは、「あまり読まれなくても良いことを言っている記事」と「大きく読まれて人の感情を刺激する記事」のバランスです。メディアの編集長は、この勘所をよくわかっていなければなりません。

以上、愛されるメディアを作るために知っておくべきことでした。

お役立ていただければ幸いです。