なぜ反社チェックか?その重要性と意義を解説

与信管理に関する専門サービスを提供するアクティブ株式会社(東京都品川区、代表:泉博伸)。この程、「反社チェック」のための「リスク・スパイダー調査」の提供を2016年12月から開始している。
国税徴収・帝国データバンク・商社審査部と調査・与信業務に長らく携わってきた代表の泉氏に、「反社チェック」の重要性と「リスク・スパイダー調査」の意義、そして同社の主要テーマである「与信管理」について聞いてみた。
泉氏は、「反社リスクは、通常の与信リスクと異なる性質のリスクです。それだけにより強化されたリスク管理が必要なのです。しかし、想像以上に難しくタフな調査です。こうした反社チェックの難点を克服し、浸透度が低いとされる一般事業会社や中小企業にも普及させたい。コンプライアンス強化はブランディングであるという意識を根付かせたい」と意気込む。
また、与信管理について「倒産が減っている中で、そこまで気を使わなくても良いのでは?」との問いに対し、同氏は、「それは与信管理を単なる債権管理とする狭いとらえ方です。与信管理は、本来、企業経営の根幹。倒産統計に関わらず、重要性は増している」と強調する。

■Q:そもそも、なぜ「反社チェック」が必要なのでしょうか?
■A:反社リスクが顕在化してしまった際の影響が計り知れないからです。
少し抽象的な話になりますが、反社会的勢力と関わることのリスクは、通常(狭義)の与信リスクとは異なります。

通常の与信リスクは、例えば、取引先に1億円の売掛債権を張るとなれば、その金額が最大の損失額となります。

与信の金額に限度を設けることで、損失の最大額をコントロールできます。そして、1億円のリスクを張るのだから、リターンは500万円は必要だね、というような「リスク・リターン」の話が成り立つわけです。

しかし、反社会的勢力と関わることのリスクは、このような「リスク・リターン」の関係が成立しません。

リスクが顕在化した場合の損失を事前に算定するのは不可能であり、多くの場合、マイナスの影響の方が極めて大きいからです。

暴排条例の違反にとどまらず、社会的な目も厳しくなっています。

自社が大企業の場合は、リピュテーション(評判)に大いに影響するでしょうし、中小企業であれば、大企業や銀行との取引にも支障が出かねません。

最悪、自社の存続すら危ぶまれる事態になりかねません。自社の経営資源がどれほど毀損するかを予測できない「怖いリスク」なのです。
この「怖いリスク」に対処するための特別な調査が「反社チェック」なのです。

■Q:御社(アクティブ)は、「与信管理講座」を開催していますが、そこでリスクについて独特の言い回しを使用しているそうですね。
■A:はい。「土俵に乗るリスク」と「土俵に乗せては駄目なリスク」という言い回しを使っています。
「土俵に乗るリスク」とは、戦略的・積極的に取り得るリスクです。通常の与信リスクはこのリスクに該当します。

会社が存続・発展していくためには「リスク・テイク」が必要です。しかし、それはあくまでこの「土俵に乗るリスク(相手)」であることが前提です。

例えば、単に「業績や財務が悪い」といったような通常の与信リスクは、「土俵に乗るリスク」です。テイクすべきかを検討するに値するリスクです。

取引の中で、自社が積極的にその「業績・財務の悪い企業」を支援することにより、その企業が改善していけばお互いがWIN-WINになる。

こうした与信上のリスク・テイクは、自社の成長のために、あるいは地域・社会にとっても、戦略的に取ることが許容され、望ましい場合もあります(土俵に乗るリスク)。

一方、もし、その「業績・財務が悪い企業」が、資金難にあえぐあまり、反社会的勢力との関わりのある資金を調達したらどうでしょうか。その経営の裏を反社会的勢力に握られ、いわゆる「ハコ企業」化し、ヤミ勢力の資金稼ぎの道具となってしまう。

そのような取引先と積極的にビジネスをすることは、自社も反社会的勢力の資金獲得活動に加担していると見られかねませんし、実質的に加担しているとも言えます。
そうなると、もはや「土俵に乗るリスク」ではなくなります。

それまでは、「売掛債権」や「融資額」といった金額ベースで最大の損失額が算定できたリスクが、それにとどまらず、コンプライアンス上のリスク(損失算定不能)も抱えることになるのです。
当初、土俵に乗っていたリスク(相手)が、いつの間にか「土俵に乗せては駄目なリスク」となってしまうこともあり得るのです。
反社会的勢力に関する調査(いわゆる「反社チェック」)は、このように「土俵に乗るリスク」と「土俵に乗せては駄目なリスク」を見極めながら取引先をモニタリングすることにより、コンプライアンス上のリスクを避け、企業を防衛し成長させることを目的としています。

■Q:一般的に調査といえば大手調査会社の信用調査を思い浮かべますが。すみ分けは?
■A:反社チェックは、企業が深刻なダメージを回避しながら、積極的にリスク・テイクしていくための大前提(インフラ)であり、事業活動を発展させていくために必要不可欠な極めて重要な調査といえます。
**このように重要だからこそ、弊社では、特に「特定の取引」(特反先、後述)に関しては、大手信用調査会社の総合的な評価と併用して、反社リスクにフォーカスした「反社チェック」を行うことを推奨しています。

また、大急ぎの重要案件なのに、大手調査会社にデータが無い(古い)場合、まずは「反社リスク」だけでも押さえておくべきであると思います。**
総合的な信用調査では、「特定の企業」をフォーカスし、その事業性・業績・財務内容などを総合的に評価します。他方、反社チェックにおいては、「反社性」にフォーカスする一方、調査対象については特定企業の関連先まで広げた「面」としてリスクを検出します。

このような両者の特長を活かしながら、リスク管理を充実化させることが望ましいと考えられます。特に、弊社が「特反先」(以下参照)と呼ぶ取引先については、総合調査と反社チェックの併用を行うことを推奨しています。

なお、多くの企業では、「売りの与信」には総合信用調査を行うなど気を配りますが、仕入先・外注先の調査は手薄になりがちです。

実は、反社リスクの調査は、最も便益の高いシロモノである「現金」の支出を伴う仕入・外注取引こそ力を入れるべきだと考えています。

弊社では、「特」に「反」社チェックが必要な「先」を「特反先」と呼び、原則として「反社チェック」を行うことを推奨しています。

■特反先(特に反社チェックが必要な取引先)
**1. 取引金額が大きい先(便益供与の額が大きい)

2. 自社の事業に深く・長く関わる先(関係解消が困難、一体と見なされる)

3. 取引の「発端」に注意を要す先(担当の癒着など)

4. つけ込まれて土俵外に転落するようなリスクがある先(財務が顕著に悪化、スキャンダル情報など)**
■Q:反社チェックのどのような点が難しいのでしょうか?
■A:実際のところ反社チェックは、非常に難しい調査です。
WEBや公知情報(登記情報の分析など)の単なるデータ調査と思われがちですが、特有の難しさがあります。この難しさゆえに、一般の事業会社や中小企業においては、必要性は理解しつつも、反社チェックの浸透度が今一つであると考えられます。

反社チェックの難しいところは、以下のような点です。
❖反社チェックの難点
**1. 単に検索結果だけ見てもどう評価して管理すべきか分からない(基準がわからない)=発見した情報の信憑性や人物の同一性などについての判定基準がない

2. 反社会的勢力が潜在化している中、何をどこまで調べるべきかわからない=何をもって反社リスクと捉えるか?関連先などどこまで調べるべきか?

3. 意外とタフな作業で、商業登記やその背後にある会社法・ファイナンスなどの知識も必要。調査を充実させたいがマンパワーに限りがある。外注には高いコストがかかる。=重要性は理解していても対応できていないジレンマを抱える**
弊社の「リスク・スパイダー調査」は、このような反社チェックの難点や課題を克服するために開発された、独自のデータ調査およびレポーティング・サービスです。
■Q:具体的にはどのように克服するのでしょうか?
■A:「リスク・スパイダー調査」は、先ほど申し上げた3つの難点を次のように解決します。
❖「リスク・スパイダー調査」の解決策
**1. 発見したリスク情報を「確からしさ」の観点で評価し、リスク管理に資する「3段階の警戒水準」を設定

2. 反社会的勢力の「潜在化」に対応して、狭義の反社性だけでなく、その兆候となるようなリスク情報も探索。調査対象は、一定の基準をベースに調査のプロと相談しながら適切かつ柔軟に決定可能

3. 豊富な調査経験に基づく調査力を背景に、「高品質」な調査を「短納期」「低単価」で実現。少ない負担でリスク管理の充実化(外注化)をサポート**
※詳細は、是非弊社ホームページをご覧いただくか、お問い合わせください。
重要なポイントは、調査の結果、「確定的な情報は得られない」という前提の中でも、「一定の基準」に従って、リスク情報を評価して管理していくことです。
「何となく違う人物の情報だと思うから大丈夫」といった恣意的・個人的な判断では、万一の場合、対外的な説明責任を果たせない恐れがあります。

最終的には意思決定の問題ですが、その前提として「一定の基準」があることが組織的なリスク管理の要諦です。
リスク・スパイダー調査は、情報の探索だけではなく、検出したリスク情報を独自の客観的な基準により評価し、その警戒水準を設定することを特長としています。
そして、自社でリスク情報の判定基準やリスク管理の仕組みが未整備であるならば、リスク・スパイダー調査で使用する基準や警戒水準に応じて対応策を決めていくことが可能な設計となっています。
これから反社チェックに取り組まれる企業の皆様はもとより、既に取り組んでいるけれども、課題や難しさを感じている企業の皆様もお気軽にお問い合わせ頂ければうれしいです。
また、弊社では随時「与信管理講座」を開催しています。そこでは、リスク・スパイダー調査の詳細なご説明も行っております。開催日時は、弊社ホームページにてご確認ください。
■Q:どのように一般の事業会社や中小企業にも広めていきますか?
■A:反社チェックの充実化は、すなわちコンプライアンスの強化です。コンプライアンス強化というと「守り」「コスト」と考えられがちですが、弊社では、最大のブランディングであり、リスク・テイクのための武器であると考えております。

何か悪いことが顕在化してしまったときに、一定の説明責任が果たせるだけのリスク管理をしていたかどうか。審査部があるような大企業や銀行は、取引先のリスク管理体制をかなりシビアに見ます。
逆に言えば、きちんとした体制さえ整えれば、評価もアップし、万が一事が起きた際も説明し対処できるわけです。コンプライアンス強化は、ブランディングであり、攻めるための武器なのです。こうした意識とともに、反社チェックを普及させていきたいと考えています。

■Q:御社(アクティブ)は与信管理に関するお仕事をされています。倒産が減っている今、与信管理をそれほど重視しなくても良いのでは?
■A:与信管理は、往々にして単なる債権管理だと思われがちです。そうすると、おっしゃるように、「最近は倒産が減っているから、引っかかりも少ない。与信管理の出番はないのでは」とお考えになる方もいます。

私は、与信管理をもう少し広くとらえています。企業は、ヒトの人生と同じで、誰とどう付き合うかに決定的に命運を左右されます。
誰(どの取引先)と、どう付き合うか。それを組織として戦略的に決めて行く。そのプロセスが与信管理です。リスクに晒されるのは、債権というよりは、その会社の経営資源そのものです。

大企業は、激化するグローバル競争の中で「資本の論理」にも晒されています。すると、収益性の乏しい事業から突如として撤退するかもしれません。その事業の下にいる中小企業。元請けの大企業は撤退しただけで倒産はしていません。ですから焦げ付きもありません。

しかし、突如としての事業の閉鎖は、下請けの中小企業がそれまで培ってきた経営資源を無駄にするかもしれません。元請けの大手を信じて投資してきた。人もそのために教育してきた。それが無駄になる。契約上、その損害を請求できるかどうかは形式の問題です。実質的には、これも与信の問題なのです。

このように与信というものを広くとらえると、倒産の統計に関わりなく、**与信問題は永久不滅であり、与信管理の重要性は増すばかりであると思います。

アクティブ株式会社 ACTIVE CORPORATION
代表取締役 泉 博伸
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