昨今はYouTubeやTikTokなど、動画広告市場が急成長しており、2023年には市場規模が5,065億円にのぼると予測されています。それに伴い静止画や動画を組み合わせた新しい広告を導入する企業が年々増えています。

今後、企業のマーケティング活動では、動画広告の活用が必要不可欠となりそうです。

本記事では、動画広告の導入を検討している企業のマーケティング担当者に向けて、静止画広告から動画広告を作成するメリットや広告最適化の検証方法、企業の成功事例や注意点などについて詳しく解説します。

目次

  1. 静止画から動画化するメリット
  2. 動画広告のリスク
  3. 静止画広告から動画広告への導入成功事例
  4. 動画広告制作するための検証プロセス
  5. 動画広告テスト実施前の3つの注意ポイント
  6. 自社に最適な動画広告を見極め、効果的な販促活動を

▼動画と静止画のメリット・デメリットについて早速知りたい方はこちら

【事例付き】動画と静止画。両方を活用した広告最適化のプロセスとは?

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Web広告に動画と静止画を活用することのメリットやデメリットを詳細に説明しています。

静止画から動画化するメリット

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まずは、静止画から動画化する具体的なメリットについて、人間の心理や動画マーケティングの側面から解説します。

メリットは以下のようなことが挙げられます。

  • 視覚と聴覚に情報を届けることができる
  • 商品を使用する場面をイメージしやすい
  • ユーザーの早期離脱を防げる
  • ブランド認知度や購買意欲の向上が期待できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

視覚と聴覚に情報を届けることができる

静止画から動画化する最大のメリットは、視覚と聴覚の両方に情報を訴求できることです。人間の五感による情報収集の割合は、視覚83%聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚1%といわれており、特に視覚と聴覚から90%以上の情報を受け取っています。

静止画の場合は、テキストや画像など視覚のみから情報を得るため、動画に比べ情報量が少ないです。一方で動画の場合は、視覚と聴覚の両方に情報が届くため理解を深めたり早めたりする効果が高いです。

例えば、料理のレシピサイトでは、今まで静止画とテキストで料理方法を紹介するのが一般的でしたが、昨今では動画で調理手順を紹介しているため、情報伝達力が圧倒的に早く、料理初心者でも動画を見ながら簡単に作れるようになっています。

このように、視覚(映像)と聴覚(音)の両方を活用した動画コンテンツが年々増えており、情報を伝える手段として、静止画よりも動画の方が圧倒的に有利だと言えます。

参考:生存圏研究所学際萌芽研究センター 第196回定例オープンセミナー資料

商品を使用する場面をイメージしやすい

続いて、実際に商品・サービスを使用している場面をイメージしやすいことも挙げられます。映像・音声・テキストなど動画の動きによって、商品・サービスの特徴や良さを直感的に伝えられるため、お客様の商品理解を深めることができます。

特に店舗や施設の紹介動画は、視聴者が実際に利用しているような疑似体験を演出できるため、購買意欲を高め、制約数の増加も期待できます。さらに動画が魅力的であれば、SNSで拡散されターゲット以外の潜在顧客にもアプローチできるのがメリットです。

また、購入後の将来像をイメージしやすくなると、利用後の期待値のズレを無くせるため、顧客満足度が高まると同時に優良顧客が増加し、リピーターの獲得にも繋がります。一度動画を制作すれば、その動画は何度も見てもらえるため、訴求力のある動画を活用した商品・サービス紹介は、営業効率の最大化も期待できます。

ユーザーの早期離脱を防げる

静止画から動画化するメリットは、流入してきたユーザーに魅力を素早く伝え、早期離脱を防げることです。静止画は、テキストと画像のみから情報を得るため、一度に多くの情報を届けることはできません。一方で動画は視覚と聴覚の両方から情報を届けられます。

動画は静止画で伝えるよりも短時間で多くの情報を発信でき、飽きることなく必要な情報を伝えられるのです。そのため、企業が伝えたいメッセージを訴求しやすく、コンバージョン率向上が期待できます。

動画は盛り込める情報量が多く、ストーリー性を持たせやすいため、静止画よりも動画の方が情報伝達能力として優れています。

特に商品・サービスの実写映像やアニメーションなどを用いることで、より魅力を伝えられることで成果に結びつきやすいでしょう。

ブランド認知度や購買意欲の向上が期待できる

静止画から動画化するメリットは、自社の商品・サービスのブランド認知度の向上や購買意欲促進に高い効果が期待できることです。例えば、テレビCMのように、自社商品を人気タレントが使用している動画を作ることで、認知度を向上させたり、ブランドイメージを伝えたりすることができます。

また、動画は映像・音楽・テキストを組み合わせてコンテンツを提供できるので、顧客のニーズに対してダイレクトに訴求しやすく、効率的に購買意欲を掻き立てることが可能です。昨今は動画広告の需要が拡大しているとともに、動画から情報収集したいユーザーも増えているので、近い将来、動画広告の活用が必要不可欠な時代になるでしょう。

動画広告のリスク

動画広告がスタンダードになりつつありますが、リスクもあります。ここでは、動画作成における懸念点について解説します。

Web広告よりも費用がかかる

動画広告は静止画広告よりも費用がかかる傾向にあります。バナー広告の場合、制作会社による費用相場は、1件につき5,000〜10,000円ほどの費用がかかります。

一方で動画広告の場合、15〜30秒ほどの短尺動画は1件につき約5万円、1〜3分ほどの長尺動画は40〜80万円ほどの費用がかかるため、静止画広告と比べ費用が高いです。

動画制作は、企画から構成の作業が行われたのち撮影となるため、工数が多くその分費用がかかります。シンプルな動画であれば費用は安く抑えられますが、こだわるポイントが多ければ多いほど、軽微な修正が増えるので費用が高くなります。

また、制作会社によっても費用感や得意分野が異なります。そのため、動画広告の制作を依頼する際は、以下のようなことをポイントにしておくといいでしょう。

  • 制作実績が豊富か
  • 料金・価格の相場とあっているか
  • マーケティング戦略から相談できるか

これらを総合的に判断し、自社の商品・サービスの魅力を最大限活かせる制作会社を選びましょう。

動画制作までに時間がかかる

動画広告は静止画広告と比べ、作成までに時間がかかります。バナー広告の場合、サイズにもよりますが、制作時間は30分〜1時間程度が一般的です。一方動画広告の場合、制作会社のスケジュールにもよりますが、15〜30秒ほどの短尺動画広告の作成時間は1ヶ月程度。1〜3分ほどの長尺動画は約3ヶ月程度かかります。

動画広告の制作は、打ち合わせから企画構成、撮影準備と様々な制作フローがあるので、納品まで時間がかかります。制作会社に依頼する前に「どのような動画を作成したいのか」「ターゲットは誰なのか」など内容に関して整理しておき、余裕を持ったスケジュール調整を行ったのち、依頼するようにしましょう。

クオリティが低いとネガティブな印象を与える

動画広告は年々クオリティが高まっており、ユーザーも目が肥えているのが現状です。そのため、クオリティが低い動画だと逆にネガティブな印象を与えかねません。

例えば、動画内のテキストで誤字や脱字が散見されたり、商品・サービス説明が聴こえなかったりすると、ユーザーに不信感を与えブランドイメージが損なわれてしまいます。

特に外見上の差別を助長したり、迷惑行為などの言動がわかる動画があったりすると、瞬時にSNSで世界中に拡散され、企業はもちろん関係者にも迷惑をかけてしまいます。

動画広告は効率的に情報を届けられる利点がありますが、内容が分かりにくかったり、不信感や嫌悪感を助長したりする動画は、逆にイメージを悪くするので注意しましょう。

静止画広告から動画広告への導入成功事例

静止画広告から動画広告へと切り替えたことで、売上が向上した企業の成功事例について紹介します。

新規顧客獲得コストを130%改善【Shop Japan】

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株式会社オークローンマーケティングが運営する「Shop Japan(ショップジャパン)」は、キッチンやフィットネスなどライフスタイル商品を扱う通販サイトです。

施策を行う前は、「新規顧客の獲得」と「広告費用を抑えたい」という課題がありました。しかし、商品画像を動画広告に変更したことにより、ユーザーが動画を最後まで視聴する割合が120%増加、新規顧客獲得コストを130%改善した成功事例があります。

参考:Kaizen Platform_オークローンさま_プレッシャーキングプロ

記事を動画化したことでPV数は約2倍【New Balance】

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株式会社ニューバランスジャパンは、アメリカのマサチューセッツ州ボストン市に本社を置くスポーツシューズメーカーです。

施策を実施する前は、「SNSに特化した動画広告がない」「広告制作にかける費用と時間を抑えたい」という課題がありました。

そこでコストを抑えたSNS特化型の縦型フォーマットを作成したことで、ブランド認識度や購買意欲の向上に寄与した成功事例があります。

参考:Kaizen Platform_ニューバランス様_画面分割

動画広告制作するための検証プロセス

動画広告を制作する際は、正しい検証プロセスを把握しておくことが大切です。ここでは、具体的な検証方法を解説します。

ABテストを行い効果の高い結果を見つける

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ABテストとは、AパターンとBパターンどちらが良い成果が出せるか比較し、コンバージョン率やクリック率の高さを検証する、WEBマーケティングにおける代表的な手法のひとつです。

例えば、バナー広告のイラストを同じにして、メインコピーだけを変更する。または、メインコピーは同じにして、イラストのイメージを変更するなど、両方を比較しどちらの方が高い効果を得られるか検証します。

広告出稿後はすぐ数値として結果は出ないため、1週間程度広告を運用し、データが蓄積されてきた段階でコンバージョン率やクリック率を確認し、PDCAを回していくのがABテストの具体的な検証方法です。

そして、静止画広告の検証が上手くいった場合、次に静止画の一部を動かして動画化します。静止画を動画化することで広告成果を持続化できたり、静止画広告よりも訴求力のある高いパフォーマンスを発揮してくれたりします。

多変量テストで複数の要素の組み合わせで検証する

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多変量テストとは、施策の候補をA・B・C・Dと複数用意し、その中でどの要素の組み合わせが最も効果的かを検証するマーケティング方法のひとつです。

例えば、メインコピーを3パターン、サブコピーを3パターン、背景が青いパターンと赤いパターン、男性イラストと女性イラストのパターンなど、複数の要素を組み合わせたページを作成し、一度に公開して比較検証を行います。

多変量テストは同じページにある複数の要素を同時にテストができたり、相互関係を含めた最適な結果を把握できたりするメリットがあります。コンバージョン率やクリック率を改善するために最適な検証方法と言えるでしょう。

この他、残りの検証プロセスについては、PDF資料にてまとめられているので是非ご覧下さい。

▼動画広告の正しい検証プロセスをすべて知りたい方はこちら

【事例付き】動画と静止画。両方を活用した広告最適化のプロセスとは?

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Web広告に動画と静止画を活用することのメリットやデメリットを詳細に説明しています。

動画広告テスト実施前の3つの注意ポイント

動画広告テストを実施する前に、検証を行う上での注意点について詳しく解説します。

テストの目的を決める

はじめに動画広告テストを実施する「目的」を決めるこです。コンバージョン率を上げることも重要な目的になりますが、それ以上に「お客さまの何がわかったのか」を明確にすることが大切です。

そのためには、動画広告テストを実施する前に「お客さまは〇〇を求めているのではない」「お客さまは〇〇を求めている」といった仮説を立てることで、より早く、より成果に結びつく可能性が高まります。

また、目的を明確にすることで、ABテストや多変量テストなどの検証がしやすくなるメリットもあります。テストを実施する以上は、どの指標を追うのかをはっきりさせてから始めることが重要です。

テスト実施するべき優先順位を決める

テストの目的と仮説を立てたら、次にテストを実施する優先順位を決めます。なぜなら、テスト項目が多いと、準備に時間がかかり非効率だからです。

そこでポイントなのが、ひとつの変数に絞ってテストを実施することです。例えば、CTAボタンの色とテキストが異なる2つのパターン、キャッチコピーが異なる2つのパターンなどを用意します。

変数はできるだけ分かりやすいものを、ひとつに絞って検証した方が効果的です。成果を飛躍的に向上させるには、テストする優先順位を決め、それぞれ改善していくことが近道といえるでしょう。

2つのパターンを同時にテストを行う

テストを実施する際は、必ず2つのパターンを同時に同期間テストする必要があります。なぜなら、平日・休日・祝日では、ユーザーの閲覧行動やアクセス数に大きな違いが出てくるからです。

2つのパターンを同時に同期間テストをしないと、外的要因が影響してしまい、比較結果に大きな影響を与えてしまうため、テストを実施する前は日数や期間をしっかりと揃えることが大切です。

自社に最適な動画広告を見極め、効果的な販促活動を

いかがでしたでしょうか。本記事では、マーケティング担当者に向けて動画広告を利用するポイントや注意点、動画広告と静止画広告の違いやメリット・デメリットなどについて詳しく解説してきました。

動画広告は視覚と聴覚の両方に情報を訴求でき、情報伝達力が圧倒的に早く、訴求力も高いパフォーマンスを発揮してくれるので、動画広告に興味がある企業では、ぜひ導入を検討してみてください。

▼検証プロセスの効果実績の詳しい解説をチェック

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