リスティング広告の運用状況を改善するには、様々な施策が考えられます。自社の広告アカウントをチェックし、優先度の高い施策から取り組んでいくことが重要です。

この記事では、リスティング広告で成果を上げるためのチェックポイントと、よくある失敗パターンについて解説します。リスティング広告の費用対効果やコンバージョン数を高めたいマーケティング担当者の方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. リスティング広告を運用するメリット
  2. リスティング広告運用24のチェックポイント
  3. リスティング広告運用で失敗するパターン
  4. リスティング広告運用の基本を理解して、成果を上げよう!

リスティング広告のポイント24個を早速確認したい方はこちら

リスティング広告運用ガイド〜図解&チェックシート付き〜

リスティング広告運用ガイド〜図解&チェックシート付き〜

リスティング広告を運用する際のチェックリストと詳細な図案をご紹介いたします。

リスティング広告を運用するメリット

リスティング広告を運用する主なメリットは次の通りです。

見込み度の高いユーザーに広告を表示できる

検索エンジンで特定のキーワードを検索している見込み度の高いユーザーに広告を表示し、アクセスを集められます。

設定完了後、すぐに広告を出稿できる

最短で設定当日から広告を表示することが可能です。

広告予算を調整できる

広告費の制限がなく、自社に合った予算で広告を運用できます。少額から始めて徐々に運用規模を拡大することも可能です。

広告効果をデータで詳しく確認できる

表示回数やクリック数、コンバージョン数、顧客獲得コストなどのデータを詳しく確認し、広告運用の改善に活用できます。

リスティング広告運用24のチェックポイント

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リスティング広告の成果を高めるには、キーワードや広告グループ、配信先などを正しく設定することが重要です。

ここでは、PDF資料「リスティング広告運用ガイド~図解&チェックシート付き~」に含まれる24のチェックポイントから、10個を抜粋して紹介します。

1. コンバージョンタグは適切に発行されているか

広告経由のコンバージョン数や、キーワードごとのCPA(コンバージョン獲得単価)を正しく把握するには、コンバージョンタグの設定が必要です。

リスティング広告の代表的な媒体であるGoogle広告とYahoo!広告では、以下の4つからコンバージョン種別を選べます。

  • Webサイト上でのユーザーの行動(購買や資料請求など)
  • 電話発信(電話番号のタップ)
  • アプリ(インストールやアプリ内での行動)
  • インポート(別のツールで取得したコンバージョンデータの利用)

コンバージョン種別によってコードの内容や設置個所が異なるため、適切に設定されているか確認しましょう。

また、「Google広告では購買とアプリのインストールを計測しているが、Yahoo!広告では購買しか計測していない」といった状態だと、媒体ごとの成果を正しく評価できません。複数の広告媒体を併用している場合は、計測するコンバージョンの種類を統一しておきましょう。

2. KWの重複は発生していないか

同じ広告アカウント内に重複しているキーワードが含まれていると、成果を正しく把握できず、最適化が難しくなってしまいます。

キーワードが重複してしまう主なケースは次の2通りです。

①同一のキーワードが複数の広告グループに設定されている

多くの広告グループを作成していると、誤って同一のキーワードを複数の広告グループに登録してしまう場合があります。

キーワードレポートの管理画面や、エクスポートしたデータなどを確認し、同一のキーワードが重複して登録されていないかチェックしましょう。

②同じものとして扱われるキーワードが設定されている

リスティング広告のキーワード設定では、記号やスペースは無視されます。例えば「英会話スクール」と、途中にスペースを含む「英会話 スクール」は、同じキーワードとして扱われます。

これらの点に注意して、広告アカウント内にKWの重複が発生していないか確認しましょう。

3. パラメータの設定は間違っていないか

アクセス解析ツールや、外部の広告効果測定ツールなどを使う場合、広告リンクURLをカスタマイズすることが一般的です。URLにパラメータと呼ばれる文字列を付与しておくと、外部ツールからもキーワードや広告などに関するデータが取得できます。

パラメータは、以下の単位で設定が可能です。

  • アカウント単位
  • キャンペーン単位
  • 広告グループ単位
  • 広告単位
  • キーワード単位

複数の単位でパラメータが設定されている場合、より細かい単位の設定ほど優先されます。例えば、広告グループとキーワードの両方でパラメータが設定されている場合、キーワードの設定が反映されます。

パラメータを付与する場合は、内容に誤りがないか確認しながら設定作業を進めましょう。

4. 成果重視の運用管理がされているか

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リスティング広告運用では、月間の予算に合わせた運用管理が大切です。しかし、広告費を予算内に収めるため、単に広告の一時停止・再開を繰り返すという運用をしていると、成果が最適化されないリスクがあります。

特に、配信量とCV件数がともに多く月間の広告予算を1か月より早く消費してしまうような場合は、広告の一時停止ではなく入札単価の引き下げによる調整を検討してみましょう。

予算の都合で広告出稿が頭打ちになっているときは、入札単価を下げると成果が高くなる可能性があります。

広告の一時停止、または入札単価の引き下げで調整する場合における成果の比較例は次の通りです。

項目 一時停止で調整する場合 入札単価の引き下げで調整する場合
月間広告 30万円 30万円
平均クリック単価 200円 150円
月間クリック単価 1,500 2,000
コンバージョン率 1% 1%
コンバージョン数 15件 20件
CPA 20,000円 15,000円

ただし、入札単価の引き下げによる調整が有効かどうかは、競合の広告検索トレンドの状況によっても異なります。成果をチェックしながら、こまめに運用していきましょう。

5. 除外キーワードは適切に設定されているか

除外キーワードとは、特定のキーワードを含む検索が行われた際に、広告を表示しないように設定する機能です。

例えば、車買取サービスの広告で「オデッセイ」というキーワードを部分一致で登録している場合を考えます。この設定では、車種名以外でオデッセイという文字を含むキーワードを検索したユーザーにも広告が出てしまうため、除外キーワードの登録が必要です。

「スーパーマリオオデッセイ」など、ゲームに関するキーワードでクリックが発生してしまわないように、「マリオ」や「ゲオ」などゲーム関連の語句を除外キーワードに設定しましょう。

自社の広告がどのような検索クエリでクリックされているかを確認し、定期的に除外キーワードの設定を見直すと、無駄な広告クリックを防げます。

6. 配信する地域が適切に設定・調整されているか

リスティング広告は、配信する地域の設定が可能です。初期設定では、配信先の地域として「日本」が設定されています。

店舗ビジネスなど商圏が限られている場合は、都道府県や市区町村など、配信地域を細かく設定することが大切です。

また、全国がターゲットの場合であっても、地域ごとに成果の差が出る場合があります。レポートから地域別の配信結果を確認し、費用対効果の高いエリアに広告予算を集中するなどの調整を行いましょう。

7. マッチタイプ毎に広告グループは分けられていないか

マッチタイプとは「部分一致」や「完全一致」、「フレーズ一致」など、広告を出稿するキーワードに関する設定です。

例えば、同じ「英会話スクール おすすめ」というキーワードを設定した場合であっても、マッチタイプによって広告が表示される条件が次のように異なります。

マッチタイプ 広告が表示される条件 広告が表示される検索クエリの例
部分一致 指定した文字列を含む検索や、類似キーワードの検索が行われた時に表示 「英会話スクール」
「英会話スクール オンライン
「英会話教室」など
完全一致 指定した文字列と完全に一致するキーワードが検索された時に表示 「英会話スクール おすすめ」のみ
フレーズ一致 指定した文字列を、その語順で含む検索が行われた時に表示 「英会話スクール おすすめ オンライン
「子ども向け 英会話スクール おすすめ」など

同一語句でマッチタイプのみ異なるキーワードに入札する場合は、一つの広告グループにまとめておくことがおすすめです。

マッチタイプごとに広告グループを分けてしまうと表示回数やクリック数が分散し、広告文やリンク先による成果を分析しにくくなります。また、自動入札機能や広告ローテーション機能を正常に機能させるためにも、マッチタイプのみ異なるキーワードは同じ広告グループにまとめておきましょう。

8. 広告表示オプションは十分に設定されているか

広告表示オプションとは、標準的な広告文に追加できるオプション機能です。

広告表示オプションを設定すると広告が表示されるスペースが大きくなり、クリック率を高められる可能性があります。また、広告文内に盛り込めなかったポイントを、広告表示オプションでアピールすることも可能です。

広告表示オプションで使える主な機能として、次のような項目が挙げられます。

  • サイトリンク(クイックリンク
  • コールアウト(テキスト補足)
  • 構造化スニペット(カテゴリ補足)
  • 電話番号
  • 価格
  • 住所
  • 画像
  • アプリリンク

自社で運用する広告アカウントで、広告表示オプションが十分に設定されているか確認し、必要に応じて設定を追加しましょう。

9. クリック数上位のKWで品質が低いKWはないか

キーワードの品質スコアが低いと、広告表示機械の損失やクリック単価の高騰などのデメリットが発生します。特に、クリック数が上位のキーワードはアカウント全体への影響度が高いため、品質スコアを高めておくことが大切です。

キーワード別の配信結果レポートで、クリック数上位のキーワードの品質スコアを確認しましょう。品質スコア7以下の場合、改善の余地があります。

品質スコアの構成要素である「推定クリック率」、「広告の関連性」、「ランディングページの利便性」をチェックし、問題があるポイントを修正しましょう。

10. 流入整理はできているか

広告の設定によっては、特定のキーワードを検索したユーザーに対して意図しない広告が表示されてしまうケースがあります。

例えば、次のような場合に注意が必要です。

広告グループ キーワードの設定 広告やLPで訴求する内容
グループA 「英会話 スクール」(部分一致) 英会話スクールの体験レッスン
グループB 「英会話 教材」(部分一致) 英会話の学習教材

ここで、「英会話教室」というキーワードを検索したユーザーがいた場合、広告グループAとBのどちらの広告も表示される可能性があります。

しかし、広告グループBではスクールではなく教材を訴求しているため、「英会話教室」と検索したユーザーに表示されることは適切ではありません。

検索されたキーワードとより関連性の高い広告を表示させるためには、広告グループBに「教室」や「スクール」などの除外キーワードを設定しておく必要があります。

検索意図と関連性の高い広告を表示させるため、除外キーワードによる流入整理を行いましょう。

リスティング広告運用のポイント、残りはこちらからチェック

リスティング広告運用ガイド〜図解&チェックシート付き〜

リスティング広告運用ガイド〜図解&チェックシート付き〜

リスティング広告を運用する際のチェックリストと詳細な図案をご紹介いたします。

リスティング広告運用で失敗するパターン

よくある失敗パターンを知っておくと、誤った設定で無駄なコストがかかったり、機会損失をしたりするリスクを避けられます。広告運用時に注意すべき主な失敗パターンは次の通りです。

広告グループの設定が適切ではなく、一つのグループで運用している

検索目的の異なるキーワードを一つのグループで運用してしまうことは、よくある失敗パターンの一つです。

例えば「ビジネス英会話 オンライン」と「旅行 英会話 教材」というキーワードでは、想定されるユーザー属性や、訴求すべき内容・商材などが異なります。

しかし、一つの広告グループにこれらのキーワードをまとめてしまうと、ユーザーニーズに応じた広告の出し分けができません。結果的に、広告のクリック率や関連性、品質スコア、コンバージョン率などが下がってしまいます。

ユーザーごとに最適な広告を表示させるため、広告グループを適切に設定しましょう。

アトリビューションが「ラストクリック」でしか計測されていない

リスティング広告のアトリビューションモデルとは、キーワードや広告がどの程度コンバージョンに貢献したかを計測する方法のことです。アトリビューションモデルには「ラストクリック」や「線形」、「接点ベース」など複数の種類があります。

多くのアカウントで使用されている計測方法はラストクリックです。ラストクリックでは、コンバージョンが発生した直前にクリックされた広告・キーワードのみを評価します。

例えば、「○○英会話スクール」と指名検索をして広告をクリックしたユーザーがコンバージョンに至った場合、「○○英会話スクール」というKWから1件のコンバージョンを獲得したと計測されます。

しかし、このユーザーは「○○英会話スクール」という名称を知る以前に、「英会話 おすすめ」や「ビジネス向け 英会話 選び方」といった別のキーワードで検索をし、広告をクリックしていたかも知れません。

ラストクリックは、これらの間接的にコンバージョンに貢献していたKWが何か分からないアトリビューションモデルです。検討の初期段階に居るユーザーが検索したKWが分からず、積極的な広告展開ができない点がラストクリックのデメリットとして挙げられます。

自社の広告戦略に応じて、ラストクリック以外のアトリビューションモデルも検討することが大切です。

DSAが活用されていない

*DSA(動的検索広告)*とは、Googleが提供する自動で広告を出稿するための仕組みです。DSAは通常のリスティング広告と設定方法が異なります。

通常のリスティング広告では、キーワードや広告文の入稿作業が必要です。一方、DSAではWebサイトURLを入力すると、ページの内容に基づいて自動で広告が設定できます。

特に、商品の種類が多いECサイトや、商品内容の変動が激しい不動産情報サイトなどではDSAの活用が効果的です。また、これまでにないキーワードに広告を出稿し、積極的にリーチを広げていきたい場合にもDSAが適しています。

DSAを活用せず、担当者の手作業のみで広告を運用した場合、十分な最適化ができず機会損失のリスクがある点に注意が必要です。広告運用が忙しく、手が回っていない場合はDSAの活用も検討しましょう。

リスティング広告運用の基本を理解して、成果を上げよう!

リスティング広告運用には、正しい設定を行うための知識が必要です。キーワードや配信先、広告グループなどを最適化することが、費用対効果コンバージョン数の向上につながります。

リスティング広告の基本を理解した上で日々の運用業務に取り組み、成果を上げましょう。

リスティング広告運用24のポイントはこちら

リスティング広告運用ガイド〜図解&チェックシート付き〜

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