商品ごとの売れ行き

15兆円もの市場規模を持つネットショップ市場、実際にどういった商品が売れているのか気になりませんか?
個々のショップの売り上げ構成比を見ることはなかなかできませんが、世間一般でのデータであれば知ることができます。

品目ごとの利用額

総務省が行っている『家計消費状況調査』では、世帯ごとの消費を調査し、品目ごとに平均的な利用額を算出しています。
2016年に行った調査では、ネットショップの利用金額は1人あたり9124円となりました。

そのうち最も利用額の大きかった品目はホテルの宿泊費や交通費、パック旅行の購入費のような*「旅行関係費」*であり、1人あたり2014円にのぼります。
また、2014円のうちインターネットで決済を行わず予約のみの場合は611円となり、予約サービスとしての需要も一定数いることがわかるでしょう。

旅行関係費の次に多かったのは食料品で、1人当たり1878円の利用額となりました。

その後に続く衣類・履物は970円であり、旅行関係費と食料品が特出して多いのがわかります。
衣類・履物の中では、紳士用衣服は202円・婦人用衣服は480円と男性向け商品より女性向け商品の方が多く購入されています。

また、衣類・履物の後には家電675円、サプリメントなどの健康食品が423円となりました。

【1人あたりの支出額(対象:2人以上の世帯)】

1位:旅行関係費 2014円
2位:食料品1878円
3位:衣服・履物 970円
4位:家電 675円
5位:健康食品 432円

参考:
家計消費状況調査(支出関連項目:二人以上の世帯)平成29年(2017年)3月分 結果の概要|総務省

年間の変動

ネットショップで特に購入されている商品であっても年間を通して人気の商品なわけではありません。時期ごとに特徴的な動きをする商品をピックアップして見てみましょう。

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引用:[急増するネットショッピングの実態を探る-「家計消費状況調査」、「平成 26 年全国消費実態調査」の結果から-|総務省]
(http://www.stat.go.jp/data/joukyou/topics/pdf/topi920.pdf)

上記は2015年の『家計消費状況調査』をもとに、1年間の品目ごとの売れ行きを明らかにしたものです。旅行関係費はお盆のシーズンである8月に集中し、贈答品も暑中見舞いとお歳暮の時期に集中していることがわかるでしょう。

また、家電・家具は進級・進学や、異動のシーズンである3月に集中しています。
新生活を送る上で、新しい家電や家具を買い求める人が多いからでしょう。

まとめ

ネットで購入される商品・サービスの中でも最も利用されているのは、ホテル宿泊費やパック旅行費などの旅行関係サービスです、2016年の場合1人あたりの支出額は2014円となっています。商品の中では食料品や家電も金額が多く、逆に電子書籍や医薬品は少額に収まっています。

しかし、ただ売れる商品を取り揃えるだけでは、売上の増大には繋がらないでしょう。
ネットショップの方向性や、それぞれの商品を取り揃えるためにかかる手間を考慮しながら商品を仕入れることが大切です。
また、売れる商品には競合も多くいるため、他者とのポジショニングをどのようにとっていくのかも考えていきましょう。