2、3年ほど前からコンテンツマーケティングが注目され、コンテンツマーケティングを実践するために多くの企業がメディアを立ち上げました。

メディアを運営する目的は企業によって異なりますが、では何を以って成功なのか、何を以って失敗なのかが明確になっているでしょうか。
立ち上げたはいいものの、運用にのせられず、成功なのか失敗なのかすらわからないままになっている企業は少なくありません。

メディアの「成功」の定義とはなにか、成功するために必要な要素はなにか。

今回は、ターゲットメディア株式会社主催のマーケティングイベント「Marketing Special DAY」内の「成功するメディアの創り方」をテーマにしたトークセッションの様子をお届けします。

All About」を運営する株式会社オールアバウトでコンテンツマーケティング推進本部執行役員を務める箕作聡氏、月間220万PVの人気ブログメディア「Books&Apps」編集長の安達裕哉氏とferret創刊編集長の飯髙の3名が、メディアの存在意義や成功の定義について語っています。

現在メディア運営に課題を感じている方、これからメディアを運営しようと考えている方は要チェックです。

登壇者紹介

株式会社オールアバウト コンテンツマーケティング推進本部 執行役員 箕作聡氏(モデレーター)

DSC_0168.jpg

神奈川県藤沢市出身。明治大学卒業後、2004年にJTB法人東京に入社。2006年、オールアバウトに転職。新規事業での顧客開拓のほか、グループ会社での紙媒体の広告営業を経たのち、総合情報サイト「All About」のデジタル広告ソリューションの提案に長らく従事。現在はコンテンツマーケティング推進本部 執行役員を務めている。

ティネクト株式会社 代表取締役社長 Books&Apps編集長 安達裕哉氏

DSC_0154.jpg

1975年東京都生まれ。
Deloitteにて12年間コンサルティングに従事。大企業、中小企業あわせて1000社以上に訪問し、8000人以上の ビジネスパーソンとともに仕事をする。2013年、ティネクト株式会社を設立。仕事・マネジメントに関するwebメディア『Books&Apps』を創刊。Books&Appsは現在、月間220万PVを数える。

株式会社 ベーシック 執行役員 ferret創刊編集長 飯髙悠太

DSC_0143.jpg

1986年東京都生まれ。
これまで広告代理店、制作会社、スタートアップを経験。複数のWebサービスやWebメディアの立ち上げに関わる。また、企業のWebマーケティングやSNSプロモーションをはじめ、50社以上のコンサルティングを経験。2014年の4月にWebマーケティングのノウハウが学べるメディア「ferret」の立ち上げにあたり参画。同年の9月にリリース。2017年6月で月間300万PV、35万人の会員を誇る。

※プロフィールはイベントページから引用

メディアの存在意義とは?

箕作氏:
まず、メディアの「存在意義」についてお話ししたいと思います。
存在意義について考えるのは非常に重要なことだと思っていて。それがないと続かないですよね。

メディアの存在意義をユーザーにとってどういうものなのか」「自社にとってどういうものなのか」の2つに分けてお答えいただければと思います。

「情報を知らないばかりに損する人を減らしたい」(All About箕作氏)

箕作氏:
All Aboutの場合、特徴的なのは「専門家の情報を個人に届ける」という点です。
そもそもは「情報を知らなくて損してしまう人を減らしたい」という思いから始まりました。
情報を知ることで、一人ひとりが豊かになってほしいという。

ビジネス的な部分でいうと、All Aboutは広告事業がマネタイズの源泉になっています。

「中小企業のWebマーケティングの課題を解決したい」(ferret飯髙)

飯髙:
まず、「ユーザーにとって」というところについて。

僕たちはWebマーケティングの入り口から出口までをしっかり伝えているメディアがなかったことを課題として感じていました。
Webにあかるくない中小企業でもWebマーケティングを活用してほしいという思いがベースにあったんですよね。
そこで、Webマーケティングの全てを100点レベルにすることはできないけれど、50点レベルであればテキスト情報だけでも到達できるという考えからferretを立ち上げ、運営しています。

一方で、僕たちはオールインワンのマーケティングプラットフォームferret One」を提供しています。
「ferret One」は、ferretが伝えているノウハウを実践できるツールです。

ferretはメディアなんですが、同時にferret Oneへリードを送るオウンドメディアとしての役割も持っています。
これは会社にとっての価値ですね。今は月間約2,000件のリードを創出しています。

箕作氏:
(ferretを運営している)ベーシックさんのWebサイトを拝見したんですが、社長の中小企業に対する思いがとても強いなという印象を受けました。
それを実践するためのferret、という認識で合っているでしょうか。

飯髙:
そうですね。
中小企業って、まだまだGoogleやFacebookなどのプラットフォームを活用できていないところが多いんですよ。

なので、「僕らがプラットフォームをおさえるので、企業さんは自分たちのユーザーを見てください」という状態を作るためにferretとferret Oneを提供しています。

「人の意志がこもった文章を読む機会を増やしたい」(Books&Apps安達氏)

安達氏:
Books&Appsは、もともとは私の個人ブログから始まったもので、当初は意義とか理念とかはなかったんですよね。
私、実はブログマニアでして。300ぐらいのブログがブックマークに入っているんです。
ブログはメディアとして非常におもしろいなと思っていて。ブログが集まったものを作りたいと思っていました。

今って大手のキュレーションメディアとかニュースサイトなど、新聞・テレビの置き換えはあるんですけど、おもしろい個人ブログ検索結果の下の方に埋まってしまっているものが結構ありますよね。

人の意志がこもった文章を読む機会ってなかなかないなと思って。

なので、ここに来れば個人のおもしろい意見が読めるとか、変わったものの切り取り方がわかる場を作りたくてやり始めました。

企業のブログを見ても、正直おもしろいものは少ないなと思います。ほとんどが角が取れて丸い発信になってしまっている。
うちも企業さんに発信してもらっていますが、現場に近い感覚で発信できる場にしています。

メディアにとっての永遠の課題は「収益性」

箕作氏:
メディアの「成功の定義」は、この3つに分けられます。

・収益性
・コンテンツ
・集客

これらを紐解いて話していきたいと思います。

まず、収益性について。

All Aboutの場合、基本的にはユーザーが全てです。
個人が我々のメディアに触れて、情報を得て、良い決断ができる状態がゴールになります。でもそこは測りようがない。
ただ、その状態を実現するためには良質なコンテンツを発信していく必要があるので、当然収益が必要になってくる。その中で広告モデルが1つあるのかなと。
ferretさんは何をゴールにしているんでしょう?

飯髙:
ferretも同じで、全てはユーザーだと思っています。
わからないことがあれば検索してferretに触れる。
そこで自分の課題が解決できて、またわからないことがあればまたferretにリテンションしてくれる状態がゴールです。

収益的には、記事広告メルマガの枠を販売しています。
もう一つ、4月にリリースしたMarketer's STOREというプロダクトがあります。
ツールベンダーさんと事業主さんとのマッチングを図るサービスです。

マーケターズストアの場合も、事業主さんがツールを探している時にマーケターズストアと出会う。
そこでより良いツールと出会えた時に何かしらのアクションが起こることを収益ポイントとしています。

必ずしもメディア本体で収益を上げる必要はない

箕作氏:
収益で困ることってありますか?

飯髙:
困ってばかりですよ(笑)

僕らはメディアとしては後発とうこともあるし、既存メディアと同じ戦い方をしてもおもしろくないんですよね。

僕は、メディアはユーザーのためにあるべきだという思想を持っています。

なのでメディアの枠を販売するのは、究極ユーザーと向き合っていないと思っていて。
であれば、メディアをハブとして、周辺サービスでマネタイズしていけばいいなと。

ゆくゆくはメディアでは儲けずに、周りで収益を上げていくということをやっていきたいですね。まだできてないですけど。

メディアとオウンドメディアをわけるのは「誰のために存在しているか」

箕作氏:
順番についてお聞きしていいですか?
まず会社としてのビジョンがあって、そのあとにferretが立ち上がっていますよね。
ferretを中心にしていくぞって決まった瞬間っていつだったんでしょう?

飯髙:
弊社は様々な事業を展開しているんですが、うちの社長は以前からマーケティングに対する課題をすごく感じていて。
いよいよその課題に向き合おうとなって、その時にferretを立ち上げようとなり、同じタイミングで僕がジョインしたので、僕が入社した段階で既に決まってたかんじですね。

箕作氏:
では、やりやすい環境ではあったんですね。

飯髙:
今は、ですね。僕が入った時は、いきなりこんな奴が入ってきて仕切り始めたので反発はありましたよ(笑)僕より年上のメンバーもたくさんいたので批判されたし。
でもそこはかたちを作るしかないので、割り切って進めていました。

箕作氏:
弊社もオウンドメディアの支援をやっているんですけど、続くオウンドメディアと続かないオウンドメディアの決定的な差があると感じていて。
それは「やらされ仕事じゃない」というところですね。

飯髙:
事業と一緒ですよね。
オウンドメディアを立ち上げたからって、トラフィックが取れたからって、お金が潤うわけではないですからね。
オウンドメディアを何のためにやるのか、ゴールが何なのかを決めて熱量を持ってできるトップがいなければやらない方がいいです。

儲かるものではないのでどこまでやるのかを意思表示したうえで、嫌われても作って。そして最終的な恩恵って数年後にくるじゃないですか。
そこまでを描けるメンバーで運営するべきだと思いますね。

箕作氏:
ferret自体は、オウンドメディアなんでしょうか?

飯高:
いや、ferretはオウンドではないですね。
オウンドメディアの役割を持っていますけど、基本的にはメディアです。

ferretは独立したメディアとして存在していて、その後ろにオウンドとしての役割がある。
僕らの役割は中小企業の問題を解決するというところなので、メディアとしてありたいというポリシーがあります。

箕作氏:
オウンドメディアなのかメディアなのかって議論でよくあがるところだと思います。
今の話だと、メディアとオウンドメディアって、意志があるかどうかの違いなのかなと思います。

飯髙:
オウンドメディアって、企業からすると都合のよい使い方ができるかなと思っていて。
お金の源泉を産むためにトラフィックをさばいて、ナーチャリングかけて良い状態でリードを送るものですよね。

メディアはまず、ユーザーに何を提供するかが主としてある。
オウンドはどう売り上げを上げるのかっていう機能的な部分が主になるので、そこは大きく違うかなと思いますね。

収益化するならメディアの強みを活かす

箕作氏:
Books&Appsについては、まず成り立ちから教えていただいてよろしいでしょうか。

安達氏:
私、デロイトを辞めて、家庭教師のマッチングサービスを立ち上げたんですけど大コケしまして(笑)
書評とアプリのレビューなら書けそうだと思って、Books&Appsという名前をつけてブログを始めました。
ブログは毎日更新しないとアクセスが上がらないといろんなところに書いてあったので、毎日更新していました。

最初の2年間は鳴かず飛ばずで、よくて月間5〜6万。
やってる意味あるのかなと思いながらとりあえずやってたんですが、2年過ぎたある時、ものすごくアクセスが来た時があって。
いきなり月間200万PV行ってしまったんですね。

500円のレンタルサーバー使ってたんですがダウンしまくってですね(笑)
そこでブログ運営を見直そうと。
それまでやってきたマッチングサービスもお金かかりすぎていたし、プロにお話を伺いながら作っていこうとなりました。

箕作氏:
これは非常に珍しいケースだと思います。
サービスインした時はオウンドメディアとしてのイメージがあったと思うんですよね。
サービス自体がポシャった結果、オウンドメディアをやろうと思った、そこからメディアに転換したという。

安達氏:
そうですね。強みを伸ばすのが一番いいかなと思って。
ユーザーさんが集まっているところをやるのが自然かなと。

箕作氏:
そもそも安達さんがブログ好きだということ自体が強いですよね。

安達氏:
そうですね。ブログの洗練されてなさが最高なんですよ。
それでいうと企業ブログも可能性を秘めていると思いますね。

現場の人はかなりおもしろい話知ってます。なのに勝手におもしろくないと決めつけている場合が多くて。
そういうところを外して、正直に書いていただけるだけでもアクセスは伸びるんじゃないかなと思います。

飯高:
Books&Appsの収益に関して話していいですか?
僕、去年Books&Appsのマーケターをやっていたんですけど。
安達さんと話をするなかで、企業の広報やPRってほんとに下手なところが多いよねとなって。

例えばオウンドメディアで社内運動会の記事を上げるとか、本当に自己満足でしかないし誰も読まない。

そこでBooks&Appsは、企業の広報に安達さんがインタビューに行って原稿を書くというメニューの提供を始めました。
実際、そこに出稿している企業はモノが売れているんですよね。

企業のブランディングの課題の1つを、Books&Appsが解決しているのではないかと思います。
安達さんはもともとコンサルタントをやっていたから話を掘るのがとてもうまいんですよね。

集客で重要なのは「ターゲットが利用する流入チャネルをおさえているか」

DSC_0111.jpg
箕作氏:
なにかしらをコンバージョンポイントとして持っているメディアと持っていないメディア、それぞれの集客構造はどうなっているでしょう?
流入経路の割合を教えてください。

安達氏:
Books&Appsは検索エンジンからの流入が10%しかないんですよね。
逆にSNSが50%、残りがダイレクトという感じです。
SNSを意識して記事を書いているのはあります。

箕作氏:
ソーシャルの流入が50%というのはかなり多いと思うんですが、どういう点を意識されているんですか?

安達氏:
ソーシャルから流入されてくる方は、目的をもって読みに来ているわけではないと思うんですね。
なので高尚な話とか、大企業の話だよなあと感じるものではなくて、現場の話というか、普通の人が読んでて面白い物の方がいいかなと。

大手のビジネスメディアだと成功者の話がたくさんのっていて、それはそれできらきらしてていいんですけどね。
現場で見るとそんなに当てはまるかなあと疑問に感じることはあります。

メディアなら、重視するべきチャネルは「ダイレクト」

飯髙:
ferretの場合、どのタッチポイントで触れるかというところを意識していて。
今2年半やっていて、記事は7,000本ぐらいあるのでどうしてもオーガニックが強くなります。
問題意識があるユーザーも多いので、50%がオーガニック

あと僕が一番大事にしてるのはダイレクトです。
わざわざferretに来たいと思ってもらうのが重要だと考えていて。なので次点はダイレクト。
あとはメルマガ・SNSが同等という構造です。

箕作氏:
ほぼ理想的な構造だと思います。
存在意義が中小企業のマーケティングの課題解決となると、課題を持っているユーザーはまず検索しますよね。
検索していいなと思ったら、次はダイレクトでくる。その構造ができていると。

飯髙:
いかに会員になってもらうか、いかにダイレクトで来てもらうかを1つの指標においています。

プラットフォームは日々変化して不安定ですよね。
例えばFacebookやTwitterの構造が変わると、ユーザーに触れにくくなったりする。
Googleも、アルゴリズムが変わると検索結果に出づらくなる場合がある。

でもダイレクトは何があっても変わらないんですよ。
なので全ての構造の頂点はダイレクトだと思っています。

箕作氏:
All Aboutは、オーガニックが6割ですね。
やはりユーザーの悩みを解決することが目的なので、検索はユーザーの悩みを捉えやすいタッチポイントとして考えています。
でも昔はもっと検索比率は多かったんですよね。

今はSNSが普及したので、SNSからの流入が3割程度。
あとはコンテンツがいろんな場所に分散されて流れてくるパターンですね。

コンテンツの良し悪しはどう判断すればいい?

箕作氏:
企業でコンテンツを作るうえで、私が見ている限り、コンテンツの生産体制」が問題になるケースと、コンテンツの良し悪しの判断基準」に悩まれているケースが多いなと思います。
安達さんのところの生産体制はどのようになっているのでしょうか?

安達氏:
うちは1日に1、2本公開していて、7,8人のブロガーさんにお願いしています。
私はライターさんとブロガーさんは別物だと思っていて。

ライターさんはテーマに沿って書ける方。ブロガーさんは自分の好きなこと、主観的な記事を書く方なので、そちらの方がうちのメディアの性質に合っているんですよね。
なのでブロガーさんにお願いしています。

箕作氏:
では、安達さんプラス7,8名のブロガーさんで作られていると。
今、ブロガーさんとライターさんの違いの話がありましたが、そこが安達さんにとってのコンテンツの良し悪しの基準になるんでしょうね。

Books&Appsの場合は「議論が起きるかどうか」

DSC_0118.jpg
安達氏:
そうですね。コンテンツで一番大事にしているのは「議論が起きるかどうか」というところです。
全員が「まあそうだよね」と感じる記事はおもしろくない。
逆にいろんな見方を差し出さないと、ユーザーさんからするとどこにでもある記事になってしまう。

なので議論が起きるかどうかは品質管理の基準にしています。
ただブロガーさんは偏った人が多いので、記事の中身も偏っていることが多くて(笑)、そのまま載せることも多いですね。

箕作氏:
打ち合わせの時も、安達さんは主観のない記事はつまらないとずっと言っていましたね。

安達氏:
個人のフィルターがかかっているから記事はおもしろいんですよね。
フィルターがかかっていない記事を読みたいならニュースサイトに行けばいい。

でも言いたいことばかり言ってる人は独りよがりでおもしろくないし、バランス取れているブロガーさんを探すのは難しいですね。

All Aboutとferretの場合は「ユーザーに読まれたかどうか」

箕作氏:
ferretはどうでしょう?

飯髙:
今は月に約200本公開しています。割合でいうと、内製4名で80本、外部企業からの寄稿が50本、あとはPR TIMESからの記事が70本ほどですね。

箕作氏:
企業からの寄稿はアライアンス形態なんでしょうか?

飯髙:
そうですね。コストを発生させないパートナーシップが良いと思っていて。

自分たちが弱い分野に関しては、専門家に発信してもらうのが一番です。
前までは100%内製でやろうとしてたんですが、今期からは外部としっかりパートナーシップを組んで良いコンテンツを発信していく座組みの方がいいんじゃないかなと。

ferretに原稿をあげることによって、寄稿企業のパートナーに新たなクライアントが生まれることはあると思っていて。

寄稿企業はferretで書くことで価値を上げられる
僕たちは僕で、ferretのユーザーを幸せにできる。
金銭を発生させないでお互いにメリットのある状況にできているかなと。

箕作氏:
我々も同じ考えですね。専門家の知見を世の中に伝える。それをうまく回すことでエコシステムがまわる。
今、All Aboutのガイド(専門家)が約900名、編集が30名ぐらいで、コントロールしながらやっています。
ガイドには月間で400本作成していただいているので、年間だと4,800本ぐらいですね。

コンテンツの良し悪しの基準はどうでしょう?

飯髙:
コンテンツの良し悪しは、正直「読まれるか読まれないか」だけかなと。
問題解決したい以上、ユーザーに触れることが価値なんです。

あまり詳しくは言えないんですが、チャネルごとに良し悪しの基準を分けているんですよ。
例えば、オウンドとしての役割を見た場合、コンバージョンが必要になってくる。
コンバージョンを生み出す記事をかなり要素分解していて、チャネルごとに指標を変えています。

例えば、SNSなら拡散性。
オーガニックなら1つの課題しか解決されないので、次のページにいくことはない。
なので評価は回遊率ではなく読了率、滞在時間になります。
機械的でつまらないですよね(笑)

箕作氏:
All Aboutも同じで「見られることが価値」です。
接点を持てた時点で悩みが解決できるという自負のもと、コンテンツを上げています。
広告になるとお客様がいるのでまた違ってきますね。

メディアをやるのであれば、一貫性を持たせるための意志が必要

箕作氏:
ここまで話してきて、同じメディアといっても三者三様の思想がありましたね。

All About:個人の課題を解決
Books&Apps:面白い記事を読みたい人に喜んでもらう
ferret:Webマーケティングに悩むユーザーの課題を解決する

ただ、1つだけ共通点を見出しました。
メディアをやる以上、意志がないとだめだという部分ですね。
一番最初の存在意義の話に通じる部分です。

存在意義と、収益と、コンテンツの作り方については三者とも一貫性があるなと思います。
そもそもの狙いを持っているからこそ一貫性が生まれるのかなと。

安達さんの場合、おもしろいコンテンツを読ませるならGoogleではなくFacebookなんですよね。
飯高さんの場合はユーザーの課題を解決しなければいけないので、最初の接点は検索になる。
次のゴールは会員になってもらったり、ファンになってもらったりするところに置かれている。

それらが集客構造に現れるているのが、成功するメディアの創り方に繋がるのかなと思います。
では最後に、お二人からメディアに携わる方に向けてメッセージをどうぞ。

安達氏:
読んでもらいたい方に、おもしろい文章を差し出すのがメディアの根本かなと。
それを継続すればユーザーは増えていくのかなと思います。

飯髙:
ferretはまだまだこれからだと思います。今後、もしferretに触れてつまらないと思えば率直に伝えてほしいです。
ただ、僕らはあくまで中小企業にとって良い世界を作ることが目的です。
なのでターゲットユーザー以外の方から批判されることも嫌われることもままあります。
じゃあ、嫌われたらどう向き合えばいいかというと、向き合う必要はないと考えています。

やっぱり「誰のため」にやってるのかが大事で。
僕たちのゴールは中小企業のWebマーケティングの課題を解決することなので、そこに向かって邁進できればいい。
そもそも、100人いて100人全てを幸せにするなんて無理ですからね。

皆さんもメディアをやるときは、自分たちが誰を変えたいのかをしっかり考えて、それは逆に誰かを不幸にする可能性もあることも踏まえて運営してもらえればと思います。