広告運用を代理店に任せているものの、なかなか成果が出ないというケースは珍しくありません。このまま運用を任せてもよいのか、別の代理店へ乗り換えるべきかなど、悩む方は多いでしょう。

しかし、単純に「広告運用の成果が出ないのはなぜですか?」と質問しても、うまくかわされる場合があります。そこで本記事では、広告運用の成果が出ない場合に代理店にすべき10の質問を紹介します。

目次

  1. 広告運用の成果が出ないパターン
  2. 広告効果が出ないときに代理店に確認したい10の質問
  3. 広告の成果が出ていないときの対処法
  4. 失敗する前に代理店と話し合っておくべきこと
  5. 質問の意図を理解して広告代理店を見極めよう!

▼「成果が出ない時代理店に確認したい10の質問」はこちら

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ないとき、代理店に確認したい禁断の10の質問

広告運用の成果が出ないパターン

まずは、広告運用の成果が出ない代表的なパターンを3つ紹介します。

キーワード選定の精度が低い

商品・サービスのターゲットが検索するであろうキーワードを設定できていない場合、購入の見込みがないユーザーにばかり広告が表示されてしまいます。ユーザーの心理を読み取り、購入につながる可能性が高いキーワードを設定してもらう必要があります。

コンバージョンにつながるデザインになっていない

広告の成果が出ていない場合、クリエイティブがコンバージョンにつながるデザインになっていない可能性があります。やみくもに情報を詰め込むだけでは、コンバージョンは増えません。

成果を出すには、ユーザーがクリックしたくなるような魅力のある文体・デザインのクリエイティブを制作してもらう必要があります。

配信先が適していない

広告代理店の成果が思わしくない場合は、広告の配信先が適していないことも考えられます。

例えばディスプレイ広告を配信している場合は、商品・サービスのターゲット層が利用しているであろうサイトに絞って配信しなければ成果は期待できません。また、SNS広告を運用する際はターゲット層の年齢や属性に合った媒体を選択する必要があります。

そのため成果が出ていない時は、自社の目的や設定しているターゲット層に合った配信先になっているかをチェックしてもらいましょう。

広告効果が出ないときに代理店に確認したい10の質問

広告運用を代理店に任せているものの想定していたような成果が上がっていない場合は、これから紹介する10個の質問をしてみましょう。以下の質問をすることで、依頼している代理店が自社にとって最適なパートナーであるかを精査できます。

1.予算を倍に増やせば成果も倍になりますか?

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この質問に対する回答からは、代理店の姿勢や誠実さが見えてきます。よくある回答と、それに対する解釈は以下の通りです。

よくある回答 解釈
倍にできる可能性が高いです 広告の成果よりも獲得予算を重視している可能性が高い
別の媒体に増額分の予算を投下してみましょう 頂いた予算を最大限成果に結びつけようとしている可能性が高い

基本的に、予算を倍にしたからといって効果が倍になるわけではありません。むしろ、誤った路線の広告運用に多くの費用を投入すれば、CPAやCPCの単価は悪化する可能性が高まります。「倍にできる可能性が高いです」と回答された場合は、予算を増やすことによるデメリットもあわせて説明してもらいましょう。

別の媒体に増額分の予算を投下してみましょう」という回答については、適切だと思われる投下先を提案していることから、信頼できる返答だと考えられます。

▼より詳しい解説はこちら

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ないとき、代理店に確認したい禁断の10の質問

2.1年間のプレースメントレポートを出してください

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プレースメントレポートとは、自社の広告が配信されているサイトごとのデータを抽出したものです。成果が出ていない配信先を見極めるために欠かせないレポートであり、しっかり精査することで機会損失や無駄なコストをかけていないかといったポイントをチェックできます。

レポートを確認した結果、著しく成果の悪い配信先が散見される場合は、無駄なコストが発生し続けている状況と考えられます。パフォーマンスが低い配信先を除外するよう求めるべきでしょう。

逆に、著しく成果の良い配信先が見受けられた場合は、より成果を上げるための対応をしてもらえるよう依頼することをおすすめします。

3.1年間のキーワードクエリレポートを出してください

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プレースメントレポートと同じく、キーワードクエリレポートを確認することで機会損失や無駄なコストの有無をチェックできます。

レポートを確認し、CVにつながっていないキーワードが除外されていない場合は、無駄なコストを減らすための運用ができていないと考えられます。コストに関する意識が甘いと言える状況であるため、早めに改善を依頼しましょう。

また、CVにつながっているクエリがキーワードに追加されていない場合は、機会損失が生じており、成果を向上させるための取り組みが不十分と考えられます。下記の図のように、CVを獲得できる可能性が高いクエリの追加を打診しましょう。
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4.定例会を実施してもらえますか?

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定例会の実施を求めた際の反応からは、成果改善に対する姿勢が見えてきます。この質問に対するよくある回答と解釈は、次の通りです。

よくある回答 解釈
手数料を〇〇円にしていただければ実施が可能です 手数料と業務量のバランス調整を試みている
定例会の実施は難しいです 広告主の要望に応える姿勢またはリソースがない

広告代理店のビジネスモデルは、「人」と「時間」という資源を投下して広告の成果を向上させていくものなので、手数料と業務量のバランス調整を行うことは欠かせません。そのため、1つ目の返答はこちらの要望に応えようとしているポジティブな姿勢と捉えられます。

一方で、理由の明示がなく定例会を拒否された場合は、誠実さに欠けていると考えられるでしょう。まずは定例会ができない理由を聞いてみることをおすすめします。

5.管理画面の閲覧権限を付与してください

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この質問の反応からは、代理店の透明性が見えてきます。こころよく「閲覧権限を付与します」と回答してもらえた場合は、透明性に大きな問題はないでしょう。

ただし、「弊社のノウハウが詰まっているので閲覧権限は付与できません」といった回答だった場合は、閲覧権限を付与したくない何らかの理由が存在する可能性があります。閲覧権限がないという状況は健全ではないため、代理店の変更などを検討しましょう。

広告効果が出ないときに代理店に確認したい10の質問について、残りの5つは下記の資料にて紹介しています。

▼残り5つの質問はこちら

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ないとき、代理店に確認したい禁断の10の質問

広告の成果が出ていないときの対処法

広告の成果が出ていない場合は、次のような対処を行いましょう。

ターゲット・出稿キーワードを見直す

アクセス数やコンバージョンが増えない場合は、ターゲットが検索するであろう出稿キーワードを設定できていない可能性があります。代理店の担当者に依頼して出稿キーワードを見直してもらい、様子を見ましょう。

それでも改善しない場合は、そもそも商品・サービスのターゲットが的確ではないのかもしれません。そのため、自社の強みやユーザーのニーズ、既存顧客のデータなどをもとにターゲットを見直し、広告代理店に伝えるのも有効です。

LPや問い合わせフォームを改善する

広告のクリック率が高いもののコンバージョンなどの成果につながっていない場合は、LPや問い合わせフォームが原因となっている可能性があります。

いくら広告がクリックされていても、LPから商品・サービスの魅力が伝っていなかったり、問い合わせフォームが複雑で使いにくかったりすると、ユーザーは離脱してしまいます。

そのため、広告の改善だけで成果がでない場合は、LPや問い合わせフォームの改善も依頼してみましょう。

参考記事:広告効果の出ないLPは何が原因?作成の基礎から改善のチェックリストまで解説

広告代理店を切り替える

下記のようなパターンに当てはまる場合は、広告代理店の変更も検討しましょう。

  • 広告代理店の対応に誠実さが欠けているように感じる
  • 色々な施策をしてもらっているが成果が上がらない

代理店を選定する際は、得意とする業界や媒体、実績、サポート内容などをチェックすることをおすすめします。広告代理店選びに失敗したくない場合は、以下の資料もあわせてご覧ください。

失敗する前に代理店と話し合っておくべきこと

広告運用で失敗しないためには、代理店と以下のような内容を話し合っておきましょう。

  • 広告運用の目的
  • KPIの設定
  • 報告の頻度や形式

広告運用の目的

広告運用の方針などがブレないように、目的をしっかり共有しておきましょう。広告運用の目的としては、以下のようなものがあります。

  • 自社商品・サービスの知名度アップ
  • 商品・サービスの購入
  • 問い合わせの獲得

目的に応じて、配信すべき広告の種類や施策、クリエイティブの方向性などが異なるため、目的の明確化は成果を出すために必須と言えるでしょう。

KPIの設定

代理店に広告運用を依頼する際は、KPIも設定してもらいましょう。KPIとは、最終目標を達成するために設定する中間目標のことです。KPIを設定しておくことで目標の達成度や広告運用の費用対効果などを把握できるようになります。

報告の頻度や形式

定例会の実施も含め、成果報告の頻度や形式を決めておきましょう。「○○件の成果があった場合は定例会とは別で報告」「報告の形式はメールやチャットツール」などと決めておくと、知らないうちに無駄なコストを消費し続けていたという事態を防ぐことができます。

質問の意図を理解して広告代理店を見極めよう!

広告運用を代理店に依頼しているものの成果が出ていない場合は、今回紹介した質問を投げかけてみましょう。質問に対する回答や、その後の対応に誠実さが見受けられない場合は、代理店を切り替えるのも一つの手段です。

現在依頼している代理店が自社に適しているかをしっかり見極め、広告運用を成功させましょう。

▼代理店に確認したい10の質問はこちら

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ない時代理店に確認したい10の質問

成果が出ないとき、代理店に確認したい禁断の10の質問