ネットショップの運営担当者の多くは、日々売上の向上を狙うために様々な方法を検討しているのではないでしょうか。
サイト設計の改善や、セールやクーポンなどで割引を行うなど様々な施策が考えられます。

そこで意外と盲点になりやすいのが商品ページコンテンツ制作です。
例えば、商品の型番と価格、1~2枚の写真、商品コメントはスペック表のみといったネットショップも一部で散見されますが、このような簡素な商品ページでは商品の魅力が伝わりきっていないと考えても良いでしょう。実は、商品ページを改善することは、売上を向上させるために重要な要素となります。

今回は、売上の向上に繋がる*「商品ページコンテンツ作成のポイント」*について解説します。

商品ページが売上を左右する理由

商品ページは売上を左右する重要な要素になります。ユーザーがネットショップを訪れ、目当ての商品を見つけた際「購入するか否か」を判断するページだからです。

「デザインが気になる」「使い勝手が気になる」「悩みを解決したい」「すぐに欲しい」など、ユーザーの心理状態は様々です。
そういったユーザーの心理状態を解決できるコンテンツを商品ページに掲載することで、購入を促すことができるでしょう。

そのため、商品名や写真、価格だけの簡素な商品ページではなく、「どのユーザー向け」なのかターゲット設定を行い、コンテンツを作成する必要があります。
次に、商品ページに掲載するコンテンツ制作のポイントを解説します。

商品ページにおけるコンテンツ制作6つのポイント

1.カテゴリやレコメンド機能を活用して商品にバリエーションを持たせる

1つ目のポイントは、カテゴリやレコメンド機能を活用して関連商品を表示し、商品にバリエーションを持たせることです。商品ページを見て、「思っていた商品と違う」と感じたユーザーの離脱を防ぐ際に有効な方法です。

特に、自社のネットショップに初めて訪れるユーザーに対して有効です。該当するページの商品が購入に至らなくとも、関連商品を購入または検討することが期待できます。

また、関連商品や他の商品への導線を作ることで、ユーザー自身が能動的に「商品を選べる」ようになり、押し付けなく自然に購買に促せるというメリットもあります。

2.個別ページの写真の「量」と「質」を改善する

ネットショップは実店舗と異なり、商品そのものを手にとって確認することができません。
そのため、写真の量が非常に大切なポイントになります。商品全体がわかる写真と、商品の質感がわかる拡大写真など複数の写真を掲載しましょう。

また、写真の質も重要です。撮影時の露出設定やホワイトバランス、照明機材によっては「実物と異なる色合い」になる可能性があります。もし、実物と写真を見比べてギャップがあれば、返品や交換が発生することもあるでしょう。

そのため、適正露出、照明機材に合わせたホワイトバランス、高解像度と「質」にこだわって撮影しましょう。

撮影のスキルに自信が無い場合、カメラマンに外注することで解決できるでしょう。
その際は、ネットショップ向けのスチル撮影を強みとするカメラマンに依頼することをオススメします。

3.「商品コメント」にスペックだけの記載はNG

写真の次にユーザーが確認するのが「商品コメント」です。商品コメント作成時、商品データベースに掲載されているスペックだけを掲載することは避けましょう。

購入意欲の高いユーザーであれば、商品名と数枚の写真、価格だけでも十分かもしれません。しかし、広告からたまたま訪れたユーザーや、購入検討中のユーザーに対して商品を訴求する場合は「メリット」が必要です。

スペック表をもとに、ユーザーのどのような悩みを解決するのか、どんなシーンで活用できるのかを記載するのがポイントです。
LPのような縦長の商品ページの場合、「悩み」「解決策」「商品の詳細」「良い商品である根拠」などストーリー形式で「メリット」を訴求できます。

また、「スタッフの愛用レビュー」など、運営者の実体験を元にしたレビューも「ショップに対する身近な印象」を与えられるため効果の見込める手段として活用できるでしょう。

4.口コミやレビューの掲載

商品ページを充実させるために、購入者による「口コミ」や「レビュー」を掲載することも効果的です。
商品コメントやスタッフ愛用レビューは、あくまでも運営者視点の商品説明です。ユーザー側からすると「自分には関係ない」と思われる可能性も考えられます。

口コミやレビューは、ユーザー視点で商品の良し悪しを伝えることができます。例えば、大手ネットショッピングモールの「Amazon.co.jp」や「楽天市場」の商品ページを確認してみましょう。商品名の真下など、ユーザーが真っ先に目にするであろう箇所に口コミやレビューの評価を掲載しています。

もちろん、購入者の主観が含まれるため、意図しないレビューが記入されることもあるでしょう。
しかし、レビューの数だけ購入者が居て、運営視点では気づけなかった視点での評価を貰えるため「安心感」を感じさせることができます。

5.外部メディアの紹介実績

口コミやレビューに関連して、外部メディアの紹介実績を掲載するのも効果が見込めるでしょう。ニュースやWebメディア、雑誌で紹介されているという実績は、ユーザーに「信頼感」を感じさせることができます。

特に、自社のネットショップに初めて訪れる警戒心の高いユーザーに対して「●●ニュースで紹介されました」という商品訴求を行うことは、警戒心を解くための1つキッカケとなるでしょう。

ただ、全ての商品にメディアの紹介実績があるわけではありません。そこで、影響力のあるブロガーに商品紹介を依頼するのも効果的です。近年、「drip」のような、ブロガーを活用したマーケティングサービスも登場していますので、活用してみるのも良いでしょう。

6.商品の比較を行う

リピーター顧客をターゲットにした商品ページを作成するのであれば、「比較」を行うことで効果が見込めます。例えば、過去に販売していた商品の新作を発売する場合、「従来比」のように商品の新旧の特徴を比較してみましょう。

また、1つのジャンルに特化したネットショップを運営しているのであれば、それらを複数比較することもできます。この場合、商品の優劣をつけるのではなく、「異なる魅力がある」というように、ポジティブな要素を比較しましょう。

新旧商品の比較なら改善点を比較しても問題ないですが、類似商品の中で特定の商品を決してネガティブに表現しないことが大切です。特定の商品を好んでいるユーザーを不快にさせてしまうためです。