面白いマンガの要素を入れて広告を制作したい!SNSでバズるような絵でお願いします!

近年、上記のような動機から記事コンテンツ・記事広告にマンガの要素を取り入れようという企業が少なくありません。

しかし、広告マンガを作る上で「面白いマンガ=広告効果が高い」という関係式は成り立たず、商業誌における面白いマンガと広告マンガはそもそも制作する目的が異なります。

今回は、ビジネスにおけるマンガマーケティングの基礎知識とユーザーの目を釘付けにする強みについてご紹介します。
  

マンガマーケティングとは

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記事コンテンツ広告にマンガを取り入れる上で重要なのは、1つがターゲットの性別、年齢、職業などペルソナを想定することです。

●ターゲットの問題意識レベル

無知……自分の問題に対して認識していない段階
無関心……問題には気付いているが「まあ、いっか」と思っている段階
考えている……自分の問題を認識している解決策を探している段階
苦痛……今すぐに解決策が欲しい段階

そのターゲットの問題意識レベルがどの段階にいるのか、さらに対象となるマーケット及び商品は成長曲線において「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」のどこにあたるのかを見極める事は重要です。

●対象となるマーケット及び商品の成長曲線におけるステージ

導入期……商品が「何であるか」をストレートにわかりやすく伝える
成長期前半……「具体的なメリット」を中心に伝える
成長期後半……競合との差別化になる「専門性やオリジナル性」を中心に伝える
成熟期……市場全体が低価格路線になる。「付加価値」を付ける「価格優位性」を伝える。
衰退期……もう一度S字カーブを描くために「今までの常識を壊す」ことを伝える

マンガを記事コンテンツ広告に使用する事においては、大手学習教材の会社をはじめとして様々な企業で使用されてきました。日本人は幼少期からマンガを娯楽として触れ親しんでいることから、広告であっても「マンガであれば読んでみよう」という心理が働き、高い広告効果を得られるケースが多くあります。

さらに、Web上で使用する場合、目的はCPAの改善なのか認知拡大を目的としたブランディング要素が強いのか、KPIはどこに設定するのか、集客方法はペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアのどの手段に重きを置くのか、マンガの配置場所はLPなのか、オウンドメディアなのか……等、細かく要件定義をすることで効果を最大化する事が可能です。

上記のようなマーケティングの視点に立ってマンガを作る事を「マンガマーケティング」と呼びます。
  

なぜマンガが有効な広告手段なのか

私たちは消費なしには生きていくことができず、消費欲求を満たすためには、"何に" "いつ" "いくら" 消費するのかを広告から情報を得るケースが多くあります。

消費欲求を満たすために広告は必要な存在であるはずが、昨今のアドテク進化によるしつこいリターゲティング広告や相応しくないweb広告の出現によりユーザーが持つ広告に対する嫌悪感は次第に大きくなっている事から広告を自ら望んでみたいと考えている人は極僅かです。

ではなぜマンガが有効な広告手段なのか。
前述のどおり日本人は幼少期から『マンガ=娯楽』として接しているため、広告であっても漫画であれば読んでみようという心理が働きます。
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上記は大学生をメインにしたネット調査で、自分の志望してない企業であってもマンガで紹介されている冊子であれば手にしてみたいか?という問いに対して8割以上がYESと回答しております。
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また、マンガは「読む」のではなく「見る」ことに近い形で画像と文字を瞬時に理解します。左脳をつかった文字認識処理と右脳を使った画像解析処理の両方で行います。そのため、単純な左脳を使った文字記憶に比べて長期にわたって情報を覚えることができると言われています。
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では、web上で使用する場合どのような数字変化が起きるでしょうか。

下記はデオドラントミョウバンクリームのwebページに、マンガ導入前、導入後の数字を比較したものです。
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マンガはアイキャッチが強く読む物である事から、滞在時間、直帰率、離脱率は改善される傾向になります。さらに、ヒートマップで確認した場合、下記のような検証結果があります。

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マンガのページャー部分が赤くなっており、マンガが読まれている事は一目瞭然です。上記の検証結果からも自ら望んで読まれる事の少ない広告もマンガであれば読まれやすいという事がわかります。

ページャー……ページ送り機能のことを指す