インターネットに接続しようとする際、「ネットワークセキュリティキーを入力してください」という警告が表示されて困ったことはありませんか。

WindowsとMacとでは、表示される言葉が微妙に異なりますが、この警告は無線LAN(Wi-Fi)に接続する時に表示されるものです。

無線LANに接続するには、「SSID」(ネットワーク名)と「暗号化キー」が必要です。

SSIDとは、無線LANネットワークに対しての名前で、その暗号化キーと呼ばれるものを「ネットワークセキュリティキー」や「ネットワークキー」あるいは「ネットワークパスワード」「パスフレーズ」などと呼んでいるのです。

SSIDやネットワークセキュリティキーは、おおむね長い文字列であることが多いので「覚えておく」ことは現実的でないのですが、忘れてしまってはインターネットへのアクセスができなくなり大変なことになります。また、紙に書いて貼っておくなどということでは、セキュリティの意味もありませんから厳禁です。

今回は、ネットワークセキュリティキーについて解説するのと併せて、忘れてしまった時の対処法もご説明します。

参考:
公衆フリーWi-Fiで仕事している方は要注意!外出が多いビジネスパーソンなら絶対に知っておきたいポイントとは|ferret
  

ネットワークセキュリティキーとは

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無線LANの親機(ターミナル)に接続するために必要なのが、「SSID」と「ネットワークセキュリティキー」です。

ネットワークセキュリティキーとは、主にWindowsで使用される言葉で、ほかのOSでは「ネットワークキー」や「ネットワークパスワード」「パスフレーズ」とも呼ばれます。これはつまり、インターネットに接続してサービスを利用する際の "ID" と "パスワード" と同等のものと考えればわかりやすいでしょう。

自宅だけではなく、オフィスやカフェ・レストラン、空港などに設置された無線LAN(公衆Wi-Fi)でも、ネットワークセキュリティキーを用いることで、無前LANに接続してインターネットを利用することができます。一般家庭向けやスモールオフィス用の製品では、SSIDとネットワークセキュリティキーがセットで複数用意されている製品がたくさんありますが、公衆Wi-Fiや企業が来客用などに用意する場合は、SSIDとネットワークセキュリティキーがセットでオンリーワン提供されることが一般的です。
  

無線LANの暗号化の種類

無線LANの暗号化には、「WEP」「WPA」「WPA2」という3種類があります。

このうち、WEPという暗号化方式は脆弱性があり危険です。

脆弱性を悪用するツールを使うことでパスワードを解析されてしまい、通信を乗っ取られてしまいます。この点について少し詳しく説明します。

WEPは、Wi-Fiの暗号化技術として最初に採用された方式です。有線ケーブルを使った通信とは異なり、Wi-Fiは無線通信であるために傍受される危険性が高くなります。そのため送受信データを暗号化することを規格の必須事項としています。

WEPは、40ビットの文字列による「共通鍵」とSSLと同じ暗号化アルゴリズムである「RC4」とを組み合わせたものです。本来、これで十分データは保護されていると考えられていましたが、その後、いとも簡単に暗号が見破られてしまったのです。ですから、Wi-Fiには新たにWPAやWPA2が策定され、こちらの使用を推奨しています。
※ビットとは、コンピューターの中で扱うデータの最小単位。1ビットで2進数の1桁が0か1かを表せるもの

無線LANを利用する際、「WPA」「WPA2」を選びましょう、とここでも強調しておきます。

それというのも、実際、Wi-Fi機器にはWEPを選択肢として残しているものがかなり多く残っているからです。