新型コロナウイルスの流行によって人々の生活が大きく変わり、生活者の価値観にも大きな変化が生まれています。当然ビジネスにも影響があり、今後のマーケティング活動には、新しい価値観に合った新しいブランディングが求められます。

この記事では、コロナ禍によるブランディングの変化と具体的なブランディング方法を解説した上で、人気の3大スポーツブランドの成長戦略について紹介します。

コロナ禍でアパレル業界が大きな打撃を受けるなか、スポーツブランドは高い成長率を誇っており、ここにブランディングのヒントがあります。企業で広告運用やSNSマーケティングを担当している方はぜひ参考にしてください。

今回ご紹介する内容の一部は、PDF資料「スポーツブランドの“withコロナ”成長戦略を探る」から抜粋しています。

adidas, NIKE, MIZUNOの“withコロナ”成長戦略比較分析

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スポーツウェアブランドの“withコロナ”成長戦略について解説します。

目次

  1. コロナ禍によるブランディングの変化
  2. コロナ禍でスポーツブランドが成功している理由
  3. 有名スポーツ3ブランドに学ぶコロナ禍のブランディング
  4. 不安定な時代こそブランディングがビジネスの土台になる

コロナ禍によるブランディングの変化

ブランド力は、どんなに厳しい状況・市場でも人々を惹きつける力を発揮します。ここでは、コロナ禍によってブランディングにどんな変化が生まれたのかを解説します。

オンラインで価値を伝えるようになった

これまでは実店舗での接客や対面営業などで顧客と触れ合うのが主流でしたが、コロナの感染拡大防止のため、リアルでの接触を避けるようになり、ビジネスコミュニケーションのオンライン化が急速に進みました。

ブランディングでのコミュニケーションも、SNSや、LINE公式アカウントメルマガなどを基本的な接点としてコンテンツを発信するようになり、オンライン上で商品・サービスの価値を伝えることが主流になりつつあります。

「自分の生活に必要か」が見直された

生活者はさまざまな物事に対して「今の自分の生活に本当に必要か?」を問い直すようになりました。今まで習慣だったこと、必需品だったものなども改めて見直し、無駄を省くようになったのです。

ブランディングにおいても「自分の生活に必要か」「人生において価値があるか」といった実感を与える顧客体験を提供しなければなりません。どんな体験を提供できれば顧客が「必要である」と判断できるか、今一度考えるべきでしょう。

社会性が重視されるようになった

コロナウイルスという新しい脅威を前に、命や健康の重要性を再確認してサステナビリティへの意識も高まったことから、各企業の社会性も重んじられるようになりました。

そのためブランディングにおいても、人々の健康維持に貢献するかどうかといった点でポジティブなメッセージを伝える必要性が高まっています。これからも健全な社会を作っていけるビジネスだと言えるのか、改めて根本から見直す機会を設けるのが理想的です。

コロナ禍でスポーツブランドが成功している理由

コロナ禍でアパレルブランドが苦戦するなか、スポーツブランドが成功している理由は以下の通りです。

機能的なマスクのニーズがあった

コロナ禍に需要が跳ねあがったのがマスクですが、スポーツブランドでは通気性が高く着け心地がいいマスクを販売しているブランドが多く、多くの人々が機能性が高いマスクを買い求めました。

健康意識が高まりランナーが増えた

コロナウイルスの蔓延により人々の健康意識が高まり、顕著に増えたのがランナーです。ランナーに限らず、積極的に運動して健康的な体を作って免疫力を高めようとする人が増え、必然的にスポーツウェアのニーズが上がりました。

有名スポーツ3ブランドに学ぶコロナ禍のブランディング

ここでは、スポーツブランドのなかでも人気が高く、コロナ後に公式オンラインショップのユーザー数を増やしたブランド「MIZUNO」「adidas」「NIKE」の3つを取り上げ、コロナ禍にどんなブランディングでマーケティング活動を行ったのかを紹介します。

MIZUNO(ミズノ)

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MIZUNOは公式オンラインショップのユーザー数が125.2%に向上。スポーツブランドのなかでもいち早くマスク「ミズノマスク」を発売し、バリエーション豊かな展開をしたことで、多くの新規ユーザーを獲得しました。

マスク販売の終了とともに、ユーザー数は減少してしまったものの、マスクの抽選受付ではアクセス集中によりサーバーダウンが発生するなど、大きなインパクトを残しました。

adidas(アディダス)

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adidasは公式オンラインショップのユーザー数が128.3%に向上。リーズナブルでリサイクル素材を使ったマスクを販売し、サステナビリティが評価されて話題化に成功しています。

またマスク販売のみに留まらず、継続的にFacebookでサステナビリティに関する記事を投稿し、環境問題に関心が高い女性ユーザーの獲得にも成功しています。

さらに、ショッピングアプリをリリースし、アプリ上でランニング・筋トレなどのサポートを行ったり、アプリ限定でマスクや新作スニーカーを販売したりして、長期的にアプリのユーザー数を増やしました。オンライン上の取り組みを継続的に行うことが、ブランドイメージの構築に役立つことがわかります。

NIKE(ナイキ)

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NIKEは公式オンラインショップのユーザー数が131.4%に向上。マスクは販売しませんでしたが、コロナ禍においてスポーツ全般が自粛を強いられるなか、新しく立ち上げたランニング・トレーニングアプリを無料で提供して話題を集めました。

その他にも、有名なアスリートを起用したキャンペーンを展開し、取り組みの認知を広げたのも重要なポイントです。「コロナ禍に家で運動できる環境を提供する」という社会貢献により、ブランドイメージを大きく向上させた好事例だと言えます。

こうしたブランディングの土台となるのがデータマーケティングです。紹介した3大ブランドの取り組みの詳細を含め、ユーザー獲得に欠かせない検索流入元キーワードなどをPDF資料「スポーツブランドの”withコロナ”成長戦略を探る」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

adidas, NIKE, MIZUNOの“withコロナ”成長戦略比較分析

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スポーツウェアブランドの“withコロナ”成長戦略について解説します。

不安定な時代こそブランディングがビジネスの土台になる

新型コロナウイルスの影響は、しばらく長引く見込みです。人々の価値観の変化に対応しながら、自社ならではの価値をしっかりと伝えていく必要があります。改めてサービスの価値が問われる今こそ、ブランディングによってオリジナルの魅力を伝えることが重要なのです。

ブランディングではユーザーの行動や思考を把握しながら、適したコミュニケーションで伝えるべきメッセージを伝え、企業やサービスの価値を最大化していきます。今回ご紹介したスポーツブランドの成長戦略を参考に、厳しい市場を生き抜く力を養いましょう。

MIZUNO、adidas、NIKEが行ったブランディング戦略のより詳しい内容は、PDF資料「スポーツブランドの”withコロナ”成長戦略を探る」で解説しています。ここでは紹介していない3ブランドのユーザー属性や流入元分析の結果なども確認することができるので、ぜひ以下のリンクからPDF資料をダウンロードし参考にしてみてください。

adidas, NIKE, MIZUNOの“withコロナ”成長戦略比較分析

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スポーツウェアブランドの“withコロナ”成長戦略について解説します。