BtoB企業のマーケティングにおいて、顧客となる企業を知ることは非常に重要です。顧客の特徴を知っておかなければ、よりよいマーケティングは行えません。そこで今回は、BtoB企業における顧客定義について詳しく紹介します。

顧客定義とはどんなものなのか、定義までのステップや効果を高めるためのポイントもまとめました。より効果の高いマーケティングをしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. BtoBマーケティングでも重要な顧客定義とは
  2. BtoBにおける顧客獲得のプロセス
  3. 顧客定義の重要性
  4. 顧客定義のステップ
  5. 優良顧客を育てるポイント
  6. 顧客定義で効率のよいマーケティングを目指そう

▼顧客定義について詳しく知りたい方はこちら

BtoBマーケにおける「顧客定義」のステップ

BtoBマーケにおける「顧客定義」のステップ

BtoBビジネスにおける「顧客定義」のステップについて、わかりやすく解説した資料です。

BtoBマーケティングでも重要な顧客定義とは

BtoBマーケティングにおいても重要とされている顧客定義とは、自社で想定される顧客像を具体化することを指します。そもそも顧客とは、自社の商品やサービスを購入・利用してくれている人や利用してくれそうな人を指す言葉です。

顧客はリピーターと呼ばれる人も含まれており、潜在顧客・新規顧客・既存顧客・見込み客・リピーターなどいろいろな種類に分けられます。それぞれの顧客を分析しながら自社を利用してくれそうな顧客像を具体化することで、よりよいマーケティングにつなげられるでしょう。

BtoBにおける顧客獲得のプロセス

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BtoB企業における顧客獲得のプロセスは、「認知」から始まるマーケティング活動と「商談」から「契約」に至る営業活動までが一連の流れです。まずは顧客との接触によって商材の認知をして貰い、サイトや店舗への訪問を促します。

さらにCV(コンバージョン)へとつなげ、ナーチャリングへと進みます。ナーチャリングとは顧客を段階的に育てていくことです。例えば潜在顧客を新規顧客へつなげたり、既存顧客をリピーターへとつなげたりすることを指します。

さらに、ナーチャリングによって育てた顧客に対し、インサイドセールスと呼ばれるコミュニケーションを行いましょう。そこから商談へとつなげ、最終的に契約へと進むまでが顧客獲得のプロセスです。BtoB企業においては、「マーケティング活動による創出」が求められており、多くの企業が営業活動に力を入れています。

顧客定義の重要性

BtoBにおける顧客獲得のプロセスが分かったところで、次は顧客定義の重要性について解説します。なぜ顧客定義を行うことが重要なのか、その理由を詳しく見ていきましょう。

優良顧客を理解する

顧客定義を行う大きな目的としては、優良顧客を理解することが挙げられます。優良顧客とは、より高い投資効果が期待できる顧客のことです。同じ顧客でも優良顧客の方が投資効果が高いとされているため、正しく把握することで効率のよいマーケティングが行えます。

優良顧客とそれ以外のマーケティング方法を変えたり、アプローチの方法を変えたりすればより高い投資効果が見込めるでしょう。優良顧客は企業にとって大切な存在なので、優良顧客が増えるようなマーケティングを行うことも重要なポイントです。

自社の顧客について分析する

顧客定義は、自社の顧客について分析するためにも重要な指標です。どのような顧客が何%いるのかを知ることで、今後のマーケティングに役立てられるでしょう。例えば潜在顧客が多い場合には、新規顧客へとつなげる施策が必要になります。

一方で新規顧客は多いものの、リピーターが少ない場合には再度利用したいと思えるような工夫が必要です。このように、自社の顧客について分析することは効率の良いマーケティングや売上のアップにもつなげられます。

顧客定義のステップ

次に、顧客定義を行う際のステップを見ていきましょう。

自社の顧客について知る

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まずは、自社の顧客について知る必要があります。すでに既存顧客がいる場合には、ヒアリングやアンケートなどを実施してみましょう。その際、自社を知ったきっかけや選んだ理由などについてヒアリングを行うと、顧客を知るヒントになります。

既存顧客がいない場合には別の調査サービスなどを利用しながら、ターゲット層に近い人物へのヒアリングを実施しましょう。

顧客の課題を整理する

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次に、顧客の課題を整理していきましょう。「誰の・何を・どのように」を考えながら、どんな顧客がどのような解決を望んでいるのかを考えます。顧客の課題や求めているものが分かれば、その内容にあわせたサービスの展開が行えるようになるでしょう。

顧客をグループ分けする(セグメント)

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顧客の課題を整理したあとは、顧客をグループ分けします。グループ分けする作業はセグメントとも呼ばれており、顧客のもつ要素を洗い出しながら類似した会社をリストアップしていく作業です。企業の規模や業種などによって顧客をグループ分けし、マーケティングに役立てましょう。

セグメントをもとにターゲットを決定する

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セグメントを行ったあとは、その内容をもとにしながら狙うべきターゲットを決定します。自社の商品やサービスによって悩みを解決できる顧客を優先し、ターゲットを絞りながらマーケティングを行いましょう。

やみくもにマーケティングを行うのではなく、ターゲットをしっかり絞ることで方向性も定まります。費用対効果をアップさせるためにも、狙うべきターゲットを決めましょう。

組織ペルソナと担当者ペルソナを設定する

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最後に組織ペルソナ、担当者ペルソナを設定します。BtoBBtoCではペルソナが大きく変わってくるため、注意しながら設定していきましょう。BtoCの場合では多くのケースで個人の意見が中心となりますが、BtoBでは個人ではなく組織全体の意向が購買行動に関わるのが大きな特徴です。

そのため、BtoBにおいては2つのペルソナを設定する必要があります。1つ目の組織ペルソナは企業全体の顧客像を指します。業種や業界、企業規模などをペルソナとして設定しましょう。2つ目の担当者ペルソナは、実際に取引を行うことになる担当者の人物像をイメージして設定をしてみてください。

ターゲットやペルソナ設定に関しては、下記の資料で解説しています。
ペルソナ設定シートもついていますので、ぜひご活用ください。

はじめてでもわかる!BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド

はじめてでもわかる!BtoB事業のためのペルソナ設定ガイド

ペルソナについてもっと詳しく知りたい・実際にペルソナ設定をしてマーケティングを推進したいという方向けに、概要や4つの作成ステップなどについて解説しております。設定作業を効率化する「ペルソナ設定シート」も巻末に付いております。ぜひご活用ください。

優良顧客を育てるポイント

顧客定義の流れが分かったところで、次は優良顧客を育てるポイントを解説します。企業成長のためには優良顧客の獲得が欠かせないため、ぜひ参考にしてみてください。

CRMを利用する

CRMは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では顧客関係管理です。顧客との関係性や満足度の向上により、売上アップや利益の向上を目指すための経営戦略を指します。顧客志向の経営戦略のため、優良顧客を増やしたり育てたりする際に有効でしょう。また、CRMは顧客管理システムのことを指す場合もあります。

CEMをチェックする

CEMとは「Customer Experience/Engagement Management」の略で、日本語では顧客経験管理などと訳されています。ターゲットとなる顧客が商品を購入したりサービスを利用したりするプロセスや、利用シーンなどを想定しながら付加価値を加えることで優良顧客を増やすことが目的です。

MAを活用する

MAとは「Marketing Automation」の略で、マーケティング活動を仕組化することや組織化のためのツールなどを指します。潜在顧客などの関心や興味にあわせ、効率よくマーケティングを行うのに有効で多くの企業が導入しています。

潜在顧客が新規顧客になるよう促したり、既存顧客を優良顧客にしたりできるためナーチャリングを行う際にも役立つでしょう。

顧客定義で効率のよいマーケティングを目指そう

今回はBtoB企業における顧客定義について解説しました。顧客定義を行うことは、自社の顧客のことを知る良いきっかけとなります。また、優良顧客を増やしたり顧客ごとにマーケティングの方法を変えたりしたいときにも役立ちます。

顧客定義を行うことは決して難しくはないため、より効率のよいマーケティングを行いたいと考えている方は、ぜひ本記事を参考に顧客定義を行ってみてください。

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BtoBマーケにおける「顧客定義」のステップ

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