ユーザー会によって提供できる価値は、ノウハウ共有だけではありません。多くの企業で孤軍奮闘する「一人マーケター」の情報不足と孤独を解消できることも、ユーザー会の機能です。

自分と同じ悩みを共有できる仲間のいる場所は、その人にとって大切な場所となります。ユーザー会をそのような場として提供できれば、ユーザー同士や、ユーザーと企業のつながりを深めることが可能です。

この記事では、企業の一人マーケターが普段の業務の中で抱えているよくある悩みを紹介し、ユーザー会によって提供できる価値を解説します。ユーザー会の中から、自社の熱い推奨者を生み出したい方はぜひ参考にしてください。

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2022年最新版】

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2022年最新版】

本書は、これから“BtoBマーケティング”を本格的に行いたいという方向けに、マーケティングの戦略設計や各種施策のノウハウを網羅した資料です。

①戦略策定上の悩み:"そもそも"このアプローチで合っているのか、わからない。

「自分が取り組もうとしている施策が根本的に間違っているのではないか」という悩みは、社内に相談できる相手がいない担当者が抱える不安の一つです。

例えば、Webサイト経由の新規問い合わせ数を増やしたい場合、複数の戦略が考えられます。アクセス数を増やすべきか、ページの内容を改善してコンバージョン率を高めるべきか、といった判断が必要です。さらに、アクセスを増やす場合はSEO対策、広告運用、SNS運用のどれに取り組むべきか、ページの内容を改善する場合どこを変更するかといった判断も求められます。

マーケティングに限らず、営業や商品開発など様々な分野の担当者にとって、自分のアプローチが正しいかどうかは大きな課題です。

ユーザー会に参加すると、自分と同じような課題に取り組んでいる人達の多様な考え方に触れ、戦略策定のヒントを得られます。潜在的な問題点に気づいて戦略を修正したり、考え方の妥当性を確認して安心して仕事に取り組めたりすることが、ユーザー会で得られるメリットです。

ユーザー会を開催する時に、アプローチが異なる複数の企業の担当者から成功事例を発表してもらうなどの工夫が、戦略策定上の悩みの解決につながります。

②施策実行上の悩み:狙ったことを実施するのに、自分の方法が正しいのかわからない。

戦略を実行する上で取り組む具体的な施策も、担当者が悩みを抱えやすいポイントです。

施策実行上のよくある課題として、ツールなどの設定が正しいか自信が持てないことが挙げられます。特に、新たに導入したばかりのクラウドサービスを利用する場合や、専門知識が必要なツールを利用する場合は多くの悩みが発生します。

例えば、MAツールを活用してマーケティング業務を自動化する時は、自社で導入している他のツールとの連携やシナリオ作成などの設定が必要です。また、SNS広告の利用時には、アカウントの作成や広告クリエイティブの入稿、ターゲティングなどの設定を正しく行う必要があります。

ユーザー会では、自社と同じ施策に取り組んでいる企業の具体的なツール活用法設定方法を知ることが可能です。利用経験が長く、高い専門性を有しているユーザーから直接アドバイスを受け、自分のやり方が正しいか確認できます。

ユーザー会を開催する際には、ツールの使い方などに関する質問に企業側のスタッフがすぐに応えるのではなく、可能な限りユーザー同士で意見交換できるようにすることがやりとりを活発化させるコツです。

▼「Pardot」ユーザー会が盛り上がる理由

「Pardotユーザー会」が国内最大級のMAユーザー会へと成長した理由

「Pardotユーザー会」が国内最大級のMAユーザー会へと成長した理由

MAツールの中でも日本最大級のユーザー会規模と盛り上がりを誇る、株式会社セールスフォース・ドットコム「Pardot」のユーザー会について、日本のコミュニティマーケティングの第一人者である小島 英揮氏の視点から紐といてみました。

③社内説得上の悩み:社内にマーケティング施策の価値や難易度を正しく評価できる人や文化が存在しない

ほとんどの一人マーケターは、難易度の高いミッションや、多くの業務量を抱えています。しかし、マーケティング施策の価値や難易度を正しく評価してもらえず悩んでいるという人も少なくありません。

また、新たに取り組みたい施策がある場合に、見込まれる成果やかかるコストなどを踏まえて社内を説得することも一苦労です。マーケティング以外の仕事も兼務している担当者は、説得の準備に十分な時間が取れないケースもあります。

ユーザー会に参加すると、これらの悩みを解決し、マーケティング施策で成果を出すためのヒントを得ることが可能です。

ユーザー会で自社の取り組みについて発表すると、他社のマーケティング担当者から評価や反響が得られます。立場の近い人から、施策の難易度などを踏まえた適切なフィードバックを得られることがユーザー会のメリットです。

さらに、ユーザー会で他社の担当者から得られた反響や評価は、社内に対する説得材料としても使えます。また、同様の施策に取り組んでいる他社の一人マーケターから、社内への効果的なアピール方法を教えてもらえることもあります。

ユーザー会を開催する際は、参加者同士が互いにフィードバックを得やすい場づくりを意識してみましょう。

▼社内説得のための提案書をつくるなら

無駄な努力とお別れ。「採用される」提案書のつくり方

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一生懸命、時間と労力をかけてつくった提案書が「一瞬で不採用になった」「全く相手にされなかった」「コンペで負けてしまった」という経験をされているビジネスパーソンは非常に多いのでは。この記事では「頑張ったけど報われなかった提案書問題」とさよならするべく、「採用される提案書」の進め方・書き方の手順を解説していきます。解説するのは、長年広告代理店でプランナーとして活躍し、数々の競合コンペを獲得してきた久利洋生氏。

④モチベーションの悩み:社内で同じ目標や悩みを共有できる人がいない環境では、モチベーションがあがらない

社内で同じ目標や悩みを共有できず、モチベーションが下がることも、一人マーケターが抱える悩みの一つです。特に、思うような成果が得られていない時や、うまくいっても一緒に喜んでもらえる仲間がいない時などはモチベーションが下がってしまいます。

ユーザー会では、目標や悩みを共有できる仲間や、うまくいかない時にヒントをくれる師を見つけることが可能です。マーケティング施策について情報交換できる人的ネットワークを社外に確保すると、モチベーションアップにつながります。

ユーザー会のイベントを開催するだけでなく、参加者同士がオンラインで情報共有できる場を作ることも、モチベーションの維持に効果的です。オンラインのコミュニティを作る場合は、情報発信時の基本的なルールを決めた上で、運営を行いましょう。

一人マーケターに「同志」を。

ユーザー会を開催すると、メンバー同士の交流を深めることが可能です。特定のプロダクトのユーザー会が盛り上がりやすい理由として、同じプロダクトを導入しているユーザーは、所属する企業が違っても目指すゴール抱えている課題が似ていることが挙げられます。

また「プロダクト」という共通の話題もあるため、話題が尽きることはありません。日常業務で課題を抱えている一人マーケターが「同志」を見つけられる場として、ユーザー会を開催してみましょう。