商談につながらないウェビナーには何が足りないのか
ウェビナーで参加者は集まったものの「商談につながらない」「情報収集の人が多くサービス検討につながらない」という悩みは、ウェビナー担当者なら誰しも経験があるのではないでしょうか。
商談につながらないウェビナーの解決策を、ウェビナー運営支援サービス「FanGrowth(ファングロース)」を提供する、エキサイト株式会社の中條寿人氏と大友玲菜氏に伺いました。
プロフィール
- 中條 寿人 氏
- エキサイト株式会社 SaaS/DX事業部。求人広告・総合広告代理店の営業を経験し、2015年、メディア営業としてエキサイトに入社。大手広告代理店・直販クライアント向けにメディアのタイアップやイベント企画を提案。「エキサイトニュース」のプロダクトマネージャーを経て、2023年6月よりSaaS/DX事業部に参画し、FanGrowthでセールス業務を行なっている。
- 大友 玲菜 氏
- エキサイト株式会社 事業推進室。早稲田大学在学中に起業をし、その後新卒でエキサイト株式会社へ入社。事業部3人目のメンバーとして経営管理SaaS「KUROTEN」の立ち上げに携わり、2022年にはウェビナーPDCAクラウド「FanGrowth」のマーケティング組織事業立ち上げを行う。 現在はSaaS事業部の3プロダクトのマーケティングを横串で担当。
ウェビナーが商談につながらない3つの要因
ferret:
ウェビナーを開催したものの商談につながらない、という悩みをよく耳にします。
どのような見直しが必要なのでしょうか。
中條:
商談につながらない理由は大きく3つあると考えられます。
1. ハウスリストの母数が少ない
プロダクトにもよりますが、ハウスリストが5,000件に満たない場合は、自社のみでウェビナーを開催してもアプローチできる先が少なく、ターゲットとなる人に参加してもらえない可能性が高いです。
まずは、複数の企業が共同で開催する共催ウェビナーを開催するなどして集客数を増やし、より多くのターゲットに知ってもらう機会を増やしましょう。
2. リストが精査されていない
ハウスリストがある程度ある場合でも、その中身が精査できてない可能性があります。
例えば、過去からのリストが2万件あるものの
- 3年以上前のデータが7割を占めていて最新情報が不明
- 属性情報が取得できておらず、自社のターゲットが何割含まれているか不明
といった状態では、メルマガを送り続けても成果は出づらいはずです。
ハウスリストの情報がフレッシュな状態かどうかを見極めるためには、自社ウェビナーの開催を案内して反応を確認してみましょう。もし反応がなければ、実質的なハウスリストは少ないということなので、先ほどの解決策同様、共催ウェビナーを開催するなどしてリストを増やしていきます。
3. ウェビナー後の接点が不足している
ウェビナー参加者は、ウェビナーのテーマには関心があるものの、開催企業の商品・サービスについて知らない人が大多数でしょう。
ウェビナーでまずは商品・サービスについて名前を知ってもらい、ウェビナー後も接触機会を持ち続け、ニーズが顕在化するタイミングで検討にあがることを目指しましょう。
自社のターゲットから
〇〇に困ったら▲▲(サービス・企業)に相談しよう
と「第一想起」を獲得できるかが最重要です。
私たちエキサイト社が提供するウェビナー運営支援サービス「FanGrowth(ファングロース)」というプロダクト名には、そうした「自社のファンになってもらう状態を目指してほしい」という願いを込めています。
ファンになってもらうためのウェビナー設計
ferret:
では、ウェビナー後にファンになっていただくためには、どういった取り組みをすべきでしょうか。
大友:
認知から購入検討に至るファネルに落とし込んで、ウェビナー全体を設計すること。
インタラクティブなコミュニケーションの場を作ること。
そして、聞きたくなるテーマを企画することだと思います。
1. ウェビナーのファネルを構築する
認知から購入に至るマーケティングファネルを、ウェビナーでも構築します。
認知:カンファレンス / 共催ウェビナー
カンファレンスは、10社ほどの企業が登壇して行う大型セミナーのようなものです。
共催ウェビナーは、複数社でウェビナーを共同開催するウェビナーです。
これらは新規リード獲得を目的とし、自社商品を紹介するパートはごくわずかです。
興味関心:事例ウェビナー
事例ウェビナーでは、自社商品の「導入前の課題と導入後の効果」を伝えるもので、自社商品の導入企業に一緒に登壇するパターンが多いです。
自社のノウハウや課題解決施策を伝えることで、自社商品に興味を持ってもらうことが目的です。
検討:商材紹介ウェビナー
商材紹介ウェビナーは、導入検討段階の見込み顧客に参加してもらう少人数セミナーです。
自社の担当者のみが登壇し、自社商品についてしっかり紹介を行います。
これらのウェビナーに複数回参加してもらうことで、自社商材や価値観を理解してもらいながら導入検討のステップを進めてもらえます。
2. コミュニケーションの場を作る
ウェビナー当日のコミュニケーションも重要です。
例えば、ウェビナー冒頭でQ&A機能を利用して質問を募集し、ウェビナー中に答えていく形式や、ウェビナー中に「聞きたいテーマ」についてアンケートをとり、多かった回答に触れながら話していく形式はおすすめです。参加者の課題もわかり、課題に答えてもらったという満足感も高くなります。
特に、商材紹介ウェビナーは「プレ商談」のような価値を持つため、参加者とのコミュニケーションが盛り上がることは商談化にもつながりやすいでしょう。
3. 聞きたくなるテーマにする
自分が知りたい情報が聞けたという満足感は、ファン化につながります。
ターゲットの中でも、業種や役職など狙いたい層によって企画内容は変えるべきです。
また、カスタマージャーニー上のどの段階にいる人向けのウェビナーかによっても最適な内容は変わります。
例えば、課題解決ノウハウ(Tips)をメインにするか、トレンドを意識するか。
業界一般の話にするか自社ソリューションに寄せるか。
「狙いたいターゲット」と「セミナーテーマ」をこのようなマトリックスで整理する方法も有効です。
FanGrowthのウェビナーの伴走型コンサルティングでは、こうした戦略設計・企画から、共催先のマッチング、実行後の振り返りまでサポートさせていただくことが多いです。
ferret:
昨今はウェビナーが活況な一方で、内容がコモディティ化しているという課題もあるように思います。自社のファンになってもらうためには、内容のオリジナリティも重要ですよね。
大友:
パネルディスカッション形式で「ここでしか聞けない話」を生み出すのはどうでしょうか。
自社の単独開催で、自社のノウハウを話す形式ばかりだと内容がかぶってきますが、パネルディスカッション形式で、自社の〇〇さんと他社の▲▲さんが対談する場合は、その場でしか生まれない話があり、それがウェビナーに参加する価値になります。
自社と相性がいい共催先の選び方
ferret:
ここまでお話を伺ってきて、共催ウェビナーの開催は、ハウスリストの増加、ファネル構築、コンテンツの質向上、など様々なメリットがあることがわかりました。
では、共催先の相手企業はどのように選べばいいのでしょうか。
中條:
共催先としておすすめなのは、下記に当てはまる企業です。
・ターゲットが同じである
・お互いの商材の領域に親和性がある
・ある程度の集客力がある
共催ウェビナーの場合、共催先との相互集客が一般的なので、自社と共催先のターゲットが同じであることが双方にとって重要です。
例えば弊社の場合は、ターゲットが同じ「マーケティング担当者」であるMAベンダーさんなどは相性もよく、「ウェビナーでリード獲得を行いMAでナーチャリング施策を動かす」といったストーリーを語りやすい商材の親和性もあります。
ただし、集客力がないと商談や成約に結びつけるだけの母数が担保できないため、共催先のハウスリストやソーシャルアカウントのフォロワー数など、集客力がどの程度あるかも判断材料のひとつになります。
これらの要素を意識しながら、開催後に定量的に振り返り改善していくことで、ベストな共催先を見つけていくのが良いでしょう。
共催先が無料で見つかるコミュニティ
中條:
「FanGrowth」では、共催先が無料で見つかる「共催イベントマッチングコミュニティ」を運営しています。
現在約700社が参加し、各社のハウスリスト、自社ウェビナーでの集客数、ターゲット企業の規模・業種・職種まで見られるので、共催先のミスマッチも減らせるはずです。
我々エキサイト社による仲介作業は発生せず、マッチングが成立しても無料です。ぜひ自社にぴったりの共催先探しにご活用ください。
マッチングの代行をご希望の場合は、有料で承っておりますのでご相談ください。
無料で使える便利機能
- 共催企業マッチング機能:絞り込み検索で相性の良い共催先を検索
- グループチャット機能:マッチング企業同士でグループを作成・メッセージのやり取り
- 掲示板機能:共催相手を募集している企画に対して応募
- SaaS
- SaaSとは、Software as a Serviceの略で、ユーザーにソフトウェアの「機能」をインターネット経由で提供することを言います。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- SaaS
- SaaSとは、Software as a Serviceの略で、ユーザーにソフトウェアの「機能」をインターネット経由で提供することを言います。
- PDCA
- PDCAとは、事業活動などを継続して改善していくためのマネジメントサイクルの一種で、Plan,Do,Check,Actionの頭文字をとったものです。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- メルマガ
- メルマガとは、電子メールにて発信者が、情報を配信する手法の一つで、『メールマガジン』の略です。 一部有料のものもありますが、多くのメルマガは購読も配信も無料で行っています。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- コンサルティング
- ビジネスはより高度化し専門的になっています。そこで、事業者のみならず専門家を呼び、彼らからアドバイスを受けながら、日々の活動を確認したり、長期の戦略を考えたりします。その諸々のアドバイスをする行為自体をコンサルティングといい、それを行う人をコンサルタントと言います。特別な資格は必要ありませんが、実績が問われる業種です。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- アカウント
- アカウントとは、コンピューターやある会員システムなどサービスを使うときに、その人を認識する最低必要な情報として、パスワードと対をなして使う、任意で決めるつづりです。ユーザー、ID、などとも言います。
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