Apple社製のブラウザ「Safari」でITPのアップデートなど、Cookieを利用したターゲティング広告の規制が徐々に始まっています。

ではCookieを利用した広告はビジネスにどの程度の影響を与えるのでしょうか。Cookieを利用した広告について、ミネソタ大学、カリフォルニア大学、カーネギーメロン大学などの研究チームによる研究結果が発表されました。

行動ターゲティング広告による増収の割合は4%

今回の研究では、大手メディア企業から2016年5月の1週間分となる数百万件に及ぶディスプレイ広告取引の実データの提供を受け、分析を実施しました。データ内訳は以下のようになっています。

小売り:35%
情報:15%
金融:11%
製造:10%
飲食:4%
輸送:2%
エンターテイメント:1%

また、構成サイトはニュースサイト(19%)、ライフスタイル・デザイン(40%)、高級ファッション(13%)、エンターテイメント(6%)となっています。

この中でCookieを使った広告表示は全体の91%を占めていました。CPM(広告表示1000回あたりのコスト)の全体の平均は1.14ドルで、Cookieを使った行動ターゲティング広告の平均は1.18ドル、Cookie不使用の広告の平均は0.74ドルとなっています。分析の結果、Cookieを使った場合は行動ターゲティング広告による増収の割合は4%という結果となっています。この数字を1広告あたりに換算するとわずか約0.008円(0.00008$)という結果となります。

この調査は、ひとつの企業のたった1週間の広告に関するデータであり、経済における1場面に過ぎないのかもしれません。しかし、本当にターゲットに広告が表示されているのか、そしてその費用対効果は見合っているのか、今回の研究結果だけではなくマーケッターが持つ実際のデータと照らし合わせて広告出稿を考えていく必要があるでしょう。

参照:
https://weis2019.econinfosec.org/wp-content/uploads/sites/6/2019/05/WEIS_2019_paper_38.pdf

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各国で進むCookieの規制

この研究自体は2016年のデータを使用して分析されたものですが、当時より現在のほうがCookieの規制が厳しくなっています。

EUでは2018年5月25日からGDRPと呼ばれる法律が施行され、Cookieのデータも個人情報とみなされるようになり、データを取得する際にはユーザーの同意が必要となりました。カリフォルニア州でも、消費者プライバシー法などネット上のプライバシー保護強化の流れがあります。また、Googleの「Chrome」でもCookieの規制強化が発表されています。

今後の広告出稿の方針

企業はこうした環境の変化に対応していかなければなりません。近年ではCookieを利用せずにWebページのアクセス情報からユーザーごとに特定の広告を出稿できるサービスも登場しています。こうしたサービスの利用なども視野に入れながら、今後のマーケティング広告活動を考える必要があるでしょう。