毎朝ひとつ、BtoBマーケ観を更新するferretのツイート連載を一本の記事にまとめた「One day, One UPDATE.」

今回のテーマは「BtoBにも通貫する『推し消費』について」です。

前回の連載記事ではBtoBでも「間違った買い物をしたくない」というインサイトは活きているという視点をお届けしましたが、今回もBtoBBtoCに通貫する消費文脈の話です。

BtoBにおける「推し消費」

BtoBにも通底する消費文脈として「推し消費」もあります。BtoCの世界では「推し疲れ」というワードが出るほど定着し、推しの人やブランドにお金を払うこと自体が悦びとなっています。

値段を気にせず投資する」もこの消費の特徴といわれています。複数人の決裁者による論理的な検討がなされるBtoB領域ではさすがにコスト意識は厳しいですが、「推されるプロダクト」というのは存在します。

BtoBにおいて推されるプロダクトの条件

たとえば音楽の世界において、衣装や演出がどれだけ凄いミュージシャンでも、楽曲がイマイチなら推すのは難しいように、BtoBにおける「推されるプロダクト」は顧客のビジネス上の問題を解決する必要十分な機能的性能を備えていることが前提条件です。

「いいものだから推す」が基本にあって、はじめてその気持ちのブーストが起こります。ビジネス成果に直結するBtoBだからこそ評価はシビアですが、ビジネスの成功をサポートしてくれたと感じた時に他の誰かに思わず言いたくなる気持ちは変わりません。

推されるために必要な「知覚品質」とは

BtoBにおいて推されるプロダクトは、ビジネスユースに耐える機能的性能は当然のこと、さらに「知覚品質」が洗練されています。知覚品質とは、消費者や使い手が認識する信頼感やブランドへの安心感、雰囲気や期待感を含めたプロダクトの価値のことをいいます。

BtoBのプロダクトにおいても、使用前からの広告ホワイトペーパー等での期待値醸成、ユーザーの「アレできないかな」を先回りしてリードするUICSが与える安心感などの総和=UXが推しの基盤となります。

広告は「知覚品質」を高めるために打つ

BtoBでも活発になってきたTVCMなどの広告は、この知覚品質への期待値を上げるために実施するものです。当然受け皿となる品質ありきですが、高い事前期待を醸成し、その期待に歩留まり高く応えることでブランド価値がスピーディに実体化していきます。

同時に、自社のプロダクトの特長や評価してほしいポイントに顧客の期待値を方向づけするのも広告の役割のひとつ。プロダクトのカテゴリにおける評価の尺度に偏りがある場合は、その対抗措置としてのメッセージを発することも有効です。

知覚品質への「感動体験」が熱い推奨者を生む

BtoBで推されるブランドの特徴は、知覚品質への感動体験をした顧客がパワフルな証言者になっていることです。昔はパンフレットやサイトに載せるだけだった体験談は、今ではSNS上で見える化され、業界クラスタにまたたくまに広がります。

誰かの熱い推奨は、他の誰かの感動体験の記憶を呼び覚まし、推奨の連鎖が生まれます。

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ferretではこれからBtoBマーケティングを志すマーケターに向けての新連載「BtoBマーケティングアカデミー」を連載中。BtoBに特化したマーケティングツール『ferret One』の顧客支援を通じて得た生のマーケノウハウを、新たに体系立てて読者にお届けしていきます。

ビジネスの動力は、若手の「手」でつくる。BtoBマーケティングアカデミー

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先輩のように瞬時の切り返しトークはできなくても、それをコツコツとコンテンツ化することはできる。全ての「打ち手」を積み立てられる。資産運用のように、どんどん成果が膨らんでいく。それが、BtoBマーケティングの魅力。

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