オウンドメディア運営においては、多くの場合「トラフィックの獲得」が第一に考えられます。メディアにアクセスするユーザーがいなければ何の成果にもつながらないため、トラフィックが重視されることは当然です。

しかし、オウンドメディアの本来の目的である「リード獲得」を最短で実現するには、トラフィック獲得の次の段階も視野に入れておく必要があります。記事をコツコツと作りながらも、トラフィックが出てきた記事から回遊させるコンテンツを用意したり、CTAへの導線を検証したりすることが重要です。

今回は、BtoBオウンドメディアの「SEOの次」の打ち手として進めておきたい準備について解説します。

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2022年最新版】

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2022年最新版】

本書は、これから“BtoBマーケティング”を本格的に行いたいという方向けに、マーケティングの戦略設計や各種施策のノウハウを網羅した資料です。

①流入目的以外の記事タイプを探る

検索流入してきたユーザーを定着させ、リード化につなげるには、流入目的以外に様々なタイプの記事を充実させておくことが効果的です。多様なコンテンツを用意し、Webサイトの奥行きを深めていきましょう。

ここでは、直接的にトラフィックを獲得する以外の記事タイプとして、「導入事例記事」と「メッセージ型の記事」の2種類を紹介します。

導入事例記事

自社の商品やサービスを導入した顧客の事例は、メディアにアクセスした見込み顧客の興味を引きやすいコンテンツです。また、導入事例を通じて商品やサービスの魅力も伝わります。

導入事例記事を作る方法として顧客への「インタビュー」も選択肢の一つですが、安易に取り組むことは禁物です。

インタビューを行う場合、取材前後の調整や下調べに膨大な手間がかかります。取材写真の撮影やインタビュー音声の文字起こしなどもコストがかかるポイントです。また、インタビューは話し言葉のため、余程手際よく編集しないと冗長な記事になりやすく、要旨がぼやけてしまいます。

導入事例を伝えたい場合は、メールベースで取材して要点を整理する記事で充分なことも多いため、内容や目的に応じて取材方法を適宜使い分けると、導入事例記事をスムーズに制作できます。

次のコンテンツは、導入事例記事の一例です。

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参考:Web集客ノウハウ不足を解消し、新規事業における見込み顧客の獲得につなげる!キリンビバレッジ担当者インタビュー

この記事では、「ferret One」を導入する前の課題導入の目的など、企業の担当者へヒアリングした内容を紹介しています。

自社の商品やサービスを導入済みの既存顧客がいる場合は、導入のきっかけや導入前後の変化などを取材し、事例記事としてまとめてみましょう。

メッセージ型の記事にも挑戦してみよう

オウンドメディア運営における「SEOの次」のコンテンツとして、「メッセージ型の記事」もおすすめです。読者の考え方を変える「気づき」を与えるメッセージ型の記事は、SEOに強い記事形式ではないものの、SEO記事で集めたオーディエンスをファン化させ定着させる効果が期待できます。

また、気づきのあるコンテンツを継続的に読者に届けることでThought Leadershipの実現を期待できることも、メッセージ型の記事の特徴です。Thought Leadershipとは、特定の分野やテーマについて、人々の考え方を深めたり影響を与えたりすることを指します。メッセージ型の記事によってThought Leadershipを実現すると、業界における自社の影響度を高めることにもつながります。

メッセージ型の記事の例として、次のようなコンテンツが挙げられます。

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参考:企業文化をつくるオウンドメディア運営術。鍵は「言葉を育てる」という発想|ferret

この記事では、企業カルチャーを醸成するという観点から捉えたオウンドメディアの価値や、現状のオウンドメディア運営においては見落とされがちな「言葉を育てる」という考え方が具体例を交えながら紹介されています。このようなメッセージ型の記事を制作することで、読者に新たな気づきを与え、定着を図ることが可能です。

自社の専門分野に関する知見や、独自のノウハウなどを棚卸して、そこに新たな視点を加えることでメッセージ型の記事の作成に挑戦してみましょう。

②メディア内の導線の最適化を図る

オウンドメディアでリードを獲得するには、コンテンツの拡充だけでなく、導線の最適化も重要です。SEO記事が集めてきたユーザーを、本来の狙いであるコンバージョンに導いていくための導線設計も少しずつ進めていきましょう。

ここでは、メディア内の導線を最適化する取り組みとして、「内部リンク」と「ポップアップ」の設置を紹介します。

自社サービス紹介記事へ回遊させる内部リンク設置

SEO記事から自社サービス紹介記事へとアクセスを促すには、ユーザーの興味に合わせた導線設計を考え、内部リンクを設置することがポイントです。

例えば、UIの使いやすさが売りのサービスを扱っている場合、まとめ記事から具体的なノウハウ記事へ内部リンクを設置し、自社サービスのUIを見せながらノウハウを解説することでUIの良さを自然と刷り込めます。また、ノウハウ記事からはさらにイメージを具体化できる導入事例記事などへと内部リンクを貼り、回遊を促すことが可能です。

ユーザーが記事を読み進める中で、徐々に顕在化する興味に合わせた導線設計を心掛けましょう。

ホワイトペーパーDLなどを促すポップアップを設置

記事の読み終わりのタイミングなどで、お役立ち資料ホワイトペーパーのダウンロードを促すポップアップを出してリード化する施策も有効です。

ポップアップを設置すると、単にテキストや画像による内部リンクホワイトペーパー紹介ページへのアクセスを促すよりも、ユーザーの注意を引くことができます。

訴求するお役立ち資料やホワイトペーパーの内容は、記事の内容と関連性の高いものを選ぶことが重要です。また、ポップアップで表示するテキストデザインも、最適化する必要があります。

クリック率やコンバージョン率などの指標をチェックしながら、ポップアップの内容を検証しましょう。

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(ferret Oneのブログ「One Tip」でのポップアップ例)

全てのコンテンツは、リード化へ続く。

オウンドメディア運営にあたっては、最初のKPIとなるトラフィック確保に意識が向きがちですが、本来の目的はあくまでもリードを獲得することです。メディアにアクセスしたユーザーをリード化するには、トラフィックを集めた記事から回遊させるコンテンツやCTA、導線を最適化する必要があります。

これらの「SEOの次」の施策は、やろうと思ってすぐにできるわけではなく、一定期間の試行錯誤が必要です。オウンドメディアの運営を開始したら、タイミングを見てコンテンツの拡充導線設計の最適化も並行して進めていきましょう。

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2022年最新版】

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本書は、これから“BtoBマーケティング”を本格的に行いたいという方向けに、マーケティングの戦略設計や各種施策のノウハウを網羅した資料です。