流行はどこからやってくる?

今ほど工業が盛んではなかった頃、人々は必要なものをクラフト(手作り)して暮らしていました。
そしてデジタルが進化した現代に、形を変えてクラフトが復活していると言えます。

流行というのは、常に新しいものが流行っているわけではありません。過去に存在したものを現代に取り入れ、少しずつ形を変え、新しいスタイルとして世に送り出した結果、消費者の間でブームが沸き起こるのです。

そのため、今流行しているクラフト系商品も過去を真似て進化させたもの。ビジネスは常に過去からアイデアを貰っているのです。

権威性は時代遅れ?

流行するものとは逆に時代遅れになるものもあります。

クラフトブームがちょうど始まった頃は「伝統の○○」「○○監修」といった権威性をキャッチコピーに入れることで、一足先にこだわり消費をしていた消費者たちに訴求することができました。

しかし、クラフト系商品があふれた現代ではどの商品にも何かしら権威性があるもの。主張しても目立つことはできなくなりました。

クラフト系商品で成功している大手メーカーを見てみても、こだわっていることを最低限伝えるものの、権威性を主張しているメーカーはほとんどいません。

時代の流れと消費者のニーズに敏感に

こだわりを持つ消費者が思わずクラフト系商品を手に取ってしまうのは、懐かしさと手作り感を新鮮に感じ、自分のスタイルに合っていると感じるからです。

これは企業が時代の流れと消費者のニーズを敏感に汲み取ったからこその戦略だと言えます。

まだまだ続きそうな、こだわりの詰まったクラフトブーム。
一度クラフト系商品を手に取り、流行する理由を探ってみるのもいいかもしれません。

クラフトブームのキャンペーン

日本でクラフトブーム? 「クラフト感」が特徴的なキャンペーンの比較

日本でクラフトブーム? 「クラフト感」が特徴的なキャンペーンの比較

2017年頃より、日本では「クラフトブーム」と呼ばれるブームが湧き起こりました。明治の板チョコ「ザ・チョコレート」や、サントリーのコーヒー飲料「クラフトボス」など、まだ記憶に新しい人もいるでしょう。2019年現在でも、いたるところで「クラフト感」を売りにした商品やキャンペーンがあります。本記事では、「クラフト感」が特徴的なキャンペーンを比較し、こうした商品が売れる理由を考察しました。