はじめて広報担当になった皆様にとって、最初にぶち当たる壁はプレスリリースの書き方ではないでしょうか。社をあげて取り組むビッグイベントであればあるほど、イベントの熱気を、より多くの報道機関に取り上げてほしいものです。

しかし、イベント開催時期は競合他社とかち合ってしまうことが少なくありません。また、多くのイベントが開催される週末などは報道機関の取材本数も多くなることから、大手企業でなければ取り上げてもらうことすら難しいと感じたことはありませんか。

そこで今回は、中小企業の新人広報担当者の方向けに、自社のイベント開催時に役立つプレスリリースの必須項目と、報道機関に取り上げてもらいやすくなるポイントをご紹介します。

プレスリリースとは

プレスリリースとは、企業などが自社の情報をマスコミ(テレビや新聞、ラジオ)などの報道機関に向けて発表することを意味します。発表される内容は、新商品や新サービスの告知、組織の方針や人事、世間から問題視されている事象の経緯を説明するものなど、さまざまなケースがあります。
プレスリリースの形式は一般的に、電子メールやFAXの送付、文書の配布、記者会見などが挙げられます。

なぜプレスリリースにこだわる必要があるのか

プレスリリースは自社の正式な見解として世の中に告知する一面と、自社商品などを広く世に知らしめる広報活動の側面があるため非常に重要です。
プレスリリースが報道機関に取りあげられると、広告よりも告知効果が高くなることがあるので、やり方によっては高いプロモーション効果を発揮します。

とはいえ、プレスリリースは発表するだけで、報道機関などが取り上げてくれるわけではありません。 企業に限らず、公共機関や教育機関まで、膨大な数の組織が日々、プレスリリースをしています。その中に埋もれさせることなく、報道機関などに「これは取材しておこう」と思わせる必要があるのです。

プレスリリースの必須項目は7つ

報道機関の記者たちが「これは取材しておこう」と感じるプレスリリースとは、なにも世界的/全国的に初めてのものだけではありません。「大手企業じゃないと厳しい……」と感じていた皆様は、プレスリリースをどのようなイベントなのか、簡潔に、必要な情報が分かる内容に変えることから始めてみましょう。

1.あいさつ文は手短に

プレスリリースの冒頭、時季のあいさつを盛り込んだあいさつ文が、長々と記載されているものを多々、見かけます。しかし、一日にいくつもの情報を受け取る記者が、あいさつ文を読むことはほとんどないと言っていいでしょう。
せっかく手間をかけるのならば、読んでほしい部分に力を注ぎましましょう。

2.だれが、何を、どこで、何のためにを明記

イベント開催のプレスリリースでよく目にするのは、イベントのコンセプトばかりを押し出してくるプレスリリースです。しかし、コンセプトとは、あくまで概念という抽象的なものです。実際、イベントを取材した際に、どのような事業内容が行われるのか具体的な案内を心がけましょう。
そして、どれだけ分かりやすい文章でも、大切な要素はひと目で訴求することが大切です。プレスリリースを受け取る側が必要な情報をキャッチアップしやすいように、イベント概要(だれが、何を、どこで、何のために)は箇条書きにしましょう。

3.初めてか or 伝統か

イベント開催時にプレスリリースする場合は、大きくふたつのパターンに分かれます。初開催のイベントか、伝統的なイベントか、です。例えば、新商品や新サービスの告知に合わせたイベントなどは初開催であり、会社の特色あるイベントは伝統開催しているものとなります。広報担当者の皆様がこれまで取材を受けてきた際、「初めてですか?」「今回で何回目(何年連続)ですか?」、「何か新しいポイントはありますか?」などの言葉を聞かれた経験があるのではないでしょうか。

報道機関の記者にとって、ニュースとは鮮度のある情報です。ニュースバリューを量るための、最初の段階が「初めてか、伝統か」になるのです。初開催でも、伝統開催でもないイベント時には、前回と比べて何が異なるのかをアピールすることが大切です。

イベント開催にあたって、そのイベントは
1.はじめての取り組みなのか
2.歴史のある取り組みなのか
3.新しいポイントはあるのか
上記3つの項目は、ほかの文章よりも太字にするなど、強調した形で記載しましょう。

イベント開催が地方である場合は、なぜその場所を選んだのか、その地域で取り組んだ事業事例があれば併記するのもおすすめです。また、最近では地方のニュースなども、Yahoo!ニュースやLINE NEWSを通じて、全国各地で見られるようになりました。開催する土地の報道機関にもプレスリリースを送付してみるのもひとつの手と言えそうです。

4.会社概要

プレスリリースにおける会社概要とは、社名の枕詞になる文章です。端的に事業内容を説明できる文章をまとめた後、その文章を社名の前にくっつけて読んでみても違和感はないか試してみましょう。
まれに、自社の略歴や業績などを細かく記載しているものを目にしますが、プレスリリースは自社PRのための資料ではありません。広報色が強すぎるものは報道機関に敬遠されるきらいがあるので、要注意です。
これまでの業績などを添付したい場合は、資料末尾に添付するようにしましょう。

5.事前取材の担当者の名前と連絡先

プレスリリースに開催前に連絡を取れる担当者の名前と連絡先を明記することで、興味関心のある記者たちにイベント内容を直接伝えられる可能性が高まります。
報道機関などは「予定稿」ありきで動いています。事件事故など、突発的なニュースを除いて、何月何日はどういった放送内容にするのか、どういった紙面にするのかは事前に決められています。予定稿である報道機関にイベントのニュース性(話題性)が高いと、放送や紙面での扱いが大きくなる可能性があるのです。

マスコミなどの報道機関はまだまだ、電話での連絡が主流です。担当者の携帯番号を必ず記載するようにしましょう。

6.当日取材の担当者の名前と連絡先

イベント開催当日と事前担当者が異なる場合は、しっかりと分けて記載しましょう。そして、イベント開催後には来場者数やイベント概要の変更点をまとめておき、対応できるようにしておきましょう。
特にマスメディアに対して、来場者数など数字で訴えることはとても大事なポイントです。イベント開催後に改めて、プレスリリースを流すことで、事後取材を受ける機会にもつながります。

7.会場地図

イベント会場内のブース位置やプレス受付の場所は明記しておきましょう。具体的な会場の規模を事前に伝えておくことは、当日、イベントを運営しながら、記者を会場案内しなければならない手間を省くことにもつながります。

注意点

マスメディアなどは、プレスリリースを印刷し、各担当部署にFAXするなど、紙資料を扱うことがまだまだ主流です。Web企業の皆様などは、プレスリリースをページ配信することも多いかもしれません。マスメディアにプレスリリースをページ配信する際は、PDFの印刷ページを別途用意しておくことも有効な対策でしょう。