d払い・メルペイ・LINE Payなど乱立する複数のQRコード決済ですが、ついに1つのQRコードで複数のQRコード決済サービスを一括決済サービスが発表されました。デジタルガレージを中心とするDGグループは2019年5月16日、複数のQRコード決済サービスを一括で導入できるマルチQRコード決済ソリューション「クラウドペイ」の発表しました。

参考:
Cloud Pay(クラウドペイ)|マルチ決済サービス

クラウドペイとは

クラウドペイは、1つのQRコードを店頭に設置するだけで、d払い、Alipay、WeChat Pay、メルペイ、LINE Payでの支払いが可能になるマルチQR決済サービスです。ユーザーの支払い方法はこれまでと変わらず、各決済アプリを立ち上げてQRコードを読み取り、支払金額を入力することで決済が完了します。

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出典:
https://cloud-pay.jp/mpm/

加盟店の負担が軽くなる

クラウドペイのメリットは加盟店の負担が軽くなる点です。

これまでQRコード決済には、店舗に設置したQR・バーコードをユーザーがスマートフォンで読み取り、金額を入力して決済する「MPM方式」と、ユーザーのスマートフォンに表示されたQR・バーコードなどを店舗側がPOS端末で読み取る「CPM方式」の2種類が存在しました。

CPM方式ではユーザーが金額入力をする必要がないため、利便性が高いものの、POSシステムの設置が必要となるため、小規模店舗などでは安価に導入できるMPM方式を採用する店舗が多くありました。しかし、MPM方式ではそれぞれの決済事業者と個別に契約し、店舗に事業者ごとのQRコードを設置する必要があるため、複数のQRコード決済サービスを導入している店舗では支払い手順が煩雑化していました。

クラウドペイでは、個別の事業者と都度契約する必要はなく、複数の決済サービスを一括で導入可能が可能になります。バーコードも統一されるため、レジ周りのスペースを占有することもなくなります。

クラウドペイの利用に際しては、初期費用や月額固定費は0円ですが、加盟店手数料ga
一律3.24%(税込)発生します。

経理業務の効率化も可能

運用面でも、MPM方式はユーザーのスマートフォンで決済完了を確認したり、各サービスの管理画面でキャンセル処理などを行う必要がありました。しかし、クラウドペイの加盟店専用アプリであれば、すべてのQRコード決済の取引管理機能が提供されます。

決済状況の確認やキャンセルをアプリ上で完結できるほか、売上金も決済手段にかかわらず一括入金されるため、経理業務の効率化につながります。また、加盟店売上管理ツールにアクセスできる端末(PC、スマートフォン、タブレットのいずれか)があれば、クラウドペイを使用できるため、店舗側で準備する機材も少なく済みます。

キャッシュレス・消費者還元事業にも対応

キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の9カ月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する事業です。

クラウドペイ加盟店は、キャッシュレス・ポイント還元事業の加盟店として、ポイント還元の対象になるとされています。クラウドペイは5月16日より加盟店の受付を開始し、ドコモのスマホ決済「d払い」が6月より対応予定、メルペイは2020年3月頃、LINE PayやAlipay、WeChat Payも順次対応を予定しています。