広告マーケティングの分野では、現実世界に負けず劣らず重要な存在になりつつあるメタバース。認知・販促イベントのために新たなメタバース空間を作ったり、既存のメタバース空間上に広告を掲出したりと、その活用方法は様々です。

メタバースの多くには、プレイヤーが操作するキャラクター以外に、コンピュータが自動操作する「NPC(ノンプレイヤーキャラクター) 」と呼ばれるキャラクターが存在することをご存じでしょうか。今回はそんなメタバース上のNPCに関する最新技術に注目しました。

目次

  1. 専門知識は一切不要!テキスト入力のみでNPCを配置してくれるAI
  2. AIを活用したNPCがユーザーの購買行動をサポート
  3. まるで生きているかのように会話するNPC

専門知識は一切不要!テキスト入力のみでNPCを配置してくれるAI

株式会社NTTドコモは今年1月、テキスト入力のみでNPCを自動生成する生成AIを世界で初めて開発したことを発表。

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出典:世界初!メタバース空間内のノンプレイヤーキャラクターを自動生成する生成AIを開発

同技術により、プログラミングやアルゴリズムの専門知識がなくても、簡単にNPCが作成できるように。スピーディーかつコストをかけずに、メタバース空間内の賑わいを創出することができます。

ユーザーが指示プロンプトを入力すると、キャラクターの思考・行動を階層的に表現するビヘイビアツリーを「行動ロジック生成AI」が生成。さらに「アニメーション生成AI」、「外見生成AI」と自動連携することで、外見や行動、空間内での役割も備えたNPCを約20分で作り出すことができます。

これまで人の手で設定されることの多かったNPCは、メタバース空間内に10体配置するのに約42時間かかると言われていました。同じ作業をするのに、今回発表された生成AIでは約1時間程度で実行できるため大幅なコスト削減に。賑やかで活気のある空間を維持するという、メタバース事業者の課題を一気に解決する技術となりそうです。

AIを活用したNPCがユーザーの購買行動をサポート

実際にNPCが企業の販促・広告をサポートした事例もあります。今年9月に幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2024」では、バーチャル会場である「TOKYO GAME SHOW Digital W

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