9割が他者推奨意向を示す、ビデオ通話サービスのこれから
新型コロナウィルスの影響で、ビジネスシーンをはじめ、プライベートでもビデオ通話の機会が増えています。この記事では、「実際どれくらいの人がビデオ通話の利用が増えたと実感しているのか?」「どのビデオ通話サービスが一番使われているのか?」などの調査データを活用し、コロナ前後の消費者の動向をまとめました。
ビジネスパーソン、特にマーケターが、ウィズコロナ時代に求められるサービスの示唆を得られるよう、データから読み解いていきます。
約6割が、コロナ以降「ビデオ通話サービスの利用が増えた」
株式会社ジャストシステムでは、1,100人の一般消費者を対象に「動画&動画広告月次定点調査」を実施。この記事の中では、2020年4月度(※調査期間:2020年4月24日~2020年4月26日)に取得されたデータを用いており、17歳~69歳までの男女による回答結果をまとめたものです。
参考:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図1]は、ビデオ通話サービスの利用経験について示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図2]は、ビデオ通話サービスを使い始めた時期について示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図3]新型コロナによるビジオ通話サービス利用変化について氏名たグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
何らかのビデオ通話サービスを「利用したことがある」と回答した人の割合は、約4割。その中で、「使い始めた時期は?」という問いに対しては「1年以上前から使っている」という人が約半数に上りました。さらにその人たちに「コロナで利用頻度に変化はあったか?」という投げかけをすると、約6割が「増えた」と回答したことが判明。
ビジネスやプライベートでビデオ通話を活用している人は、コロナ以前から一定数は居たことが伺えますが、コロナ以降、利用頻度が増えたことがわかります。
利用率1位は「LINE」、2位「Skype」
[図4]利用したことがあるビデオ通話サービスについて示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
ビデオ通話サービスを利用したことがある人にとって、最も親しまれているツール1位は「LINE」、次いで2位「Skype」、3位「Zoom」、4位「Facetime」であることがわかります。
個人利用が9割
[図5]は、ビデオ通話サービスの利用環境について示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図6]は、個人利用時のビデオ通話の人数について示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図7]は、個人利用時のビデオ通話の目的を示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図8]は、法人利用時のビデオ通話の目的について示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
ビデオ通話サービスの利用経験がある人のうち、9割は個人利用です。個人利用時の接続人数は「2人」が最多、次いで「3~5人で接続」という回答結果に。また、個人利用時の目的は半数近くが「対面せずに会った気分を味わえるため」となりました。
コロナ禍で親しい友達と対面で会うことを控えて、代わりにオンライン飲み会で置き換え、「会った気分を味わう」という楽しみ方をしていた人が多いことが伺えます。
一方、法人利用では「社内打合せ」「社外打合せ」「社内のイベント・セミナー参加」「社外のイベント・セミナー参加」といった利用目的が多いようです。昨今、「オンライン研修」や「ウェビナー」も増えており、ビジネスシーンでビデオ通話サービスを利用した人も一定数いた様子が伺えます。
9割が他者推奨意向を示す、理由は「会った気になれる」「気分転換」
[図9]は、ビデオ通話サービスの他社推奨意向を示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
[図10]は、他社推奨意向の理由を示したグラフ。
出典:約6割が、新型コロナウイルスで、「ビデオ通話サービスの利用が増えた」|Marketing Reserch Camp
個人的にビデオ通話サービスを利用したことがある人のうち、「他者に勧めたい」と感じている人は約9割にも上りました。その理由は、「対面せずに会った気分を味わえるから」「気分転換になるから」といった点が上位を占めています。
消費者は、ビデオ通話サービスの活用に対してポジティブに捉えている
調査データから注目すべき点は、ビデオ通話サービスの利用を通じて「対面せずに会った気分を味わえるから他者推奨したい」「気分転換になるから他者推奨したい」とポジティブに捉えている人が多いこと。また、その他の他者推奨理由として「複数人でも広い場所を取らなくてよいから」「飲食の費用が安く済むから」「暇つぶしになるから」といった回答も一定数得られました。
ビデオ通話サービスの活用に対して消費者がポジティブに捉えている理由を深掘りしていくと、今まで気付かなかったインサイトが見えてきて、新たなサービス発展のきっかけになるのではないでしょうか。
ビデオ通話ツールと関連する商品・サービスのこれから
ここからは先述のデータを根拠に「ビデオ通話ツールを活用したサービスのこれから」というテーマでもう少し深掘りしていき、Withコロナ時代に、消費者に求められる商品・サービスの可能性を探っていきます。
リモート映え消費
まず、これだけプライベートでもビジネスでもビデオ通話を利用する人が増えているわけですから、画面越しの自分自身の映り具合に関して「リモート映え」を意識する人が急増しています。
楽天市場における2020年上半期の消費トレンドを反映した「2020年 上半期 ヒット番付」には「リモート消費」が上位にランキング。ちょっとでも映りを良くしたい、快適に会議をしたいというニーズから、「高画質ウェブカメラ」の売り上げが10719%伸長、そして「女優ミラー」の売り上げが106%伸長しています。
リモートオタ活
コロナ禍で、共通の趣味を持つ友達ともなかなかリアルで会えない状況が続いています。同じアイドルやアニメを推す「オタ友」とも会えず、「オタ活」ができない。そこで、ビデオ通話サービスを介した「リモートオタ活」が盛り上がっているようです。
楽天が運営するフリマサイト「ラクマ」では上半期に「アイドルグッズ」や「ライブDVD」の取引が伸長。オタ友同士でビデオ通話を繋ぎ、ライブDVDを同時再生して楽しむ「リモートオタ活」が活性化しているというわけです。
参考:楽天市場上半期ヒット番付、横綱は「団らん消費」「応援・支援消費」|通販通信
2020年上半期の消費トレンドは「団らん消費」と「応援・支援消費」 楽天が2020年上半期のヒット番付を発表|アドタイ
オンラインフィットネス
外出自粛期間、そして在宅勤務期間が長く続き、その間に運動不足を感じたり、いわゆる「コロナ太り」を感じた人も多かったはず。「3密を避ける」「不要不急の外出を避ける」と言われていますからジムにも行きづらい中、運動不足を解消したい、ダイエットを始めたいと感じた人が「オンラインフィットネス」を利用し始めています。
この「オンラインフィットネス」には、さまざまな受講スタイルのものがありますが、中にはビデオ通話サービス「Zoom」を活用するスクールも。「Zoom」を使うことで、インストラクターと受講者が双方向にコミュニケーションを取れるメリットもあり、パーソナルトレーニングを受けることができるサービスも登場しています。
###オンライン学習塾、家庭教師
学習塾や家庭教師派遣会社でも、ビデオ通話サービスの導入が進んでいます。発端は言わずもがな、コロナ禍での「外出を避ける」「人と人の接触を減らす」という観点から始まりましたが、実際に体験した中高生の8割が今後も継続したい意向を示しています。その理由は「自宅で学習できる」「自分のペースで学習できる」「集中できる」といったもの。
また、オンライン家庭教師に関しても複数のメリットがあり、「親が塾へ送り迎えをする必要がない」「講師が家に来ないのでお茶出しなど不要、気を遣わなくて済む、交通費の支払いも不要」「地方に住んでいても大都市圏の講師を選んで最先端の教育を受けることができる」「対面の家庭教師より受講料が安い」といった点が挙げられます。子どもの教育に関しても、コロナ前後で「新常態」が広がりつつあると言えます。
参考:中高生の8割がオンライン授業の継続意向、アオイゼミの調査から明らかに|EdTechZINE
タブレット学習はもう限界!? オンライン家庭教師が人気急上昇のわけ|財経新聞
オンライン手芸教室など、カルチャースクール
「Zoom」を介した「オンライン手芸教室」なるものも登場。講師と受講者がZoomを繋ぎ、裁縫や刺しゅう、編み物などのレッスンを受けられる、というものです。互いの手元にズームアップすることで細かな手作業の様子が動画でよく分かる、というメリットがあります。また、受講者側も自宅でリラックス・集中できる利点もあるでしょう。
こういったカルチャースクール、生涯学習の分野でも「Zoom」の活用が広がりつつあります。朝日新聞社グループで全国に拠点を持つ「朝日カルチャーセンター」では、「Zoom」を使ったさまざまな講座を提供しており、そのジャンルは音楽・文芸・哲学・経済・宗教など多岐に渡っています。
参考:Zoomを使ったオンライン講座の一覧|朝日カルチャーセンター
Zoomお見合い
大手婚活サービス会社では、「Zoom」を介した「お見合い」を導入し始めたところもあります。こちらも学習塾同様、外出自粛期間中に人となかなか対面で会えないことから導入を決めたとのことですが、実際に運用してみると意外な効用が。対面でのお見合いより成功率が高いことが分かったのです。
その理由は、参加者が自宅からリラックスして臨めるため、過度に緊張せず普段通りの自然な自分を出せること、また、互いの話に集中して、相手の人となりを捉えやすい、といった側面にあるのだとか。
リアルよりむしろ成功率が高いところから見ると、これからは婚活市場で「Zoomお見合い」がメジャーになっていくのかもしれません。
参考:「Zoomお見合い」成功率がリアルより高い理由 自然体で話せる?|日経クロストレンド
アパレル、化粧品などのZoom接客・カウンセリング
アパレルや化粧品業界では、外出自粛期間中に休業の判断をしたり、カウンターでのタッチアップを控えている店舗も多く見られました。国が推奨する「新しい生活様式」の中では「通販の活用も」と推奨していますが、それでもやはり、服や化粧品は販売員の説明やカウンセリングを受けて、納得してから買いたいと考える人も少なくないはずです。
そこで、「Zoom接客」や「Zoomカウンセリング」を導入したショップもあります。例えば、アパレルでは、店頭に足を運びたくても行けない人や、商品について深く知りたい人をターゲットとし、1回40分程度の「プライベートZoom接客」を導入した事例があります。
これは、従来のような、店頭へ来た人と満遍なくコミュニケーションを取るスタイルの「接客」というよりは、より一人の顧客に踏み込んでパーソナルな情報を話しながら行う「パーソナルスタイリング」といった感覚に近いでしょう。
その後の意思決定・購入には「自宅試着サービス」を組み合わせて運用する、というものです。化粧品の「Zoomカウンセリング」に関しても同様で、例えば「ニキビの悩み」に対して1対1で30分~40分程度の個別相談を提供する、といった店舗も現れています。
参考:オールユアーズが考える「Zoom接客がポストコロナに秘める可能性」|WWD Japan
百貨店で化粧品を買う女子を狙う新しい流通|東洋経済オンライン
Withコロナ時代のビデオ通話サービスは、コミュニケーションの「新常態」を作り出すカギ
こうしてさまざまなサービスの「新常態」を深掘りしていくと、ビデオ通話サービスとは、単に「直接会わなくても、会った気分を味わえるコミュニケーションツール」「リアルの置き換えツール」という価値だけでは無くなってきていることがわかります。
動画を介したコミュニケーションは、活用方法・場面によっては、むしろリアルでの対面より相手に深くコミットする、従来のコミュニケーションには無かった新たな付加価値を生み出しているのではないでしょうか。
Withコロナ時代のビデオ通話サービスは、コミュニケーションの「新常態」を作り出すカギとなっていくのかもしれません。
コロナ禍の消費行動の変化は?
コロナ禍で訪れた生活習慣の乱れ。これからの消費行動の変化は?
新型コロナウイルス問題は、私達の日々の生活スタイル、消費行動などに大きな変化をもたらしており、まさに時代の分岐点とも言えます。ビジネスパーソン、特にマーケティング担当者であれば、コロナ前後で世間の消費動向がどう変わるのか、要点を押さえておきたいもの。この記事では、緊急事態宣言中の生活の変化に関するデータなどを用いて、今後の消費行動について読み解きます。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- セミナー
- セミナーとは、少人数を対象とする講習会のことです。講師からの一方的な説明だけで終わるのではなく、質疑応答が行われるなど講師と受講者のやり取りがある場合が多いようです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
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