近年は機能や特徴が異なる様々なSNSが登場し、ユーザーのSNS利用も多様化しています。そのため、マーケティング施策でSNSを活用する際には、それぞれの特徴を把握しておくことが重要です。

この記事では、近年登場した「Threads」や「Bluesky」などの新興SNSの動向や、主要SNSユーザーの購買行動の特徴、シニア世代のSNS利用などについてご紹介します。SNSを効果的に活用したマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

記事中で紹介している各種データは、あくまでも株式会社ヴァリューズによる調査結果です。

目次

  1. 近年登場した新興SNSの動向
  2. 主要SNSユーザーの購買行動の特徴
  3. シニア世代のSNS利用の傾向
  4. 近年の動向を踏まえて2025年以降のSNS活用に取り組もう

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デジタルトレンド白書 Z世代トレンド・SNS動向編

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Z世代のトレンドやSNS動向に関する調査データをまとめて紹介します

近年登場した新興SNSの動向

まずは、2023年以降に登場した新興SNSの中から、Meta社が運営する「Threads(スレッズ)」と、もともと旧Twitter社の共同創業者であったジャック・ドーシー氏が発案した「Bluesky(ブルースカイ)」について、動向や今後の見通しをご紹介します。

Threads

Threadsは、X(旧Twitter)と似たようなテキストによる投稿が中心のSNSです。投稿やリプライなどを通じて他のユーザーとの交流が楽しめます。Meta社が運営するInstagramのアカウントと連携できることもThreadsならではの特徴です。

Threadsは2023年7月にリリースされた後、サービス開始から5日間でユーザー数が1億人を突破したことで話題となりました。その後、機能の追加や改善を繰り返し、徐々にユーザー数を増やしています。

ただし、InstagramやX、Facebook、TikTokなどと比べると、ユーザー数のシェアはまだ少ない状況です。

Threads、Instagram、TikTok、X、Facebookの利用者数の推移

出典:デジタルトレンド白書 Z世代トレンド・SNS動向編

Threadsユーザーの男女比はやや女性が多いものの、ほとんど半々に近くなっています。年齢層については、他のSNSと比べて20代の割合が多いことがThreadsの特徴です。今後は30代以上のユーザーにも利用が広がっていくことが予想されます。

Bluesky

Blueskyも、X(旧Twitter)と似たような機能を持ったSNSです。ただし、多くの主要SNSが運営会社のサーバー上でサービス提供されることに対して、Blueskyは「分散型」と呼ばれる仕組みを採用しています。この特徴により、ユーザーは利用するサーバーを自分で選ぶことが可能です。また、プライバシー保護の機能が重視されていることも、Blueskyの特徴として挙げられます。

Blueskyは2023年1月のリリースから少しずつユーザー数を増やしています。リリース当初は招待されたユーザーのみ利用可能でしたが、2024年2月からは招待制がなくなり、自由に登録できるようになりました。

ユーザーの年齢層は20代~30代が多く、調査データによるとZ世代のユーザーだけで全体の半数を占めている状況です。

Bluesky、X、Instagram、Facebook、TikTokの利用者年代割合

出典:デジタルトレンド白書 Z世代トレンド・SNS動向編

また、Blueskyのユーザーの月平均アプリ起動日数のデータが着実に増加していることから、利用頻度が高まり、日々の生活に定着しつつあることがわかります。

ThreadsやBlueskyの広告について

ThreadsやBlueskyでは、2025年1月時点では他の主要SNSのような広告配信機能はリリースされていません。

ただし、Threadsについては、将来的に広告サービスを開始する可能性があることがMeta社からアナウンスされています。Blueskyにはより良いユーザー体験を提供するという方針があり、広告に頼らない新たな収益モデルを模索しています。

一般的に、SNSの広告は競合他社が少ないほど、有利に運用することが可能です。そのため、新興SNSの今後の動向を注視し、広告機能がリリースされたらいち早く参入する準備をしておくことがおすすめです。

主要SNSユーザーの購買行動の特徴

ここからは、InstagramX(旧TwitterTikTokといった主要SNSユーザーを対象としたアンケート調査をもとに、SNSユーザーの購買行動の特徴を紹介します。

  • Instagramユーザーは拡散力が高い
  • TikTokユーザーにはブランド品や流行品が人気
  • Xユーザーは割引施策への参加に積極的

主要SNSユーザーの購買行動の特徴

出典:デジタルトレンド白書 Z世代トレンド・SNS動向編

Instagramユーザーは拡散力が高い

Instagramを頻繁に利用するユーザーへのアンケートでは、「口コミや評判を参考にする」や「自分が良いと思ったことを人に伝える」という回答が多く見られました。

そのため、購買の意思決定をする際にInstagram上で他のユーザーの意見を見たり、買って良かった商品について情報発信をしたりするユーザーが多いと考えられます。また、拡散力や影響力の高いインフルエンサーが活躍していることも、Instagramの特徴です。

TikTokユーザーにはブランド品や流行品が人気

TikTokユーザーへのアンケート結果では、他の主要SNSと比べて「ブランド品や流行品を購入する」と答えた人の割合が多くなっていました。一方、「高価なものを買うときは事前に良く調べる」や「デザインよりも機能を重視する」といった回答は、他のSNSよりも少なくなっています。

これらのデータから、TikTokユーザーは有名なブランド品流行のデザインを取り入れた商品などを購入しやすい傾向が読み取れます。

Xユーザーは割引施策への参加に積極的

Xユーザーを対象とした魅力的だと感じる施策についてのアンケートでは、「SNSで公式アカウントをフォローすると10%割引」や「SNSでシェアすると10%割引」といった回答が他のSNSよりも多く見られました。Xユーザーは、SNS上での割引施策への参加に積極的であることが特徴です。

シニア世代のSNS利用の傾向

近年では、60代以上シニア世代のユーザーもSNSを利用しています。シニア世代のSNS利用傾向には若い世代のユーザーと異なっている点もあるため、傾向を把握しておくことがおすすめです。

以下では、シニア世代のSNS利用の傾向について解説します。

  • 60代以上で利用者が最も多いSNSは「YouTube」
  • いずれのSNSも男女比はおよそ半々

60代以上で利用者が最も多いSNSは「YouTube」

Web上の行動データの分析結果によると、60代以上のユーザーはYouTubeの利用者数他のSNSと比べて多く、2位のInstagramと大きな差がついていました。

60代以上のSNSアプリ利用者数の推移

出典:デジタルトレンド白書 Z世代トレンド・SNS動向編

そのため、シニア世代をターゲットにしたSNS施策に取り組む場合には、YouTubeから始めることが効果的と考えられます。

いずれのSNSも男女比はおよそ半々

株式会社ヴァリューズの調査データによると、シニア世代のSNSユーザーの男女比については、SNSごとに多少の差はあるもののおよそ半々という結果でした。

そのため、シニア世代をターゲットとしたマーケティング施策では、商品・サービスが男性向けか女性向けかにかかわらず、幅広い主要SNSで効果が見込める可能性があります。まずは利用者数の多いYouTubeからスタートして、その後ほかのSNSの利用も検討してみましょう。

近年の動向を踏まえて2025年以降のSNS活用に取り組もう

主要SNSへの機能追加や、新たなSNSの登場などが頻繁に起こる近年では、SNSユーザーの動向を把握しておくことが重要です。ユーザー数の推移やユーザーの属性購買行動の傾向などを踏まえて、マーケティングへのSNS活用に取り組んでいきましょう。

下記の資料では、今回紹介した内容のほかにもSNSの動向Z世代のトレンドなど、詳しい調査データが解説されています。SNSを使ったマーケティング施策や、Z世代向けの施策に取り組む方は、ぜひ参考にしてください。

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