SNSのトレンドは移り変わりが激しく、ユーザーの行動や人気の高いコンテンツ、SNSの機能などは日々変化しています。そのため、SNSを使ったマーケティング施策に取り組む際は、これらの変化について把握しておくことが大切です。

この記事では、2021年から2024年にかけて見られたSNS利用の変化や、これからのSNSマーケティングで重要なポイントについて解説します。近年のSNSの変化を把握し、マーケティング施策に活かしたい方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 2021年のSNS利用と消費行動の振り返り
  2. 2024年までに起きたSNS関連の変化
  3. これからのSNSマーケティングで重要なポイント
  4. トレンドの変化を把握してSNSマーケに取り組もう

▼SNSユーザーの消費行動に関する詳細はこちら

20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

SNSで写真を共有するユーザーの傾向や消費行動、SNSキャンペーンに関する調査データを紹介します

2021年のSNS利用と消費行動の振り返り

まずは、2021年時点でのSNS利用や消費行動について振り返りましょう。

データ分析ツールなどを提供する株式会社ヴァリューズは、Web上の行動ログやアンケート調査などのデータをもとに、2021年のSNS利用についてまとめた資料を作成しています。ここでは、株式会社ヴァリューズの資料から一部を抜粋し、SNSの利用傾向やユーザー属性について解説します。

SNSで共有・拡散する情報の変化

2021年はコロナ禍の2年目にあたり、在宅中心の生活様式になったことでSNSの利用に変化が見られました。下記のデータは、SNSで共有・拡散する写真の変化についてまとめたものです。

SNSで共有・拡散する情報の変化

出典:20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

このアンケート調査では、家族や子どもなどを写した日常的な写真を共有・拡散する頻度がコロナ禍の影響で増えているという結果がみられました。一方、旅先の風景などの写真については、共有・拡散される頻度が減っています。

SNSごとの利用者属性や共有する情報の違い

SNSで写真を共有・拡散した経験のある20代から40代のユーザーに対するアンケート調査によると、SNSの種類によって共有する写真の内容や頻度などに違いが見られました。

SNSごとの利用者属性や共有する情報の違い

出典:20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

調査データによると、X(旧Twitterでは写真の共有頻度が最も高く、特に20代男性による趣味に関する写真の共有・拡散が多く見られました。

次に写真の共有頻度が高かったのはInstagramで、20代女性によって料理などの写真がよく共有されています。

Facebookは他のSNSと比べて写真の共有頻度は少なく、40代男性による家族写真の共有や拡散が行われていました。

「映え消費」経験者のSNS利用傾向

株式会社ヴァリューズの資料によると、アンケートに回答したInstagramの利用者の内、4割強のユーザーが写真写りの良さを目的とした消費行動を行っていました。

「映え消費」経験者のSNS利用傾向

出典:20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

特に「Instagramストーリーズ」で写真を共有するユーザーは、いわゆる「映え消費」を経験した割合が高くなっています。

一方、X(旧Twitter)では見栄え重視の消費行動を経験したユーザーの割合が、InstagramやFacebookと比べて少なくなっていました。

これらは2021年に関する調査データではあるものの、現在もSNSによってユーザーの属性や行動パターンに違いがあると考えられます。

2024年までに起きたSNS関連の変化

2021年から2024年にかけて、SNSには様々な変化が起こりました。ここでは、近年におけるSNS関連の主な変化について解説します。

  • TikTokやYouTubeショートなど短尺動画の流行
  • ステルスマーケティング規制の開始
  • SNS広告のAI最適化機能の強化
  • 主要SNSと差別化を図る新たな媒体の登場

TikTokやYouTubeショートなど短尺動画の流行

近年大きくユーザー数を伸ばしているSNSとして、短尺動画をメインコンテンツにしたTikTokが代表的です。また、「YouTubeショート」や「Instagramリール」など、従来からある主要SNSにも短尺動画の投稿機能が登場しています。

そのため、今後のSNSマーケティングでは短尺動画を視聴しているユーザーを対象にした施策にも取り組んでいくことが重要です。

ステルスマーケティング規制の開始

2023年10月1日から、ステルスマーケティング規制が始まり、インフルエンサーを起用したSNSキャンペーンにおける注意点が増えました。

たとえば、事業者がインフルエンサーに依頼した宣伝投稿には「PR」や「プロモーション」など広告であることを明示する必要があります。また、インフルエンサーやアフィリエイターに対して、良い内容の投稿をするように事業者が強制することは禁止です。

ステルスマーケティング規制に違反すると、事業者名が公表され信頼を失ったり、措置命令に反した場合は罰則の対象になったりするリスクがあるため、適切に対処しましょう。

SNS広告のAI最適化機能の強化

AI技術の進歩により、SNS広告のターゲティングやコンテンツ作成をAIがサポートする機能が登場しています。

例えば、Facebook広告やInstagram広告のパフォーマンスを最大化する「Meta Advantage」や、TikTok広告のクリエイティブ作成や改善をサポートする「TikTok Symphony Assitant」などが、主なAI機能です。

また、機械学習によるターゲティング入札単価の最適化機能なども、多くのSNS広告で導入されています。

主要SNSと差別化を図る新たな媒体の登場

すでに多くのユーザーを獲得している主要SNSとの差別化を狙って、新たな特徴を持つSNSも登場しています。最近登場したSNSとしては、投稿タイミングに制限を設けることであえて「映えない」写真をアップして楽しむ「BeReal」などが代表的です。

これからのSNSマーケティングで重要なポイント

最後に、近年のSNS関連の変化をふまえて、今後のSNSマーケティングで成果を上げるために重要なポイントを紹介します。

  • 自社のターゲット層に向けて施策を最適化する
  • テキストや静止画だけでなく動画も活用する
  • 新たな媒体や広告機能を試す

自社のターゲット層に向けて施策を最適化する

SNSの種類によってユーザーの属性や行動の傾向が異なるため、自社のターゲットに合わせて施策を最適化することが重要です。

例えば、ビジネス向けの商材を扱う場合はビジネスパーソンの利用が比較的多いFacebookを活用する、アパレルやコスメの販売で視覚的なブランディングを行いたい場合はInstagramやTikTokを活用するなど、自社に合った媒体を選定しましょう。

テキストや静止画だけでなく動画も活用する

テキストや静止画だけでなく動画コンテンツを活用すると、成果につながる可能性があります。

特に、TikTokやYouTubeショートといったSNSでは、動画コンテンツの活用が必須です。また、SNS広告に動画を使用すると、配信できる広告が増えたり、クリック率を高めたりできる場合があります。

新たな媒体や広告機能を試す

これまでリーチできなかったユーザー層に接触するためには、新たに登場したSNS広告機能を試すことが重要です。また、競合の参入が少ないタイミングでいち早くマーケティング施策に取り組むと、より安い広告費でのリード獲得や集客が期待できます。

今後も新たな媒体や広告機能の登場が予想されるため、最新の情報をチェックし、自社の施策に取り入れてみましょう。

トレンドの変化を把握してSNSマーケに取り組もう

近年のSNSでは、短尺動画の流行やステマ規制、SNS広告へのAI機能の搭載といった様々な変化が起きています。SNSマーケティングに取り組む際は、これらの変化を把握しておくことが大切です。今回紹介した内容を参考に、SNSを効果的に活用しましょう。

下記の資料では、SNSユーザーの傾向のほか、消費行動SNSキャンペーンに関する調査データが詳しく紹介されています。SNSマーケティングに取り組まれる方は、ぜひ参考にしてください。

▼SNSユーザーの消費行動に関する詳細はこちら

20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

20~40代のSNS写真共有・拡散の実態調査

SNSで写真を共有するユーザーの傾向や消費行動、SNSキャンペーンに関する調査データを紹介します