SNSマーケティングという言葉がWebマーケティングの分野に流通し始めてしばらく経ち、多くの企業がSNSマーケティングに乗り出しています。

しかし、ノウハウが蓄積されていない企業では、突発的に広報担当の方が「SNSでマーケティングしよう」と思っても難しいのが現状です。SNSの解析ツールを用いて効果測定を行い、細かくPDCAを回していくことでSNSマーケティングの効果が高まるので、この記事を通してSNSの解析ツールについて詳しく理解しておきましょう。

SNS分析が注目される理由

SNS分析が注目されている背景には、現代の「広告が抱えている課題」があります。それはつまり広告に対して顧客が抱く不信感にほかなりません。

誇大広告を打ち出すことで収益を上げられた時代は終わり、本当に顧客が「欲しい」と思うような商品を、適切に宣伝する手法を取らなければモノやサービスが売れない時代になっているのです。

ステルスマーケティングという言葉を聞かなくなったのもその影響で、「宣伝していないように見せかけて宣伝している」ような手法ですら顧客には受け入れられなくなってきています。ステマがバレたときのリスクを恐れて、ステマを行う企業もどんどん減少しているように思えます。

こうした顧客の広告離れを受けて、新たに広告業界を牽引しているのが「SNSマーケティング」です。もともと個人が個人とつながるために存在していたSNSツールに企業が参入し、集客やマーケティングのツールとして活用し始めました。パイオニアとして例を挙げるなら、家電メーカーのSHARPでしょう。Twitterのフォロワーは63万人を突破し、擬人化された「シャープさん」が漫画になるほどの人気を誇っています。

また、Twitterのようなテキスト主流のSNSだけでなく、InstagramやTikTokのような画像・動画がメインのSNSも存在します。それぞれのユーザー層や媒体の特徴に合わせて活用するSNSを選び、マーケティングを行うことで顧客との関係性を構築したり、ブランディングにつなげたりといった使い方ができるのです。

SNSマーケティングで重要なのは「顧客と同じ目線でSNSを活用する」こと。マーケティングツールとして活用したい、という企業側の狙いが見えてしまうと、顧客は見るのをやめてしまったり、フォローを外してしまったりします。冒頭で述べた「広告離れ」を繰り返さないためにも、顧客が面白い、と思うような発信を心がけつつ、自然に自社のブランディングや集客につながる運用ができれば、SNSマーケティングは非常に有効なマーケティング手法となるでしょう。

SNS分析ツールでわかること

SNS分析ツールを導入することで、通常は分からないコンバージョン率やクリック率、閲覧数などが可視化できます。イメージとしてはGoogleサーチコンソールやGoogleアナリティクスのSNS版、と考えておきましょう。

SNS運用を闇雲に行っても、本当に顧客が求めている発信ができているかどうかはわかりません。また、時間帯や発信内容によっても顧客の興味が惹けるか否かは異なってきますので、細かく状況を把握できれば効率的に運用スタイルを改善していけます。例えば、「毎日お昼の12時にツイートを投稿しているけど、夕方にツイートした内容のほうが多く見られている」というような情報がわかれば、情報を発信する時間を夕方にスライドしてより効率的にSNSが運用できるでしょう。

SNS分析の活用方法

SNS分析を活用する上で、まずは以下の点について注意しておくことをおすすめします。

  • ユーザーのペルソナに沿った内容が発信できているか
  • 自社のサービスや商品のターゲットとSNSの利用者は一致しているか
  • SNS媒体の特徴を活かした運用方法ができているか

これらが明確になっていないと、SNSの運用方針に沿ったPDCAが回せないので、目的なく走る車輪のように迷子になってしまいます。

まず、ユーザーのペルソナをあらかじめ確立しておくと、発信する内容を逆算しやすくなります。少なくとも年代や興味関心の幅、居住地くらいは明確にしておきましょう。SNSでは大衆の心を掴むのが主流とされがちですが、むしろニッチジャンルでコアなファンを獲得したほうが効果的な場合もあります。

SNS運用で立てたペルソナと、自社のサービスや商品を届けたいターゲット層が大きく剥離していると、どれだけ効果的なSNS運用を行ったとしてもコンバージョンには繋がりません。

例えば、20代のビジネスパーソン向けのサービスを打ち出しているのに、10代の学生に人気が出てしまったとしても、購買には繋がりません。企業のブランドイメージを高めることにはつながるかもしれませんが、マーケティング手法の一環として考えた場合、SNSで獲得するファンとサービスや商品を届けるターゲット層は重なっていたほうが効果的です。

これからSNSマーケティングを始める方はもちろん、すでに始めているけれど効果が出ていない企業の担当者の方は、もう一度SNSのペルソナと狙うターゲットを見直してみると良いでしょう。

SNSはその特徴ごとに異なる文化、ユーザーを抱えています。一口にSNSといっても、その中で育まれている文化は大きく異なるのです。例えばTwitterとFacebookはどちらもテキストと画像をメインにしたSNSですが、ユーザーからみると用途が大きく異なります。一概には言えませんが、Facebookはスーツ、Twitterは部屋着を着て楽しんでいる感覚、といえば分かりやすいでしょうか。

また、Instagramは画像に特化し、TikTokは動画に特化しているという媒体側が持っている特徴も加味して発信内容を考えなければいけません。Instagramで長文のテキストを書くのではなく、いわゆる「インスタ映え」する写真を数枚載せて投稿し、説明は最小限にとどめておく。その上で、詳しい解説はオウンドメディアで行うとして、Instagramはオウンドメディアへの誘導として活用する、というような利用方法も存在します。

いずれにせよ、自社の狙うターゲットが多く存在しているSNSを見つけて、そのSNSの文化に合わせた形で、適した情報を適した時間に発信するのがSNSマーケティングの基本です。その上で細かなPDCAサイクルを回すために、SNS分析ツールを活用していくのが効果のでるSNSマーケティングと言えるでしょう。

おすすめSNS分析ツール

SNS分析ツールはすでに多く誕生していますが、ここではTwitter、Facebook、Instagramの各SNSに特化した、3つのSNS分析ツールを厳選してご紹介します。無料で使えるので、今日から早速分析をスタートさせましょう。

Twitter:SocialDog

Twitter運用を行う方であれば確実に利用したいSNS分析ツール。フォロー・フォロワー分析や指定KWでつぶやいているユーザーの抽出など、高機能な分析が無料で使えます。また、ツイートの予約投稿機能もついているので、SNSマーケティングの測定、運用の手間を省きながら効果的にPDCAサイクルが回せます。

SocialDog

Facebook:quintly

Facebookを無料で解析できるツール、quintly。有料版も存在しますが、Facebookでどれだけの効果が見込めるのか測定したい場合や、期待値を図りたい場合などは無料版の測定でも十分に価値があります。

自分の投稿だけでなく、競合の投稿についても分析ができるので、これからFacebookの運用にちゃんと取り組みたいと考えている方はぜひ活用してみてください。

quintly

Instagram:SINIS

Instagram専用の分析ツール、SINIS。インサイトデータを確認、管理したり、指定した競合アカウントをベンチマークとして運用手法の戦略を立てたりできることから、多くの企業が導入しているツールでもあります。

また、Instagramは「拡散」する機能がないので、ユーザーは気になる情報を自分から探しに行くために「ハッシュタグ」を多用します。多く利用されているハッシュタグはそれだけ注目を集めていると言えますね。SINISではハッシュタグの検索数の推移や投稿されたコンテンツエンゲージメントについても分析できるので、Instagramの中でどんな分野がトレンドになっているのか、すぐに分析できるというメリットがあります。

視覚に訴えやすい飲食やファッション、美容業界の方はぜひ活用してみてください。

SINIS

分析ツールを活用してSNSマーケティングをもっと楽しく

SNS分析ツールを使えば、ユーザーが何に興味を持っているのか、自社のアカウントがどれだけ顧客にリーチできているのかがすぐに分析できます。そのデータをもとに、今後の運用を最適化していければ、SNSマーケティングの結果が出やすくなり、もっとマーケティングが楽しくなります。

この記事を参考に、まだSNSマーケティングに取り組んでいない方も、すでに取り組んでいる方も、楽しくマーケティング施策を打ち出していきましょう。