ferret編集部:2015年8月13日の記事を再編集しています

Illustratorを使用する際に、最大の難関となるのが「ベジェ曲線」です。
普段鉛筆、ペンを使って描くのとは根本から違うため、概念が理解出来ずに難しいと思ってしまう初心者の方も少なくありません。

そんな、多くの方にとって挫折の要因となってしまうベジェ曲線ですが、基本を正しく理解し練習すれば誰でも使いこなせるようになります。

今回はベジェ曲線の使い方をマスターするための手順をご紹介します。
これまでベジェ曲線を避けていたという方も是非参考にしていただき、身につけてみてください。

ベジェ曲線とは

そもそもベジェ曲線とは何か
ベジェ曲線とは、フランスの自動車メーカー「シトロエン社」のド・カステリョ氏と「ルノー社」のピエール・ベジェ氏が設計した、曲線を描く数式のことを指します。

二人は別々に設計しており、論文が先に世に出たベジェ氏の名前を取って「ベジェ曲線」という名がついています。滑らかな曲線を描くことが出来るため、多くのドローソフト、文字の描画で採用しています。

ベジェ曲線を描画する方法

図を描画する方法には2通りがあります。

Windowsに標準搭載してあるペイントのようなソフトでは、マウスの軌跡に沿ってそのまま線を引くことができます。
これに対しIllustratorをはじめとするドローソフトでは、ポイントを繋ぐことにより図形を表現します。

ペイントソフトではアナログで描くのと同様に細かな表現をするのに向いていますが、描き方次第ではガタガタとなったりします。
ドローソフトでは点と点の間に自動で綺麗な線を描くことが出来ますので、ガタガタすることはありません。
また、編集が簡単であることも大きな利点の一つです。

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ベジェ曲線の構造

ベジェ曲線の構造
Illustratorの作業において最も複雑と言われるベジェ曲線ですが、初めに正しく構造を理解することが上達への近道となります。
このベジェ曲線はアンカーポイント・セグメント・方向線という3つのパーツから成り立っており、これらを全て合わせて「パス」と呼びます。

それぞれの説明は以下の通りです。

アンカーポイント

線が通る基準となる点です。
ペンツールを使って点を打つことで作ることが出来ます。
一番最初の点が「始点」、最後の点が「終点」です。

セグメント

アンカーポイントとアンカーポイントとを繋ぐ線分のことです。
繋がった線分は描画している図形の骨格となります。
セグメントはアンカーポイントと方向線から自動で出来るものですので、直接的に手を加えることはありません。

方向線

セグメントの曲がる方向と強さを制御するパーツです。
アンカーポイント描画時にドラッグすると方向線が出てきます。

基本操作を身につける

1.基本ツールを知る

基本ツールについての説明

まずは、Illustratorでベジェ曲線を描画する時に使うツールの基本操作をご紹介します。
使用するツールは主にペンツール、アンカーポイントの追加・削除ツール、アンカーポイントの切り替えツール、選択ツール・ダイレクト選択ツールの4つです。

ペンツール

ベジェ曲線を描くときのメインとなるツールです。
画面上をクリックすると「アンカーポイント」という点を打つことができます。
1個目のアンカーポイントを始点に打っていき、終点で閉じた状態のことを「クローズパス」、閉じていない場合を「オープンパス」と言います。

アンカーポイントの追加・削除ツール

作ったパス上にアンカーポイントを追加したり、削除したり出来るツールです。
アンカーポイント上をクリックすることで追加・削除ができます。

アンカーポイントの切り替えツール

描画済みのアンカーポイントから方向線を出すことができるツールです。
ドラッグした分だけ変形させることが可能です。

選択ツール・ダイレクト選択ツール

選択ツールはオブジェクトを全体を選択するツールであり、ダイレクト選択ツールは特定のアンカーポイントに絞って選択するツールです。

2.ハンドル操作を知る

ハンドル操作を知る

次に方向線(ハンドル)の操作方法についてです。
ベジェ曲線の描画手順の中でも理解しづらいのがこのハンドルでもあります。

直線、曲線以外の様々な線を描画するには「切り替えツール」を使う必要があります。
このツールを使うことでハンドルを折り曲げる・引き出す・無くす操作ができます。

折り曲げる

ハンドルをドラッグすると、長さ・角度を調整することができます。

引き出す

アンカーポイントを画像のようにドラッグすると、ハンドルを引き出すことが可能です。

無くす

ハンドルのついたアンカーポイントを切り替えツールでクリックすると、画像のようにハンドルを無くすことができます。

3.色々な線を引いてみる

1.直線を描画する

直線を描画する

一口に図形といっても様々な形状のものがありますが、実際にはどれも直線と曲線が組み合わさってできたものです。
よく使う基本の線を覚えれば、どのような図形でも描画することができます。

まずは、基本の直線を描画します。
1点アンカーを打ち、もう1点アンカーを打てば直線の完成です。
この場合、ハンドルが線に重なって無くなっているように見えます。

2.曲線を描画する

曲線を描画する

次に、基本の曲線を描画します。
先程同様2点のアンカーを打ったあとにドラッグをすると、2本のハンドルが出てきます。
これをダイレクト選択ツールで調整することで好みの曲線を作ることが可能です。

3.曲線の折り返しを描画する

曲線の折り返しを描画する

画像のような折り返し線を描画する場合には、アンカーポイントの切り替えツールを使い、下から上方向にハンドルをドラッグします。

4.直線から曲線を描画する

直線から曲線を描画する
直線から曲線を描画したい場合には、一旦直線を描画し2点目のアンカーを打ったあと、もう1点打ってドラッグをします。

5.曲線から直線を描画する

曲線から直線を描画する
先程とは逆に曲線から直線を描画したい場合、アンカーポイントをクリックして片側のハンドルを無くしてから次のアンカーを打ちます。

4.実際に練習してみる

ステップ1:パスを取るための下絵を用意する

パスを取るための下絵を用意する

基本の操作を覚えたら、実際に練習をしていきます。
ここではアルファベットの「B」のパスを取っていきます。

①まずは下絵となる「B」を書いたレイヤーを準備し、作業しやすいようにロックしておきます。

ステップ2:周囲をトレースしていく

周囲をトレースしていく

下絵が用意できたら早速周囲をトレースしてきます。
特に順番はありませんが、今回は左上からスタートしています。

①ペンツールに加え、Altキー・Shiftキーを使ってトレースします。
Shiftキーは線を水平に保ってくれ、Altキーはコーナーポイントになるという効果があります。

②ポイント1の曲線部分に差し掛かったら、下絵の線に沿わせるようにセグメントをドラッグします。

③曲線と曲線の間のポイント2の箇所ではAltキーを押し、コーナーポイントに変更します。

④あとは下絵に沿ってトレースを進めます。
この時、注意したいのが直線部分です。
そのまま引いてしまうとガクガクと線が歪む恐れがありますので、Shiftキーを使いながら進めます。

⑤周囲をトレース出来たら、最後に始点をクリックしてクローズパスにします。

ステップ3:中の部分をくり抜く

中の部分をくり抜く

ステップ2で周囲をトレースしたのと同じ方法で、今度は中空部分2カ所を描きます。

①描き終えた1と2のパスを選択ツールで同時に選択します。

②「パスファインダ」→「形状エリアから前面オブジェクトで型抜き」と進めると、中をくり抜くことが出来「B」のトレースが出来上がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ベジェ曲線を上達するためのコツは、なんといっても数をこなして慣れることです。
絵の上手下手ではなく、ベジェ曲線の構造を理解し、各ツールを使いこなせるようになることが重要です。初めのうちは誰もが扱いに慣れないものですが、ツールの使い方が自然と身に付けば確実に上達します。

また、せっかく取り組むのでしたら色々なものを題材にし、真似して描いてみることです。
オリジナルの絵が描けない方は、トレースでもいいのでとにかくあらゆるものを描けるようになることが重要です。

ベジェ曲線をマスターすれば表現できる幅がぐっと広がりますので、苦手意識をお持ちの方もぜひ取り組んでみてください。

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