ベジェ曲線とは?は怖自在に扱うための解説・練習4ステップ
Illustrator(イラストレーター)を使用する際に、最大の難関となるのが「ベジェ曲線」です。普段鉛筆、ペンを使って描くのとは根本から違うため、概念が理解出来ずに難しいと感じる方も少なくありません。しかし基本を正しく理解し練習すれば、ベジェ曲線は誰でも使いこなせるようになります。
今回はベジェ曲線の使い方をマスターするための手順をご紹介します。これまでベジェ曲線を避けていた方はこれを機に身につけてみてください。
目次
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ベジェ曲線とは
ベジェ曲線とは、フランスの自動車メーカー「シトロエン社」のド・カステリョ氏と「ルノー社」のピエール・ベジェ氏が設計した、曲線を描く数式のことを指します。
二人は別々に設計をしており、論文が先に世に出たベジェ氏の名前を取って「ベジェ曲線」という名がついています。滑らかな曲線を描くことが出来るため、多くのドローソフト、文字の描画で採用されています。
ベジェ曲線を描画する方法
図を描画する方法には2通りがあります。
Windows標準搭載のペイントのようなソフトでは、マウスの軌跡に沿ってそのまま線を引くことができます。これに対しIllustratorをはじめとするドローソフトでは、ポイントを繋ぐことにより図形を表現します。これがベジェ曲線です。
ペイントソフトではアナログで描くのと同様に細かな表現をするのに向いていますが、描き方次第では線がガタガタになったりします。その点、ドローソフトでは点と点の間に自動で綺麗な線を描くことが出来ますので、線がガタガタすることはありません。また、編集が簡単であることも大きな利点の一つです。
ベジェ曲線の構造
Illustratorの作業において最も複雑と言われるベジェ曲線ですが、初めに正しく構造を理解することが上達への近道となります。
このベジェ曲線はアンカーポイント・セグメント・方向線という3つのパーツから成り立っており、これらを全て合わせて「パス」と呼びます。
それぞれの説明は以下の通りです。
アンカーポイント
線が通る基準となる点です。
ペンツールを使って点を打つことで作ることが出来ます。
一番最初の点が「始点」、最後の点が「終点」です。
セグメント
アンカーポイントとアンカーポイントとを繋ぐ線分のことです。
繋がった線分は描画している図形の骨格となります。
セグメントはアンカーポイントと方向線から自動で出来るものですので、直接的に手を加えることはありません。
ハンドル(方向線)
セグメントの曲がる方向と強さを制御するパーツです。アンカーポイント描画時にドラッグするとハンドルが出てきます。
線の曲がる方向はハンドルの角度を変えて調整。このときハンドルが長いほど曲線のカーブは強く、短いほど弱くなります。
ベジェ曲線を描くための基本操作を身につける
1.基本ツールを知る
まずは、Illustratorでベジェ曲線を描画する時に使うツールの基本操作をご紹介します。
使用するツールは主にペンツール、アンカーポイントの追加・削除ツール、アンカーポイントの切り替えツール、選択ツール・ダイレクト選択ツールの4つです。
● ペンツール
ベジェ曲線を描くときのメインとなるツールです。
画面上をクリックすると「アンカーポイント」という点を打つことができます。1個目のアンカーポイントを始点に打っていき、終点で閉じた状態のことを「クローズパス」、閉じていない場合を「オープンパス」と言います。
● アンカーポイントの追加・削除ツール
作ったパス上にアンカーポイントを追加したり、削除したり出来るツールです。アンカーポイント上をクリックすることで追加・削除ができます。
● アンカーポイントの切り替えツール
描画済みのアンカーポイントからハンドルを出すことができるツールです。ドラッグした分だけ曲線を変形させることが可能です。
● 選択ツール・ダイレクト選択ツール
選択ツールはオブジェクトを全体を選択するツールであり、ダイレクト選択ツールは特定のアンカーポイントに絞って選択するツールです。
2.ハンドル操作を知る
次に方向線(ハンドル)の操作方法についてです。
ベジェ曲線の描画手順の中でも理解しづらいのがこのハンドルでもあります。
直線、曲線以外の様々な線を描画するには「切り替えツール」を使う必要があります。
このツールを使うことでハンドルを折り曲げる・引き出す・無くす操作ができます。
● 折り曲げる
ハンドルをドラッグすると、長さ・角度を調整することができます。
● 引き出す
アンカーポイントを画像のようにドラッグすると、ハンドルを引き出すことが可能です。
● 無くす
ハンドルのついたアンカーポイントを切り替えツールでクリックすると、画像のようにハンドルを無くすことができます。
ベジェ曲線を描くための練習
1.直線を描画する
一口に図形といっても様々な形状のものがありますが、実際にはどれも直線と曲線が組み合わさってできたものです。
よく使う基本の線を覚えれば、どのような図形でも描画することができます。
まずは、基本の直線を描画します。
1点アンカーを打ち、もう1点アンカーを打てば直線の完成です。
この場合、ハンドルが線に重なって無くなっているように見えます。
2.曲線を描画する
次に、基本の曲線を描画します。
先程同様2点のアンカーを打ったあとにドラッグをすると、2本のハンドルが出てきます。ダイレクト選択ツールでこのハンドルの角度、長さを調整することで、線の曲がる方向、カーブの強さを決め、好みの曲線を作ることが可能です。
3.曲線の折り返しを描画する
画像のような折り返し線を描画する場合には、アンカーポイントの切り替えツールを使い、下から上方向にハンドルをドラッグします。
4.直線から曲線を描画する
直線から曲線を描画したい場合には、一旦直線を描画し2点目のアンカーを打ったあと、できた線上にもう1点打ってドラッグをします。
5.曲線から直線を描画する
先程とは逆に曲線から直線を描画したい場合、アンカーポイントをクリックして片側のハンドルを無くしてから次のアンカーを打ちます。
ベジェ曲線を実践で使うための練習
ステップ❶ パスを取るための下絵を用意する
基本の操作を覚えたら、実践で使えるよう練習をしていきます。
ここではアルファベットの「B」のパスを取っていきます。
①まずは下絵となる「B」を書いたレイヤーを準備し、作業しやすいようにロックしておきます。
ステップ❷ 周囲をトレースしていく
下絵が用意できたら早速周囲をトレースしていきます。特に順番はありませんが、今回は左上からスタートしています。ペンツールに加え、Altキー・Shiftキーを使ってトレースします。Shiftキーは線を水平に保ってくれ、Altキーはコーナーポイントになるという効果があります。直線部分ではそのまま線を作るとガタガタになってしまうので、基本的にはShiftキーを押しながら進めてください。
①ペンツールを使い、セグメントが下絵の形に沿うようにアンカーポイントを打っていきます。ポイント1のような曲線部分に差し掛かったら、下絵の線に曲線が合うよう、曲線部の両端のアンカーポイントから伸びたハンドルを操作しましょう。
②曲線と曲線の間のポイント2の箇所ではAltキーを押しながら、ペンツールでコーナーポイントに設定します。この要領で下絵に沿ってトレースを進めます。
③周囲をトレース出来たら、最後に始点をクリックしてクローズパスにします。
ステップ❸ 中の部分をくり抜く
ステップ❷で周囲をトレースしたのと同じ方法で、今度は中空部分2カ所を描きます。
①描き終えた1と2のパスを選択ツールで同時に選択します。
②「パスファインダ」→「形状エリアから前面オブジェクトで型抜き」と進めると、中をくり抜くことが出来「B」のトレースが出来上がります。
いろいろな題材に取り組むのが上達のコツ!
ベジェ曲線を上達するためのコツは、なんといっても数をこなして慣れることです。
絵の上手下手ではなく、ベジェ曲線の構造を理解し、各ツールを使いこなせるようになることが重要です。初めのうちは誰もが扱いに慣れないものですが、ツールの使い方が自然と身に付けば確実に上達します。
また、せっかく取り組むのでしたら色々なものを題材にし、真似して描いてみましょうオリジナルの絵が描けない方は、トレースでもいいのでとにかくあらゆるものを描けるようになることが重要です。
ベジェ曲線をマスターすれば表現できる幅がぐっと広がりますので、苦手意識をお持ちの方もぜひ取り組んでみてください。
さらにIllustratorを使ったデザインを上達させたい方はおすすめの解説ブログまとめの記事も参考にしてみてください。基礎からしっかり身につけることで、デザインの可能性も広がるはずです。
イラストレーター初心者必見!分かりやすい解説が満載のオススメの記事・ブログ5選
今回は、Illustratorをこれから使用するという方にオススメの、Illustratorの基礎について書かれている記事・ブログをご紹介します。 実際に操作しながら読むと、より理解しやすい内容ばかりですので、手を動かしながら読むことをオススメします。
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