コロナ禍で来場型のセミナーの開催が難しい中、活況を帯びているのがウェビナーです。ウェビナーは、参加者の居住地域を問わず開催できることや運営上のコストを削減できるなど、多くのメリットがあります。

しかしその一方で、最終的な目的である自社のサービスや商品に顧客の意欲を向けさせることができずに終わってしまうケースも少なくありません。

実は、ウェビナーには陥りやすい2つの大きな問題が存在します。この2つの問題を理解し、課題と解決策をクリアにしていくことで、ウェビナー開催の成果が得られる可能性があります。

この記事では、ウェビナーの問題や課題解決方法について紹介します。ウェビナーをこれから行おうとしている方や、ウェビナーの成果が出ずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. ウェビナーで陥りやすい2つの問題とは
  2. よくある失敗の根本課題とは
  3. プロセスが重要なウェビナーマーケティング

今回紹介する内容の一部は、PDF資料「ウェビナーで取りこぼしている顧客の興味と見えない最適な接触タイミング」から抜粋しています。

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ウェビナーで陥りやすい2つの問題とは

ウェビナーで思ったほどの成果を得られなかった場合、主に次の2つの問題が生じている可能性があります。1つは「顧客の興味が見えていない」、2つ目は「顧客との接触タイミング」です。それぞれ見ていきましょう。

問題1.顧客の興味が見えていない

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ウェビナー参加者は、誰もが何らかの意図や目的があって参加しています。具体的には、開催されるウェビナーのメインテーマに関する話題、あるいは紹介される解決策や関連情報を得るためなどが挙げられるでしょう。

しかし、そういったウェビナーテーマに沿った興味だけが、参加本来の目的ではない場合があります。つまり、ウェビナーテーマという表面的な問題の奥に、根本的に解決したい課題や問題を抱えて、ウェビナーに参加している可能性があるのです。

以下にて、顧客のニーズに応えられていない例を紹介します。

失敗1.表面的な問題だけの解決に終始してしまっている

ウェビナーテーマの問題とその解決だけに終わってしまい、深掘りできていないケースがあります。表面的な問題解決方法を知りたい参加者には満足を与えられますが、さらに踏み込んだ問題解決を欲している参加者からは、「浅い」と判断されてしまうでしょう。

失敗2.テーマの根本課題を引き出さず、分かっていないと思われる

テーマの奥には、根本的な課題や問題が潜んでいる場合があります。

例えば、勤怠システムの選定方法をテーマにした場合、具体的なシステムの選定基準の紹介だけではなく、勤怠システムが必要な職場環境の改善方法など、根源的な問題まで提示することにより、参加者の共感と信頼が生まれる可能性があります。

このように、分かっていないと失望感を与えるのではなく、共感を得られる内容が必須です。

失敗3.根本課題がズレて、ピントが合っていないと思われる

根本課題に迫った内容にしたはいいが、重要ではない課題を根本的なものと認識してしまい、本来の根本課題を見失ってしまうケースもあります。真の根本課題を理解している顧客にはピントがズレていると思われ、ウェビナーの参加自体を後悔されてしまいかねません。

課題の分析・改善を充分に

ウェビナーを視聴する参加者はそれぞれ目的や課題が異なるため、すべての参加者の根本課題を掴み、応えていくのは大変困難です。

しかし、テーマの奥にある課題にはどういったものがあるのか分析し、分析した課題を精査・改善していくことで、参加者からの共感を得られる可能性が高くなります。

問題2.顧客との接触タイミング

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ウェビナー終了後、参加者にアンケートを依頼することがあります。アンケートではウェビナーの内容の感想や、次回への期待など、参加者の意識を知ることができる、大きなチャンスです。

ただ、アンケートに記載された内容から次回の接触機会を探ることはできますが、アンケート後のアクションによっては、次に繋がらない失敗もあります。

よくある「興味深い内容でした」という回答に対して資料を送付、その後個別に電話をした場合に、参加者のリアクションで分かる失敗例です。

失敗1.「まだ情報収集中」と言われる

アンケートの好意的な回答を前向きと捉え結論を打診したが、先方は依然候補を検討中だったという状態です。同業他社のウェビナーに参加しているが、決定に至っていない可能性もあります。

相手にとっての決定打は何か、事前にニーズを確認しておくと相手の意向に沿った商談ができたかもしれません。

失敗2.作っていない資料を求められる

別の観点からの興味があってウェビナーに参加したため、直接のテーマとは違う資料を求められた例です。参加テーマ以外の資料は作っていないため、顧客のニーズに応えられません。資料送付の前に、顧客の根本課題は何かを意識し接触する必要があります。

失敗3.他社に決まりましたと断られる

ウェビナーに参加したころにはすでに他社の検討も進んでいて、決定条件が揃えば決まっていた可能性があります。先方の詳細な状況把握を推し測るのは難しいので、状況を確認してしまうのも一手です。

決定の最終段階であれば、直接気になる条件の確認があるので、内容によってはスムーズに行く可能性もあります。
 

顧客の状態をつかみ、接触タイミングを図る

アンケートの回答内容は同じでも、真意が全く異なることは往々にしてあります。ウェビナーを通して接触した場合は、相手の状況を把握し何を求めているのかを汲み取ることが重要です。

間違った接触も避けることができますし、次回どういった接触をすればよいか見えてきます。相手の状況に応じて接触のタイミングを図りましょう。

よくある失敗の根本課題とは

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「顧客の興味」「接触タイミング」が見えないという、2つの問題が発生する原因として、大きく3つの課題があります。これらの課題を根本的に解決することが必要です。

1つのウェビナーでは顧客課題に応えきれない

ウェビナー参加者はそれぞれ異なる課題を抱えています。100人いたら100通りの課題があると言ってよいでしょう。1つのウェビナーで100通りもの課題にすべて応えるのは大変困難です。

解決策1.ウェビナーの細分化でニーズに応える

具体的な内容まで踏み込まない内容では、参加者の満足を得ることはできません。次のステップに進むのも困難です。ウェビナーを細分化し、できるだけ多くのニーズに応えるようにしましょう。

解決策2.複数の課題を結び付けた構成に

ウェビナーを細分化する一方、関連性のある複数の課題を結び付けたウェビナーを構成しましょう。根本課題を解決したウェビナーを用意できても、それぞれが単発だと課題構造や重要度が分からないままとなってしまいます。

顧客の行動の把握ができていない

ウェビナー参加者の行動履歴の分析ができていないと、その後の接触方法や顧客のニーズも掴めず、単にウェビナーに参加してもらっただけで、ビジネスに結び付けることができません。

解決策1.申し込み・参加だけのログにしない

ウェビナーの申し込み、参加だけのログだけしかない場合、次への接触を図ることができません。見込み客になる潜在ニーズがあったとしても、取りこぼしてしまう可能性があります。次に繋げる意識を持って接触機会を持ちましょう。

解決策2.他のウェビナーのログと関連づける

同一人物が他のウェビナーの申し込み、参加をしている場合もあります。そこから根本課題が見えてくることもあるでしょう。顧客ごとに他のウェビナーの参加ログを一元管理し、行動を把握すると効果的です。

顧客の考えを掴み取っていない

ウェビナー参加者を見込み客に育てるためには、参加者自身の考えに沿った、課題解決のための情報提供が重要です。そのためには参加者の真の考えを把握する必要があります。

解決策1.質疑応答の時間の充実

例えばウェビナー開催時間が60分の場合、本編が50分、残りの10分が質疑応答という構成が多いですが、質疑応答時間が10分だと課題や機能、目的など本当に聞きたいことが聞けない、ということがあります。

ウェビナーの満足に繋がらないため、質疑応答の時間を充実させるようにしましょう。

解決策2.アンケートを過信しない

アンケートの内容にもよりますが、一般的な設問の場合、参加者の本心を汲み取れないことが多々あります。特にウェビナーの内容が、課題に切り込んだ構成でない場合はアンケートの内容も浅くなりがちです。

アンケートの設問内容の精査のほか、アンケートの答えを過信せず潜在心理を意識しましょう。

解決策3.KPIを分析して接触タイミングを図る

顧客の考えを掴むことは難しいものです。考えを掴む手法として、KPI(重要業績評価指標)を設定し、得られたデータを分析して顧客の考えを把握する方法もあります。このような方法も試みた上で、アプローチのタイミングを図りましょう。

プロセスが重要なウェビナーマーケティング

ウェビナーの持つネットワークサービスの側面を生かし、ビジネスを推進する新たな手法をウェビナーマーケティングとよびます。ウェビナーで陥りやすい問題点(顧客の興味と接触タイミングの見極め)は、改善すれば本来の成果を得られる可能性を秘めています。

そのために大切なのは、一つひとつの問題を単独で解決するのではなく、全体のプロセスの中で連動して改善をしていくことです。

ウェビナーに参加した顧客の根本課題を知るのは困難ですが、マーケティングにより顧客ニーズや課題を知ることはできます。さらにウェビナーで成果を得るためには、ウェビナーに必要な機能や他ツールとの連携が可能なプラットフォームの存在が必要不可欠です。

以下の資料では、動画・ウェビナーを中心とした多様な配信手段で顧客との接点を継続的に多く持てる新しい仕組みを確認することができます。ウェビナーで成果を上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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