名刺がわりにノウハウ提供。良質なリードを引き寄せるホワイトペーパー活用術

更新日: 2022年05月31日

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ホワイトペーパーは、ユーザーが「ビジネスの課題解決策を見つけたい」「成功事例を知りたい」などと考えて情報を探しているプロセスで「無料の資料をダウンロードしてご活用ください」と案内を出し、ビジネスのノウハウを提供するものです。

>>無料ダウンロード：見込み客獲得に直結する！ホワイトペーパー作成の手引き

具体的なビジネスの解決策を求めている人との間で接点が生まれるので、潜在層を効果的に引きつけたい場合に有効な施策です。

この記事ではBtoBマーケターのホワイトペーパー活用術について、作成のポイント、優れた事例や、ノウハウ提供の切り口を挙げながら解説します。

ホワイトペーパーを活用すべき理由と、営業資料との違いとは？
BtoBマーケティングにおける主なホワイトペーパーの種類
潜在顧客を惹きつけるホワイトペーパーの作り方
制作時の注意点
CVを2.5倍にしたferret Oneチームの改善事例
良質な事例に学ぶ、ホワイトペーパーの切り口

見込み客獲得に直結する！ホワイトペーパー作成の手引き

本書では、マーケティング施策にホワイトペーパーを取り入れたいという方に向けて、営業資料との違い・ホワイトペーパーの種類・ホワイトペーパーの書き方などを解説しております。

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ホワイトペーパーを活用すべき理由と、営業資料との違いとは？

ホワイトペーパーとは？

マーケティングの世界でホワイトペーパー（白書）は、特定の技術・製品・サービスについて興味関心を持ってもらう目的で作成されます。ビジネスの課題解決例と、自社の技術・製品・サービスを関連付けて長所・利点をアピールする内容等が一例です。

提供（ダウンロード／メール送付）と引き換えにユーザーのメールアドレスや会社名を聞くケースも多く、個別営業アプローチを展開するための第一歩にもなり得る施策です。

［参考］
ホワイトペーパーの用語説明｜ferret

ホワイトペーパー活用の意義

BtoBマーケティングにおいてホワイトペーパーは自社の”名刺がわり”になる施策です。ユーザーに対してビジネスの具体的な解決策やノウハウ、事例を無料で提供することで、強い印象を残すことができます。

「ビジネス上の課題感は抱えているが、まだモヤモヤ・漠然としていて明確な解決法が分からない。具体的な解決策があれば知りたい」と、何となく日々の情報収集・インプット目的でWebを閲覧している人（＝潜在層）をターゲットにすることがポイントです。

ターゲットに対して適切なコンテンツを提供できれば「自分は今、この資料を読むことで明確なメリットがあるはず！」と、ホワイトペーパー請求のアクションが起きます。

ホワイトペーパーを読んだユーザーに「あの会社は無料でビジネス上の有益な情報を提供してくれた」とポジティブな印象を与えることができれば、その後の個別の営業アプローチ展開にもプラスに働きます。

営業資料（サービス資料）提供との、意義の違い。

営業資料（サービス資料）と、ホワイトペーパーでは訴求すべきターゲット、そして、作成の視点が異なります。

●営業資料（サービス資料）
　…既に指名候補を絞り込んでいる、明らかな「顕在層」向け。製品・サービス提供側の視点で導入メリットを訴求する。

●ホワイトペーパー
　…製品・サービスに必ずしも興味が強いわけではない「潜在層」「準顕在層」。市場調査結果やノウハウ等、まずはコンテンツ自体に興味を持ってもらってダウンロードを喚起し、自社との間で接点が生まれるように作成する。

［図］サービス資料とホワイトペーパーの違い

［出典］ホワイトペーパーとは？書き方は？ホワイトペーパーについてよくある10の疑問 | Webマーケティングツール『ferret One』

BtoBマーケティングにおける主なホワイトペーパーの種類

①課題解決型

多くのホワイトペーパーに見られるパターンです。ビジネス上の課題を取り上げ、背景の考察・分析を示し、解決策として自社サービスを紹介します。

②事例紹介型

自社サービスを既に導入している企業の成功事例を紹介するものです。「導入前の課題」「施策」「改善の結果」を伝え、自社サービスの有用性をアピールします。

③レポート型

自社が実施したリサーチやアンケート結果を、レポート形式でまとめたものです。

④その他

特定の課題・業界に関する「用語集」「用語解説」や、自社が開催したセミナーや展示会のレポート等もあります。

▼ホワイトペーパーの顧客育成効果

良質なリード獲得に「ホワイトペーパー」が有効な理由

受注を進めるためのB2B営業の第１歩として、リードの獲得が重要です。このためSEO対策や、インターネット広告への出稿など、各社様々な施策を実施していることでしょう。数あるリード獲得手法のなかで、受注確度の高い良質なリード情報が得られると言われているのが「ホワイトペーパー」を活用したマーケティングです。今回は、ホワイトペーパーの概要を説明するとともに、そのメリットとしてリード情報の獲得と、さらに受注に向けての顧客の育成にもたらす効果について解説します。

潜在顧客を惹きつけるホワイトペーパーの作り方

目的に合わせてホワイトペーパーを企画する

●ユーザーの潜在的な課題にフォーカス

ユーザーがダウンロードしたくなるホワイトペーパーとは、「これは今、自分にとって読むメリットがある！」と強く感じられるものです。

よって、

・ユーザーが日頃から「何だかモヤモヤ…」とうまく言語化できていない課題に対し、こちらから的確にピント合わせを行う

・ビジネス上の課題解決策を今すぐ明確に提示する

上記2点を目指してホワイトペーパーを企画することが成功の鍵です。そのためにまず、ユーザーが抱える潜在課題を深堀りしましょう。

自社サービスが
「誰の（ペルソナの）」
「何を」
「どのように」
解決できるのか、明確に言語化し、訴求軸を1つに絞り込みましょう。

＜例＞

●自社製品：

「営業支援ツール」（営業部門での情報共有を実現するツール）

●自社製品によって解決できるビジネス上の課題：

・営業部門における情報共有
・営業活動の効率化
・売上見込みの精度向上

解決できる課題が複数ある場合にも、1つのホワイトペーパーでの訴求は1点に絞り込みましょう。ユーザーは、一度にさまざまな軸の提案をされると迷ってしまい、「今、自分にとって必要な情報だ」という判断には至らないからです。

制作時の注意点

構成のポイント

●タイトル（表紙）

タイトル次第で、ユーザーはダウンロードするかどうかを決めます。今すぐ読むべきメリットを端的に明示しましょう。

＜例＞
「○○担当者の方必読！」
「今日から実行できる」

●資料の目的

いきなり本題に入るのではなく、先に「本資料の目的」を明示し、読み進めるメリットを伝えます。

●目次

ユーザーに全体像を掴んでもらうために入れます。「表紙」「資料の目的」「目次」までをダウンロード前のユーザーに提示して関心を引く見せ方も有効です。

●内容

＜「課題解決型」の場合＞
①課題の説明
②課題の分析・考察
③課題解決の結果
④自社ソリューションの紹介

ビジネス上の課題に対し、自社ソリューションがいかに寄与し、どのような結果をもたらすかを伝えます。

●会社概要

会社名、住所、電話/FAX番号、代表者名、創立年月日、事業内容などを記載します。

●問い合わせ先

ホワイトペーパーを読んでソリューションに興味を持ってくれたユーザーが、次のアクションに移ることのできる導線を必ず設けましょう。「問い合わせ先」として部門、電話番号、メールアドレス、サービスサイトのURLなどを記載します。

やってはいけない！

●専門用語

予備知識を持っていない潜在ユーザーでも、読めばサービスへの興味・理解が深まることが重要です。業界用語・専門用語は避けましょう。

●押し売り

ホワイトペーパーは、必ずしもサービスに興味を持っていない潜在ユーザーとも接点を作ることが目的です。既に比較検討段階に入っているユーザーに向けた製品特徴・料金説明は、サービス資料の役割です。

ホワイトペーパーでは「サービスを売る」ことを強く押し出さないようにして、ユーザーの課題解決ができることを強く意識しましょう。

●全体のストーリーが損なわれ、課題解決になっていない

ホワイトペーパーではユーザーの課題を明快に解決できることがポイントです。全体を通してロジカルに話を展開できているか、ユーザー視点で「読んでモヤモヤしてしまって、結局わからない」というポイントがないか、注意しましょう。

論理破綻していたり、断片的な情報に留まっていては、ユーザーの印象に残らないどころか、会社や製品・サービスのイメージを損なうことにもつながりかねません。

▼ホワイトペーパーの書き方でよくある疑問
https://ferret-one.com/blog/whitepaper_questions

CVを2.5倍にしたferret Oneチームの改善事例

ferretを運営する株式会社ベーシックでは、既存の12冊のホワイトペーパーにリニューアルを実施しました。その結果、BtoBマーケティングツール『ferret One』のサービスサイトへの遷移は12倍に、CV2.5倍という成果を出すことができました。

具体的に何をしたのか、ポイントを紹介します。
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［出典］成果の出ないホワイトペーパーを作り直す！CVを2.5倍にしたferret Oneの改善事例

＜課題＞

ホワイトペーパーのダウンロードは一定数、獲得できていた。しかし、ダウンロード後のユーザーアクション（問い合わせ等）の手応えがなかった。

＜仮説＞

・テキスト量が多すぎて、最後まで読まれていないのでは？
・内容が古くなって、現在のターゲットとズレてきているのでは？
・すべてのホワイトペーパーでCTAが画一的。本文とのつながりが弱く、効果的な訴求ができていないのでは？

＜施策＞

ホワイトペーパーダウンロード後のユーザー体験を最適化する目的で、具体的に以下のような改善点を加えた。

・見せ方：「横長スライド型」
　…現在のホワイトペーパーのスタンダードであり、ユーザー視点で見慣れたスタイルに。

・ターゲット：狭い範囲に絞り、ピンポイントで「刺さる」ノウハウを提供する。

・テキスト量：以前より減らし、図解を多めに。

・ネタ：古いマーケティング情報は更新、BtoB向けのネタがあれば加筆。

・CTA：個々のホワイトペーパー毎に、CTAを工夫する。

　…読み進めたユーザーが次に何を求めるのかを考察。画一的ではなくそれぞれのユーザー体験に沿ったCTAを配置。

（例）「パンフレット取り寄せ」「無料デモ申し込み」「問い合わせ」「セミナー案内」など。
各ホワイトペーパーの内容に最適な「導入事例」や、最適な切り口での「プロダクト紹介」も挿入。
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［出典］成果の出ないホワイトペーパーを作り直す！CVを2.5倍にしたferret Oneの改善事例

▼改善のポイントをもっと詳しく読む
https://ferret-one.com/blog/btob-whitepaper

良質な事例に学ぶ、ホワイトペーパーの切り口

優れた切り口の例を、いくつか紹介します。以下の例は、いずれも「課題解決型」に当てはまります。

①「KGI / KPIの設計方法」

BtoBのサイトリニューアルに直面している人に向けて、KGI／KPIをどう設定すべきか、実例を挙げながらノウハウを伝授。

②「ペルソナ設定ガイド」

「誰に向けて情報発信するか？」を課題に抱えるBtoBマーケターに向けて、ペルソナの設定方法を解説。巻末に「ペルソナ設定シート」も付け、すぐに役立ててもらえる内容。

③「競合分析の教科書」

「他社との差別化」「自社の優位性」を明確に打ち出したいマーケターに向けて「競合分析」の手順を解説。

④「ランディングページ作成・改善ガイド」

Web広告運用で成果を出したいマーケターに向けて、広告の重要な着地先である「LP」について解説。LPの基礎を一から学び、作成手順、効果を高めるポイントを伝授。

⑤「ホワイトペーパー作成の手引き」

リード獲得をミッションとするBtoBマーケターに向けて、ホワイトペーパーの作成手順を解説。

⑥「ライティングノウハウ」

ライティングに苦手意識を抱えるWebマーケターに向けて、「テキストコンテンツのネタ集め法は？」「実際に書くときの手順は？」を解説。

⑦「Googleアナリティクス＆サーチコンソールの活用方法」

新任Webマーケターに向けて「はじめてでも分かる」と打ち出し、Googleの無料分析ツール活用で集客効率を大きく改善するノウハウを伝授。

⑧「Webマーケティングの独学方法」

「良質な情報を効率よくインプットしたい」と考えているWebマーケティング担当者向けに、おすすめの学習コンテンツ（書籍、Webメディア、Webセミナー）を紹介。

▼紹介したホワイトペーパーはこちらから実際にダウンロード可能です

BtoBマーケティングの課題を解決する「ホワイトペーパー」8選

BtoBマーケティングではさまざまな知識が必要になります。変化する状況に合わせた施策をとる必要があるために、適切な戦略を立てなければならないからです。しかし情報がない状態からアイデアを生み出すのは至難の業。そこで今回はマーケターやマーケティング責任者におすすめのホワイトペーパーを紹介していきます。8つ紹介するので、自社の課題に合わせて活用してみてください。