ソーシャルメディアで見かけた気になったものがすぐに購入できる仕組みがあれば、ユーザーの購買行動を阻害することがありません。Instagramは、昨年6月に日本で提供を開始した「ショッピング機能」を拡充し、クリエイター(インフルエンサー及びパブリッシャー)の投稿内でも利用可能になることを発表しました。

この機能拡充により、クリエイターは自身が投稿内で身に着けている商品にショッピングタグ(商品名や価格が記載されるタグ)を付けられるようになります。そして、利用者は気に入った商品の情報をInstagram上で簡単に閲覧し、外部ECサイトにシームレスに遷移して購入することができるようになります。現在、約30名のクリエイターが試験運用に参加しており、投稿内でタグ付けできるのは、チェックアウト(決済)機能のベータ版試験運用に参加しているブランドの商品のみが対象となっています。

参考:
ショッピング機能を拡充、クリエイターの投稿内でも利用可能に | Facebookニュースルーム

効果測定が簡単に

この機能により、ブランド側は、お気に入りのクリエイターの投稿にインスピレーションを求めている利用者に効率的にリーチし、商品購入を促すことが可能となります。また、クリエイターだけでなく、タグ付けされたブランドも該当する投稿のインサイトにアクセスできるようになり、投稿に対する反応を簡単に確認できます。

簡単にクリエイターと同じ商品が着られる

Instagramにおけるクリエイターの存在について、Facebook社は次のように述べています。

Instagram上のコミュニティにとってクリエイターは欠かせない存在です。同じ商品でも、尊敬しているミュージシャンが着ている姿を見ると、店頭に並んでいるのを目にするよりも興味を惹かれ、より身近に感じるようです。そして、消費者はお気に入りのクリエイターからインスピレーションを受けるのが大好きなのです。

引用元:ショッピング機能を拡充、クリエイターの投稿内でも利用可能に | Facebookニュースルーム

これまでクリエイターは、身に着けているブランドのアカウント名を投稿にタグ付けし、キャプションで商品の詳細を説明し、数え切れないほどのコメントやダイレクトメッセージで商品に関する質問に返信する必要がありました。今後は商品名やブランド名が表示されるショッピングタグを投稿に付けられるので、このような手間を省けます。

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出典:https://ja.newsroom.fb.com/news/2019/05/shopping-tags-from-creators/

商品の購入をより簡単に

Instagramでの投稿をする際、これまでは使用している商品について、キャプションに詳細を長文で書く必要がありました。しかし、ショッピング機能を使用することで、ブランド名から品番まで、商品の詳細をより簡単にフォロワーに伝えることができます。

Instagramは利用者がインスピレーションを刺激され、商品が欲しいと思ったそのときに、シンプルで便利かつ安全なショッピング体験を提供できるよう改善がなされています。今回のアップデートは、Instagram上のショッピング体験をより充実させるために重要な一歩といえるでしょう。今後も引き続き、利用者やブランドのフィードバックに耳を傾けながら、ショッピング機能の拡充が行われると考えられます。