マーケティングや営業活動にも活かせる、企業の「BIツール」活用事例

BIツールは、膨大なデータ分析を瞬時に行い、企業経営に必要な意思決定などをスムーズできるシステムです。ITを活用した事業成長に取り組む多くの企業から高く評価されています。ビジネス・インテリジェンスという名前にふさわしく、どのようなビッグデータでも快適に利用できるのが強みです。しかし、まだBIツールを使ったことのないマーケターや営業担当者には、何に役立つのかイメージしにくいかもしれません。

記事ではマーケティングや営業活動におけるBIツールの活用事例を紹介します。実際に導入した企業の事例を把握できれば、自社にとってBIツールがどのように役立ちそうかイメージできるでしょう。

BIツールの導入事例

数あるBIツールの中から、マーケティングや営業活動に貢献した導入事例を5つピックアップしました。導入企業の課題や業種など、自社との共通点を確認しながら事例をみていきましょう。

事例1. 会議がアクションを議論できる有意義な場になった

出典：DOMO＋ビジョン 導入結果

【導入したBIツール】
DOMO

【導入企業の業種】
情報通信サービス

【導入前の課題】
こちらの企業はさまざまな事業展開を行っている中で、毎週の会議のためにExcelでレポートを作り込んでいました。複数のツールからデータを抽出し準備にかなり労力をかけていた様子です。会議の目的が数字を追うことになってしまい意思決定が円滑に進まないことが課題でした。

複数ツールからのデータ抽出や整理に労力がかかるのは、BIツールの導入前によくある課題と言えます。事業規模の大きな会社ほど負担が大きいでしょう。

【導入効果】
DOMOをマーケティング部門に導入することにより、レポート作成作業にかける労力が減少し、リアルタイムのデータ反映も実現しました。また、データ共有により、営業担当者と営業管理部門、コールセンターにおいても同一の目標を掲げられるようになり、部門間の連携を強化できたのです。

資料作成にかけていた時間を、リアルタイムの数値から次にするべきことを考えるクリエイティブな時間に充てることができています。営業担当者が最も注力するべきことに専念する環境づくりにDOMOが貢献していると言えるでしょう。会議においても、整理された結果を持って参加できれば、ディスカッションが有意義なものになります。これまで見えなかった新たなマーケティングの知見を得るなど、BIツールの導入効果が明確にわかる事例です。

参考：DOMO＋ビジョン 導入結果

DOMOについて

DOMOは、会社の色々なところに保管されているマーケティングデータを1箇所に集約可能なBIツールです。データはリアルタイムに処理されるので、最新のデータによるスピーディーな意思決定が可能になります。わかりやすいインターフェースも特徴の1つであり、普段あまりITツールに馴染みのない社員でも感覚的な操作が可能。環境における使いやすさにも利点があり、モバイルアプリも利用できます。

参考：DOMO

事例2. 分析モデルを素早く構築し、収益を上げられる

出典：AA Ireland(AAアイルランド)

【導入したBIツール】
TIBCO

【導入企業の業種】
保険

【導入前の課題】
この企業は、マーケティングにより獲得した顧客が適切であるとは限らない場合があり、最適な顧客を獲得する方法が求められていました。顧客のタイプと価格の最適化を行うことを目標として、利益につながる顧客のセグメントする方法が必要だったのです。

【導入効果】
TIBCOの導入によってデータを自由に入出力でき、リアルタイムの予測が可能になりました。施策を実行した場合の収益の変化を予測し、市場の機会とリスクを把握できるのです。リアリティのあるシミュレーションが可能なため、意思決定がスピーディーに。マーケティングだけではなく、コールセンターのキャパシティなど、事業においてのさまざまな部分に活用できています。

20年間使っていたソフトウェアからTIBCOに切り替えたとのことで、大きな変化を恐れず導入して成果を得たと言えるでしょう。TIBCOは、ITに関する高度なスキルを必要とせず、ビジネスやモデリング、数学を理解しているスタッフであれば有効に使いこなせると評価しています。分析モデルの構築がスピーディーであることが非常に重要なのです。

参考：AA Ireland(AAアイルランド)

TIBCOについて

TIBCOは、社内外に分散しているデータを一元化し、それらを仮想的に統合し、自社にとっても価値のある情報を、リアルタイムでデータ解析したり統計処理ができます。操作性にも優れており、解析や予測が誰にでも実行できるのも魅力です。データの管理から解析、データの可視化、そして共有までのすべてをTIBCOのみで可能なワンストップBIツールと言えるでしょう。

参考：データ解析とデータ統合のグローバルリーダー TIBCO Connected Intelligence

事例3. リアルタイムなデータ更新により状況変化に柔軟に対応

出典：八戸東和薬品株式会社 最新データを見てビジネスの変化点を察知 良い意味での“朝令暮改”ができるアジャイルな営業体制を確立

【導入したBIツール】
MotionBoard Cloud

【導入企業の業種】
卸売・小売

【導入前の課題】
この企業は、既存のシステムでわかること以外は、Excelを使うしかなく、分析に時間がかかっていました。営業担当が分析を行う際に、正確なデータ入力ができていない可能性や、データに偏りが起きてしまうことが問題視されていました。もちろん、Excelへの再入力も時間の無駄であり、改善が求められていたのです。

【導入効果】
MotionBoard Cloudの導入により、データの集計を自動化。資料作成に使っていた時間が無くなるだけではなく、変化点を察知してすぐに方針を変えられることは大きなメリットになっています。リアルタイムのデータ更新により、分析データの精度が高く、ビジネスに起きる突発的な変化にも対応できるのです。営業・マーケティングだけではなく、商品数の多い事業特性においては、売上管理が重要でありダッシュボードの情報はスピーディーな判断に貢献しています。

参考：
八戸東和薬品株式会社 最新データを見てビジネスの変化点を察知 良い意味での“朝令暮改”ができるアジャイルな営業体制を確立

MotionBoard Cloudについて

MotionBoard Cloudとは、社内や社外に点在するさまざまなデータを可視化できるクラウドタイプのBIツールです。高度な解析であっても、プログラミングの知識はまったく必要なく、マウスの操作だけで誰もがシンプルにインサイトを受けることができます。また、他システムとの連携にも柔軟に対応できる点も魅力。データと人間をつなぎ、事業判断に役立つ情報をタイムリーに手に入れられます。

参考：MotionBoard

事例4. 社内外のデータを統合し、営業戦略の精度を向上

出典：BIツール導入事例～営業戦略・予算編成

【導入したBIツール】
LaKeel BI

【導入企業の業種】
レンタル・リース

【導入前の課題】
この企業は、営業の活動状況と売上実績を登録するシステムが異なり、データがバラバラに保管されていました。そのため、マネジメントにデータを活かせていなかったことを問題視していました。

1つのシステムにあらゆるデータを登録するのは困難。この課題のように用途に応じて、データを登録するシステムが分散するのは多くの企業に発生しやすい課題です。BIツールによりデータの集約が必要となるのは必然でしょう。

【導入効果】
社内に点在していたデータをLaKeel BIを使って統合。分析データを共有することで、施策や個人のアクションに関する判断が的確にできるようになりました。また、部門をまたいだデータ共有にもメリットがあり、予算編成の効率化も達成しています。これまで、長いキャリアに基づいた事業経験により感覚的な判断をしていたことに対し、数値に基づいた根拠のある判断ができるようになり、精度の高い営業戦略を実現しました。

この企業では、導入後の研修プログラムにも積極的に参加し、サポートデスクも活用するなど、ユーザー側の高いモチベーションも導入成果につながっているものと感じます。

参考：BIツール導入事例～営業戦略・予算編成

LaKeel BIについて

データの分析のために必要な作業をすべて実施できるオールインワンが魅力のBIツールです。集計に利用するデータのフォーマットを気にせずに見える化ができます。搭載しているテンプレートが多数あり、データがあれば実用可能なのが嬉しいところです。新たなテンプレートの追加もあり、利便性の向上に期待できます。サーバーライセンス型による料金体系は複数部門での利用に低コスト化を実現します。

参考：LaKeel BI