この記事は株式会社ベーシック、ferretソリューションお役立ち記事の転載記事です。

「オウンドメディアを立ち上げたのに更新が続かない」「記事数を増やしても、商談や受注につながる質の高いリード(見込み顧客)が集まらない」

中堅・中小のBtoBマーケティング担当者から、こうしたお悩みを日々伺います。限られたリソースで運用しながら、上層部や営業部門へ投資対効果(ROI)を説明しなければならず、「戦略が描けないまま手探り」「施策が目的化してしまう」といった焦りを感じている方も多いはずです。

停滞の原因は、単なるリソース不足だけではありません。多くのケースで、コンテンツ制作という「施策」が目的化し、事業成長と結びつく戦略設計が欠けていることが根本要因になっています。

本記事では、オウンドメディアの継続や成果未達に悩むBtoBマーケター向けに、6,650社以上の支援実績から得られた体系的な解決手順を解説します。施策疲れから脱却し、オウンドメディアを事業成長を牽引する「武器」に変えるための、戦略再構築と実行体制づくりのロードマップを、具体的なKPIや稟議ロジックとともにご紹介します。

本記事の要点

  • 成果が出ない原因の特定:継続できない根本原因が「戦略設計の甘さ」にあることを理解し、自社の失敗パターンを洗い出せる
  • 事業貢献に直結するKPI設計:KGI(売上・利益)から逆算し、営業と連携したMQL定義や3年視点の目標設計フレームが作れる
  • リソース不足を解消する体制構築:属人化を排除した企画・制作・改善の標準ワークフローと、外部パートナーの選び方が分かる
  • 経営層の合意を得る稟議設計:ROI試算ロジックと事業貢献にフォーカスした報告フォーマットを押さえ、継続予算の道筋が描ける

あわせて読みたい:【保存版】BtoBのリード獲得につながるコンテンツマーケティングの戦略設計から実行まで


ferretソリューション|BtoBマーケティング戦略設計サービスはこちら

ferret SOL_BtoBマーケ戦略設計.png

ferretソリューション|SEOコンサルティングサービスはこちら

ferret SOL_SEOコンサルティング.png

オウンドメディアが継続できないBtoB企業が陥る「根本的な失敗パターン」

オウンドメディアが続かず成果も伸びない最大の理由は、戦略段階で「事業と紐づいた目標設定」ができていないことにあります。

コンテンツ制作やSEOは、あくまで目標達成の手段です。手段が目的化すると、成果指標があいまいになり、リソースが尽きた時点で簡単に止まってしまいます。まずは構造的な失敗パターンを理解し、根本的な解決を目指しましょう。

施策実行が目的化し、KPIが事業貢献に繋がらない構造

多くのBtoB企業では「競合がやっているから」「とりあえずSEOが必要だから」といった理由で始めがちです。その結果、施策の実行そのものが目標になる「施策目的化」に陥ります。

施策目的化の典型的な状態

現状のKPI設定の課題 本来の事業貢献との乖離
記事公開本数が目標になっている 記事が増えても商談数が伸びない
PVページビュー)最大化が目標になっている PVは多いが問い合わせ(CV)に繋がらない
リード数の確保が目標になっている リードは増えたが商談化率が極端に低い

中堅企業では、Web訪問数やメール開封率など表面的な数字をKPIに置いてしまい、KGI(売上・利益)への貢献度が見えなくなるケースが多発します。さらに、そのデータが営業に連携されず、リードの「質」の評価に活かされないため、KPIが形骸化します。

リソース不足と属人化を招く「ノウハウ不在」の負の連鎖

BtoB領域は専門性が高く、継続的に良質なコンテンツを供給する体制が必要です。ノウハウが不足している組織では、次のような負の連鎖が起きます。

  1. ノウハウ不在:担当者の経験や個人スキルに品質が依存
  2. 属人化:制作プロセスやSEOノウハウが体系化されず引き継げない
  3. リソース枯渇:兼務や退職・異動で更新が止まる
  4. 成果停滞:更新停止で検索順位が下がり、リード獲得が落ちる

この連鎖を止めるには、属人的な努力ではなく、再現性のある戦略と仕組みを組織で作る必要があります。

〖失敗パターン解説〗BtoB企業にありがちな3つの壁

1. 「属人化→担当者退職」によるリソース崩壊の壁

戦略設計やドキュメント化を行わず、優秀な担当者一人に任せきりだった結果、退職・異動で完全停止してしまうケースです。ノウハウやパスワード、外部パートナーとの窓口が一人に集約されていると、後任者は立て直せず、復旧に大きな時間とコストがかかります。

2. 部門間の対立による「間違ったMQL定義」の壁

マーケと営業でKPIが分断され、「営業が追いたいリード」と「マーケが送りたいリード」の定義がズレると、活動が事業貢献に結びつきません。たとえば、マーケは「資料DL」をMQLとし大量送客する一方、営業は「部長以上かつ特定ページ閲覧が複数回」しか追わない、といった状況が典型です。結果、投資の妥当性が疑われます。

3. 技術リテラシーの高さが生む「施策の複雑化」の壁

ITソリューションや高機能な製造業では、ツールや施策を過剰に複雑化しがちです。高機能なMAを導入しても、セグメントやシナリオ設計にこだわりすぎて、肝心のコンテンツ制作が進まない本末転倒に陥ります。

この3つの壁を越えるには、場当たり的な制作をやめ、事業KGIから逆算した強固な戦略設計を再構築することが唯一の解決策です。


失敗の9割は「戦略設計の甘さ」が原因

オウンドメディアの失敗は、リソースやコンテンツの質といった戦術以前に、事業とマーケティングの接続を定義する戦略設計が欠けている点にあります。

まずは立ち止まり、マーケ活動を事業成果に直結させるための「土台」を作り直しましょう。この土台が、今後の投資判断、外部ベンダー選定、経営層への説明責任の要になります。

事業計画に連動する「3年後の目標」とKPI設定のフレームワーク

戦略再構築の第一歩は、KGI(事業目標)とマーケ目標を完全に連動させることです。PVなどの独立指標ではなく、売上・利益に直結するゴールから逆算してKPIを設計します。

KGIから逆算するKPI設定のフレームワーク(3年計画)

指標 定義と目標設定のポイント 担当部門の連携
KGI(最終目標) 3年後の売上・利益・市場シェアなど。経営層と合意した数値 経営層・事業責任者
KPI(重要業績評価指標) 受注数・商談数・MQL目標件数など、KGI達成に必要な中間成果 営業・マーケ
KPA(重要活動指標) 記事本数、SEO順位、メール開封率広告CPAなど施策レベルの行動指標 マーケ

短期成果を求められがちな中堅企業こそ、3年視点の計画と段階的なリソース配分が重要です。この計画があることで、「今年は制作に集中し来期以降のROIを最大化する」といった戦略的な判断が可能になります。

営業連携で戦略を策定する具体的な手順

  1. 共同でペルソナ定義:営業が「受注しやすい顧客像」を共有し、マーケ側のペルソナを磨き込む
  2. カスタマージャーニーを紐付け:課題認識→情報収集→比較検討→商談の各段階で必要な情報を営業と洗い出す
  3. コンテンツの役割を明確化:各フェーズで「MQL創出」や「営業提案補強」などの事業貢献の役割を設定する

この設計が、施策迷走を防ぎ、事業に貢献する目標設定を可能にします。

ferretソリューション|BtoBマーケティング戦略設計サービスはこちら

戦略を実現する「コンテンツ企画・制作体制」の再構築ロードマップ

制作優先順位の決め方ロジック

優先度 コンテンツの目的とフェーズ 優先順位が高い理由
最優先 比較検討期のコンテンツ(導入事例、製品比較、料金ページ リードを商談へ引き上げる導線でありROIに直結
優先度高 課題解決期のコンテンツ(コアKW記事、ノウハウ系ホワイトペーパー 顕在課題層を効率よく集客しMQLを創出
優先度中 潜在課題期のコンテンツ(広範囲のSEO記事、業界動向レポート) 中長期で母集団拡大と信頼性構築に効く

テーマ選定は、ペルソナの「真の課題」と購買フェーズを軸に評価し、ROIの高いものから着手します。営業が「提案時に必要」と要望する事例や製品資料は最優先で整備すべきです。

企画・制作・改善の標準ワークフローとチェック項目

フェーズ 達成目標 標準化すべき要素(チェックリスト)
企画 戦略とペルソナに基づくテーマ選定・構成作成 キーワード選定基準の明確化、構成テンプレ、コンテンツブリーフ統一
制作 品質基準を満たす記事完成 文体・表記・画像ルール、一次情報確認、SEO/E-E-A-Tチェック
改善(PDCA 成果最大化 月次振り返り、分析KPI定義、リライトや導線変更の担当・期限設定

このワークフローをドキュメント化し、ナレッジベースとして共有すれば、担当者が変わっても品質と継続性を担保できます。

リソース・ノウハウ不足を補う外部パートナーの選び方と活用法

中堅企業にとって人員増強は簡単ではありません。戦略の実行とノウハウ蓄積のために、外部パートナーの活用は有効です。ただし「制作代行」と「伴走支援」は区別して選ぶ必要があります。

支援タイプ メリット デメリット
コンテンツ制作代行 コストが比較的低く、短期で記事本数を増やせる 戦略設計は自社で必要、事業貢献度が担保されない
伴走支援・人材常駐 戦略〜実行・PDCAまで一貫支援、ノウハウが蓄積される コストが高め、選定を誤ると成果が出ない

自社が不足しているのが「制作リソース」か「戦略・ノウハウ」かを見極め、戦略設計から実行体制まで一気通貫で支援できるパートナーを選ぶことが成果への近道です。

ferretソリューション|コンテンツ制作代行サービスはこちら

ferret SOL_コンテンツ制作代行 (2).png


ツールを活用し、商談・受注に繋げるナーチャリング戦略

MAやSFAを導入している企業は多い一方で、「入れたのにデータが活用できていない」という課題も一般的です。ツールを活かし、リードを商談・受注に繋げるための要諦を整理します。

MQL(高確度リード)の定義とデータによる行動分析

マーケ活動を事業貢献につなげる最大のポイントは、MQLの定義です。単に「資料請求した人」「問い合わせした人」では不十分で、営業と共通認識を持てる“質の基準”にする必要があります。

MQL定義を再構築する際の検討要素

  • 属性情報:役職(決裁者・影響者)、企業規模、業種など
  • 行動履歴(スコアリング):訪問頻度、特定コンテンツ閲覧回数、メール開封・クリック率
  • 非行動データ:競合IPからのアクセス、展示会名刺交換の有無 など

営業と綿密にすり合わせることで、部門間対立を解消し、商談に繋がるリード獲得体制を強化できます。

リストを有効活用するためのセグメント別コンテンツデリバリー戦略

保有リスト(展示会名簿、旧資料請求者など)は「宝の山」です。分類し、適切なタイミングで適切なコンテンツを届けることで効率的にMQLを生み出せます。

セグメント別ナーチャリングの基本戦略

セグメント(リスト状態) 配信コンテンツの例 目的と施策
未開封・休眠リスト 業界トレンドレポート、競合比較WPなど 再活性化し再来訪を促す
情報収集リスト 関連ノウハウ資料、導入事例メール 課題解決のヒントを提示し検討フェーズへ
比較検討リスト 価格情報、デモ動画、他社比較資料 商談化(MQL化)を促進し営業トスアップ

ステップメールやスコアリング自動化で配信を仕組み化すれば、少人数でも継続的な育成が可能です。

ferretソリューション|ホワイトペーパー制作代行サービスはこちら

ferret SOL_ホワイトペーパー制作代行.png

ferretソリューション|ホワイトペーパー戦略設計サービスはこちら

ferret SOL_ホワイトペーパー戦略設計.png


経営層を納得させる「ROI試算と稟議」を成功させる5つのステップ

BtoBマーケティング、とくにオウンドメディアは中長期投資です。継続予算を得るには、成果と投資対効果を経営層に示す必要があります。

マーケティング投資の費用対効果(ROI)を試算するロジック

説明で重要なのは「アクセスが増えたか」ではなく、「投資が将来どれだけの売上を生むか」です。オウンドメディアのROIは、短期CPAだけでなくLTVや商談化率・受注率を加味して考えます。

マーケティングROIの試算ロジック

ROI(%)= ((LTV × 施策貢献による新規顧客数) − 施策投資額) ÷ 施策投資額 × 100

特に重要なのは「施策貢献による新規顧客数」です。これはCV数ではなく、オウンドメディア経由で獲得し、受注まで到達した顧客数である必要があります。前述のMQL定義と営業連携が不可欠です。

さらに、オウンドメディアは資産として蓄積され、時間経過とともにROIが改善します。初年度だけでなく、2年目・3年目の改善ロードマップを示しましょう。

継続的な予算獲得に繋がる「経営層への報告」フォーマット

経営層への報告は「何をしたか」ではなく「事業にどう貢献したか」に焦点を当てるべきです。月次・四半期で以下の要素をサマリー化して提示します。

経営層向け報告サマリーの構成案

構成要素 報告すべき内容の例 経営層の着目点
エグゼクティブ・サマリー KGIと実績の差、差分を埋める次の一手 事業貢献と追加投資の妥当性
事業貢献度分析 受注貢献額、LTV、MQLの質(商談化率) チャネルとしての実力
リスクと機会 競合動向・規制・リソース不足と対策 リスク管理と競争優位性
次期アクションと予算要求 次の戦略・KPI、追加予算の理由 投資回収見込み

外部ベンダー選定で失敗しないための評価軸とチェックリスト

外部パートナー選定を誤ると費用対効果が出ません。重要なのは「自社の事業特性と体制」を理解し、戦略と実行を柔軟に支援できるかどうかです。安さやスピードだけでなく、E-E-A-Tを担保できるかを確認しましょう。

評価軸 チェックリスト
専門性・実績 BtoB特化の支援実績があるか(BtoC中心ではないか)
ノウハウの体系化 属人化を排除した独自フレームワークがあるか
実行体制の柔軟性 制作代行だけでなく人材常駐などに対応できるか
ツール活用力 Salesforce等のデータ連携・活用に強いか
提案内容の軸 KPI改善に直結する提案になっているか
営業連携への理解 営業活動の実態を理解しているか

〖まとめ〗戦略設計の再構築こそが、BtoBグロースへの最短ルート

本記事では、オウンドメディアの継続や成果に悩むBtoBマーケ担当者向けに、根本原因と解決のロードマップを解説しました。

結論として、「コンテンツ制作」や「リソース不足」といった目先の課題だけを解決しても根本は変わりません。真因は、事業KGIから逆算した戦略設計が不在であることです。

営業と連携し、誰に何をどう売るか、KPIは何かを再構築することで、施策の迷走を止め、限られたリソースを最大限に活かし、継続投資を引き出す最短ルートになります。

「自社の課題の真因を把握したい」「戦略設計の手順や見込める成果を相談したい」方は、ぜひ一度ご相談ください。

ferretソリューションのサービス資料ダウンロードはこちら

あわせて読みたい:【保存版】BtoBのリード獲得につながるコンテンツマーケティングの戦略設計から実行まで


ferretソリューション|BtoBマーケティング戦略設計サービスはこちら

ferret SOL_BtoBマーケ戦略設計.png

ferretソリューション|SEOコンサルティングサービスはこちら

ferret SOL_SEOコンサルティング.png