企業や団体が情報発信の手段として、テキストコンテンツを活用する動きが活発になっています。社員がブログを書くこともあれば、プロのライターや編集者がコンテンツづくりを担当することもあります。できあがったコンテンツをチェックする役割を、普段別の業務に従事している人たちが担っていることもしばしば。

できあがったコンテンツに対して、フィードバックしなければなりませんが、プロのライターや編集者以外がその役割を担う場面が増えてきています。

今回は、初心者の方でも安心して、文章をチェックし、ライターの方へフィードバックできる方法をご紹介します。
  

プロでなくてもフィードバックはできる

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ライターからあがってきた文章(原稿)をチェックして、そのフィードバックをするという行為は、一見、限られた方のみができる作業だと思われがちです。ただ、実際はポイントさえ押さえていれば、フィードバックはプロの方(実績十分な方)でなくても対応することができます。

最終的に文章を読むのは、読者です。その読者の目線に立って文章を読み、感想や気付いた点をフィードバックすることで書き手にとっては発見があります。書いた文章を客観的な視点で見てもらうことにも価値があります。書き手が気付いていない思い込みや情報の不足に第三者だからこそ気付けることもあります。

1. フィードバックする側の人間が、読者の立場に立って文章を読んでみる
2. その文章に対して、共感したところや読みにくかった点などをフィードバックする

  
上記2つの意識・行為が、書き手にとっては学びになります。

いち読者としてのフィードバックも書き手にとっては参考になりますが、何かしらの基準に沿ってフィードバックしなければならない場面もあります。仕事でテキストコンテンツのチェックが必要な場合は、まさにこれに該当します。

こうした場面で文章をチェックする際には、「校閲」と「編集」の2つのモードを使いわけることをオススメします。
  

「校閲」と「編集」の2つのモードを使いわける

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下記では、文章をチェックする上で必要不可欠である「校閲」と「編集」が、それぞれどのような役割があって、どういった点がポイントなのか、をご説明します。
  

誤りのない文章に近付ける

「校閲」という言葉は、最近ドラマ「校閲ガール」が放送されていたこともあり、耳にしたことがある方も多いはずです。校閲とは、「印刷物や原稿を読み、内容の誤りを正し、不足な点を補ったりすること(大辞林 第三版より引用)」を指します。

具体的には、文章の誤字・脱字を見付けたり、書かれた内容が合っているのかということも調べる作業です。読者に誤りのない記事を読んでもらう上で欠かせない作業です。書かれた文章をチェックする際には、校閲を行うこと。そうすることで、公の場で情報を発信していく上で、誤りのない文章に近付けていくことができます。

校閲する際のポイントは数多くありますが、いくつか抜き出して紹介します。例えば、以下のようなポイントを意識しながら、文章をチェックしてみてください。

● 校閲する際のポイント

・ 誤字、脱字がないか(同音異義語、ひらがなが続いている所などは注意)
・ 数字、データに誤りがないか
・ 固有名詞の表記が正しいかどうか
・ 表記ゆれがないか(送り仮名、同一の単語の表記の統一)
・ 文章の内容を読まない(記号的に一文字ずつ眺める)
・ 黙読するだけでなく、音読してみる

  
文章の誤りをチェックしていったら、次は文章の読みやすさをチェックしていきましょう。
  

読みやすい文章に近付ける

校閲が「誤りのない文章」に近付ける行為なのに対して、編集は「より良い文章」に近付ける行為と言えます。「良い文章」は、掲載する媒体や目的によって異なり、読みやすい文章になっているか、媒体に合っているか、目的を達成できているか、といったことが要素として挙げられます。

文章として読みやすいかどうかは、文章にフィードバックする上で欠かせません。文章の読みやすさをチェックする際は、下記のようなポイントを見ていくといいかと思います。

● 文章の読みやすさをチェックするポイント

・ 文章は長過ぎないか(目安として1文100字以内)
・ 読点が多過ぎないか(目安として1文3つ以内)
・ 主語(主部)と述語(述部)が明確か(「誰が(何が)、どうした」の構造をなるべくわかりやすく)
・ 難しい言葉が使われていないか(常用外の難読漢字や、わかりにくい表現はなるべく避ける)
・ 漢字ばかり、ひらがなばかり続いている部分はないか
・ 修飾語、形容詞を多用していないか
・ 接続詞を多用していないか(同じ段落で同じ種類の接続詞を使わない)
・ 指示語を多用していないか
・ 主観的すぎて、わかりにくい表現はないか
・ 論理的に飛躍している部分はないか(書き起こしを参照しながら、書くべきエピソードの抜けをチェック)
・ 同じ文末表現が連続していないか

  
こうした項目をチェックしていくと、文章が読みやすいものになっているかどうかを確認していくことができます。

媒体に合っているか、目的を達成できているかどうかは、事前に媒体のコンセプトや視点、記事の目的を整理しておき、それに合致した文章になっているかどうかをチェックしていきます。