ホームページに掲載する情報や営業の提案資料など、文章を修正する機会は数多くあるでしょう。ですが、数多くの修正を行っていくうちに、どこを修正したのかわからなくなってしまうことはありませんか?それだけでなく、すでに修正した過去の内容を復元したいと考えることもあるでしょう。

そんな時に役に立つのが、修正を行うごとにファイルを保存し、あとで保存した状態に復元できるようにする「バージョン管理」という考え方です。

今回は、テキストをバージョン管理するメリットとテキストでも利用しやすい4つのバージョン管理システムをご紹介します。
バージョン管理と聞くとシステムの開発だけが関わるものだと思われるかもしれません。
ですが、バージョン管理システムを使えば、修正点を後からでも参照することができ、復元を容易にできるので文章の作成においても役に立つでしょう。

バージョン管理システムとは?

パソコンを利用する際に予期せぬトラブルでデータ消失してしまっても元の状態に戻せるよう「バックアップ」をとっている方は多いでしょう。
バージョン管理システムとは、そういったバックアップを自動で管理するシステムを指します。

例えば、システム開発で新しく導入した機能がうまく作動しなかった場合、機能が入る以前の状態にまで戻して作り直す必要があるでしょう。
その際に機能が入る以前がどういった状態だったのかわからなければ、復元は困難です。

そのため、バージョン管理システムを利用し、プログラムを書き換える前の状態にいつでも復元できるようにしておくのです。

参考:
[バージョン管理システム|テキストエディタ MIFES 9-メガソフト] (http://www.megasoft.co.jp/mifes9/verkanri_1.html)
もうファイル管理で困らない! デザイナーのためのSubversion/TortoiseSVN入門 |Yahoo! JAPAN Tech Blog

テキストに対してバージョン管理をおこなう2つのメリット

バージョン管理と言うと、システム開発における手法のイメージが強いかもしれません。
では、テキストに対してバージョン管理をおこなうメリットには何かあるのでしょうか。

1.どのような変更を行ってきたかが辿れる

例えば、職務規定や手順書といった社内文書の場合、業務内容の変化によって文書の内容に改版を重ねることもあるでしょう。

その際に、新しく作った文書のどこが旧版と異なるのかわからなくなってしまったことはありませんか?
バージョンごとの内容が保存されていれば、過去のバージョンご比べて今のバージョンがどう異なっているかがわかります。

それだけでなく、変更履歴まで保存した場合、どういった修正を、どのタイミングで行ったかも明確に辿れるでしょう。社内文書では「なんでこんな内容になったのかわからない」といったトラブルも発生しがちです。変更履歴が辿れれば、そういったトラブルにも対応できるでしょう。

2.旧バージョンへの復元が容易にできる

営業資料やホームページに掲載した商品紹介に対して「以前の紹介文の方が反響がよかった」と指摘されることもあるでしょう。
ですが、そんな時に以前のバージョンが保存されていなかったら、容易に復元はできません。

旧バージョンのバックアップをとっていれば、こういった場合でも容易に復元できるでしょう。特に論文やガイドラインなど長文に渡る文書の場合、復元作業だけで大きな手間となってしまいます。バージョン管理を行うことで手間が省けるだけでなく、正確な復元が可能となるでしょう。