3.人はプロダクトを色のイメージで記憶する

プロダクトデザインの要諦は、カスタマーにそのよさを理解されやすいようにするだけでなく、カスタマーに認識されやすくすることにあります。

実際、アメリカのローランド・ホール氏が提唱した「AIDMAの法則」によれば、注意喚起をして、興味を持ってもらわなければ、そもそも購買行動には至らないという事実が示されています。
高価なものでも売れることもあれば、安いからと言って売れないのは、この事実が存在するからです。

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しかし、AIDMAの法則では注意喚起にばかり視点が移ってしまいがちですが、肝心なのはM=「記憶」の部分です。

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LOFTと言えば「黄色の看板」のように、イメージしやすい色がある / スクリーンショット:2017年10月

例えば、あるダイエット食品を知らない消費者に呼びかけ注意を引き知ってもらい(Attention)、その商品に興味を持てば関心の段階(Interest)へ進み、使ってみたいなと思えば欲求段階(Desire)に進みます。
ところが、通常はすぐに購買活動に至らない場合のほうが多いものです。

その時の欲求が強ければ強いほど記憶されていきますが(Memory)、あるとき買い物に行った時やインターネットでその商品を見つけた時になどにその記憶が甦るというトリガーがあってはじめて、その商品を購入するという行動(Action)に至るのです。


その記憶を焼き付けるのに効果的なのが、色彩です。
商品名や商品の形などを忘れていても、何色だったかは覚えやすいものです。

ブランドカラーはそのブランドを認識してもらうために重要な色なので、特に重要です。
あまり多くの色を使いすぎると、かえってブランドカラーを認識してもらいにくくなってしまうので、注意しましょう。

まとめ

単にユーザーが好きそうだからという理由で色使いを決めていくのではなく、これらの事実を考慮することで、さらに効果的なカラーパレットを作成することができるようになるでしょう。

色彩を操るのは一朝一夕ではうまくいきませんが、色彩の心理学的アプローチを利用してWebデザインに取り組んでみましょう。