デザイナーと一口にいっても、世の中には「優れたデザイナー」「単なるデザイナー」がいます。世界中からリスペクトを集める、代替の効かないかけがえのないデザイナーは、人のいないところ、見えないところで努力をしているものです。

デザイナーはデザイン力を鍛えるのはもちろんそうですが、デザイン力に掛け算をして鍛えておきたいスキルがあります。

今回は、デザイン力を鍛える前に強化しておきたい4つのスキルをご紹介します。

憧れのデザイナーは、デザイン力はもちろんですが、着眼点が違うはずです。そうした着眼点を生み出すためのスキルを確認してみましょう。
  

デザイン力を鍛える前に強化しておきたい4つのスキル

1. マーケティング

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画像引用元:BURST by shopify

デザイナーは単なる自己表現を行うための製作者ではなく、大抵の場合はクライアントワークです。当然ながら、デザイナーは出資者であるクライアントの要望をよく聞きながら、「売れる」デザインを施す必要があります。

そして、近年では、アドネットワーク広告やネイティブ広告、SNS広告などに力を入れる企業もますます増えています。配信によって得られた数値を分析しながら、PDCAサイクルを回していくことで、ユーザーの反応を見ながら効果を改善するという、マーケターとしての視点も、デザイナーにも求められるようになっています。

大きな代理店であれば、営業担当やマーケター、デザイナー、ディレクターやコピーライターといったように、大所帯で分業というのが当たり前かもしれません。しかし、リソース不足だったり、人員をこれ以上増やせない場合、少数で行わなければならない場合もあるでしょう。その時に、単純に考えると、デザイナーはどんな場合にも必要ですから、省くことはできません。

ところが、そのデザイナーが、Webマーケティングの知識や経験が豊富で、深い洞察力で分析を行いながら効果的なクリエイティブを作成できるとしたら、どうでしょうか?
場合によってはマーケターやディレクターなどを仮に不在だとしても、効果的にチームを回すことができるというわけです。

デザイナーがマーケティングプロセスを理解しておけば、クライアントワークで役立つだけではなく、少数精鋭のチームでも貢献することが可能です。単なるデザインスキルを磨くだけではなく、マーケティングのスキルを加えていくだけでも、デザイナーとしてのキャリアの裾野が広がっていくことでしょう。
  

2. プロジェクトマネジメント

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画像引用元:BURST by shopify

ここ数年で、デザイナーの仕事はどんどん複雑化・多様化・高度化しています。

もちろん、デザインという仕事は個人のスキルに大きく依拠していることは事実ですが、そうした属人的なスキルを振る舞うだけではなく、プロジェクトの主導権を握って仕事を進めていくことが大切であると考えている人も増えています。

デザイナーのカワマタさとしさんのMediumでも、「デザイナーはコードを書くよりも、プロジェクトマネジメントを学べ。」という趣旨が語られています。
ゴールを設定し、場をファシリテートすることこそ、デザイナーに今求められているスキルの1つだと言います。

観点を変えてみれば、デザイナーは「プロダクトのデザイン」に加えて、「プロジェクトのデザイン」も仕事として含まれている、ということです。

デザイナーは、0から1を作る存在でありながらも、仮説を立てて検証し、プロダクトのリリースに成功するために、全体を俯瞰する必要があるということです。フリーランスデザイナーの場合は1人でデザインを行うことも多いでしょうが、2名以上のチームでデザインを行うのであれば、プロジェクトマネジメントの観点は必ず必要になってくるでしょう。
  

3. 技術的なキャッチアップ

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画像引用元:BURST by shopify

テクノロジーに強いクリエイターテクノロジーに疎いクリエイターでは、当然前者のほうが多くのものを享受します。「テクノロジー」と一括りにしていますが、ここでは特に次の2点について確認をしてみましょう。

1つ目は、デザイナーと協業するチームメイトのスキルをキャッチアップすることです。

JavaScriptフレームワークや様々な最新ブラウザなど、たくさんの技術が日々生まれています。デザイナーがプログラミングをできるようになるべきかどうかは何年も前から議論が起こっていますが、プログラミングができるようにならないまでも、簡単な概要くらいはキャッチアップしておきたいものです。

2つ目は、デザインソフトウェアやデザイン用デバイスを使いこなすことです。

現在、デザインを取り巻く技術は多様化しており、廉価で高性能な環境を揃えることができるようになりました。中には、iPad ProとApple Pencilだけで仕事をするイラストレーターもたくさん生まれており、今後はいわゆる「PC」を使わずに仕事をする人はますます多くなってくるでしょう。

参考:
「iPad ProとApple Pencilで人生変わった」人気イラストレーターが実践する”未来の働き方”とは|マイナビニュース

一方で、「PC」分野では、Adobe Senseiのような、人工知能(AI)や機械学習(Machine Learning)を使った分野が進行しています。デザイナーのデザイン傾向を学習し、デザインに関する諸問題を解決するための技術は日々進歩しています。

しかし、そうした技術を使いこなせるデザイナーとそうでないデザイナーで、新たな「デザイン格差」が生まれる可能性も大いに出てくるでしょう。
  

4. イラストレーション

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画像引用元:BURST by shopify

最後に、多くのデザイナーが看過しているかもしれないスキルとして挙げられるのが、イラストレーションのスキルです。

デザイナーの中でも、例えばグラフィックデザイナーにとってはイラストレーションのスキルは必ずしも必要なスキルとは言えませんが、イラストレーションのスキルがあれば、ペンや紙だけで頭の中にあるアイデアを的確にクライアントに伝えることができます。

ひと昔であれば、イラストレーションの技術を学ぶのにはスクールを探すところから始めなければいけませんでしたが、今ではYouTubeなどの動画投稿サービスでイラストの描き方が無料で学習できます。
※日本の場合はいわゆる「マンガキャラクター」のイラストレーション指導動画が多いですが、学ぶことはたくさんあるでしょう

YouTubeの中でも、お絵描き講座パルミーのように、体系化されたイラスト学習動画が150本以上見放題のものもあります。

まずは紙とペンを用意して、見よう見まねで手を動かすことが、イラストレーション技術の上達のコツです。
  

まとめ

「単にデザインが上手い人」「単にデザインセンスが抜群な人」を抜け出すためには、デザイン+αのスキルを身に着けるのが近道です。

この「+α」は人によってそれぞれですが、この部分がユニークかつ「唯一無二」であればあるほど、デザイナーとして「ほかには代替できない」「かけがえのない」人財としてみなされる可能性が高くなります。

もちろん、「+α」を身に着けることはデザイナー以外の職種でも当てはまるでしょう。休みの日を有効に使いながら、自己研鑽でこうした分野のスキルを磨いてみてはいかがでしょうか。