「動的クリエイティブによるパーソナライズ化が可能」ネイティブ広告の未来

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ネイティブ広告は非常に多様化しています。従来のネイティブ広告テキストコンテンツが主体ですが、動的クリエイティブのネイティブ広告も登場しています。

広告が表示される環境や地域に応じて広告内容を切り替えることができます。例えば、晴れや雨など気候に応じてクリエイティブを動的に切り替えたり、南国や北国など地域に応じて切り替えることもできるようになります。共通の仕組みとして確率されることで、SSP/DSPに搭載されることで誰でも利用できるようになるでしょう。これを、DCO(Dynamic Creative Optimization)動的クリエイティブ最適化と言い、次のRTB3.0の仕様に盛り込まれています。つまり、プログラマティック取引において、読者にパーソナライズした広告が表示される時代が来ます。これは従来のリターゲティングとは一線を画すものです」(高広 氏)

環境や地域に広告を最適化できるため、既存の広告と比べてパーソナライズ度合いが向上します。また、単純なクリエイティブの切り替えだけではなく、画像や見出し単位での切り替えが行えるようになるため、ユーザーにとっての広告への好感度の向上が期待できるでしょう。

広告取引をスムーズに行うためにIABによって広告枠の標準化が行われましたが、媒体ごとに異なるネイティブ広告の標準化も行われています。リアルタイム広告取引の仕組みであるRTB2.xが整備され、Native 1.1という仕様が盛り込まれています。このNative1.1ではネイティブ広告の表示に必要なサムネイル画像や見出し、掲載するリンク、ブランド名などが標準仕様として決められとなり、従来のディスプレイ広告同様にネイティブ広告のプログラマティック取引が行えるようになったのです。そして次のRTB3.0ではこのDCOの仕組が盛り込まれて、ネット広告が購買プロセスの最終段階以外も担える面白い時代になってきていますね」(高広 氏)
  

まとめ

ネイティブ広告は媒体に自然な形式と機能で表示される広告です。既存の広告にとっての障壁だったユーザー体験の阻害を解決する手段として、大いに活用できるでしょう。広告主にとって質の高いユーザーを誘導できることから、媒体社、広告主ともにメリットがあります。

コンテンツとしての価値を持った広告として、ネイティブ広告に触れたユーザーは態度変容を期待できることから、ディスプレイ広告では収益化が難しい状況において活用できます。

また、テキスト主体のネイティブ広告だけではなく、動的クリエイティブのネイティブ広告が一般化することで広告のパーソナライズ度を向上させることができます。さらに、従来のディスプレイ広告のように自動入札によるネイティブ広告の販売が行えるプログラマティック取引が普及することで、ユーザーを阻害しない広告体験が期待できるでしょう。