忙しいビジネスマンにとって、いかに業務を効率よく進めていくかは重要な課題のひとつです。

1人で幅広い業務を任されている方や、フリーランスで自分1人で業務を行わなければならない方など、ツールを導入するだけで劇的に負担が減ったという経験はないでしょうか。

一方、便利そうだと思って導入してみたものの、実際に使ってみるとそれほど便利ではない、むしろ手間が増えてしまったという苦い経験も少なからずあるのでは。

今回は、業務効率化のためのツール選定のコツを紹介します。

非効率化を防ぐためのツール選定のコツ5つ

「ツールを導入しても作業に変化がなく、予算だけが消費されてしまった……」というようなことが起きないよう、以下のポイントを踏まえつつツールを選定して見ましょう。

1.いきなり課金(購入しない)

すべてではありませんが、多くのツールは「無料体験版」が提供されています。
ツールを導入する際は、なるべく「無料体験版」をしっかりとつかいこなしてから有料版の課金(購入)を検討しましょう。

これは、無料版を試さずに「便利そうだから」と購入してしまった結果、かえって非効率化させてしまうことを防ぐためです。

本当に欲しい機能が便利なのか、その機能は使いやすいか、など無料版で試してから導入した方がよいでしょう。

2.なぜツールを導入するのかを考える

ツールを導入すると、「使うこと」がメインになってしまうことがあります。しかし、ツールはあくまでも業務を効率化するための「手段」でしかありません。

「使うこと」をメインにしてしまうと、かえって非効率になってしまう恐れもあります。

例えば、パソコンで使用するプロジェクト管理ツールを導入したとします。これまでスマートフォンのメモツールでプロジェクト管理していた営業マンの場合、業務追加の度にパソコンを起動して入力するのは手間に感じることでしょう。

普段はスマートフォンをよく利用しているのであれば、スマートフォンアプリのプロジェクト管理ツールの方が使いやすいです。

「便利そう」「新鮮」などでツールを導入するのではなく、「業務を遂行する上でなぜこのツールがあるとよいのか」「このツールを導入するとどのくらい業務が効率化・改善できるのか」という視点を忘れないようにしましょう。

3.現状を把握する

最適なツールを選定するためには、現状把握が欠かせません。

・なぜ生産性を向上したいのか?
→少しでもリソースを節約して別業務にあてたい、自動化することでミスを防ぎたい、など
・現状の問題点はどこか
→手作業で数字入力をしている、適切できないツールを使っている、など
・現状で生産性向上ができているメンバーはいないのか
→いる場合は、なにのツールをどのように活用しているのかを共有する

少なくとも、上記3つの視点で現状把握をすれば、問題を解決して業務を効率化するために最適なツールを探しやすくなります。

4.類似ツールはなるべくまとめる

例えばチャットツールであれば、Facebookメッセンジャー/ChatWork/Slack/LINE、など、似たような機能のツールは多数存在しています。

チャットツールは相手によってツールが異なる可能性があるため、どれか1つに限定するのは難しいかもしれません。タスク管理ツールやガントチャート、スケジュール管理ツールなどの場合は、使用するツールを1つに絞る方がおすすめです。

ミスを防ぐためにも、また複数ツールに同じ内容の予定や業務内容を入力する手間を省くためにも、基本的には類似ツールを複数使用するのではなく、欲しい機能に対して1つのツールを使うようにしてください。

5.オンプレミス版/クラウド版のどちらを選ぶのか

すべてではありませんが、管理ツールなどの多くは自社に管理サーバを用意して自社運用する「オンプレミス版」と、インターネット上で運用する「クラウド版」の2つに分けられます。

オンプレミス版のメリットは、

  • カスタマイズに富んでいるため自社ならではの細かい機能を実装できる
  • 自社に管理サーバがあるため比較的高いセキュリティで情報を守れる

などが挙げられます。

クラウド版のメリットは、

  • 導入を決めたらすぐに利用開始できる
  • どこからでも情報にアクセスできる
  • 支社やリモートワーカーなどの情報資産も簡単に管理できる

などが挙げられます。

どちらを導入するかは、利用するメンバーの勤務状況や管理したい情報内容などによって異なります。実装されている機能だけで選ぶのではなく、情報資産を自社サーバで管理したいのかインターネット上で管理したいのか、という視点も持ちましょう。