売りたい価格で商品を売る松竹梅の法則
商品の値付けにおける大切な考え方
以下では、値付けにおいて注意すべきポイントを4つご紹介していますので、値付けの際に参考にしましょう。
1.商品には価格以上の価値を
松竹梅の価格設定についてご紹介しましたが、絶対にやってはいけないのが竹の商品を売りたいがために、価格以上に価値のない商品を「松」として用意することです。
最も高価な商品を購入してくれたお客様の信頼を裏切ることに繋がりますので、特に自信をもって提供できる商品がある場合に限り「松」以上の価格設定を行いましょう。
もちろん「梅」や「竹」の商品に関しても商品相応の価格を設定しましょう。
2.商品数を増やし過ぎない
セット売りなど様々な価格帯を用意して、選択肢の幅を適切に増やしてあげるのは効果的です。
しかし、むやみやたらに選択肢を増やしてショップに陳列するのはオススメしません。人間心理には*「選択回避の法則」*というものがあり、あまりにも多い選択肢を与えるとかえって人は購入を避けてしまう傾向になるのです。
24種類のジャムを売り場に並べた際、6種類のジャムを販売していた時ときよりも売上が減った実験はあまりにも有名です。
24種類のジャムが並べられていたときは買い物客の60%が試食したが、6種類のときには40%しか試食しなかった。しかし、驚くべきことに、選択肢の数は購入には逆効果となった。品揃えの多いブースでは買い物客の3%しか購入しなかったが、少ない選択肢しか与えられなかった買い物客は、30%近くが買ったのである。
引用元:PRESIDENT
3.値付けはお客様へのメッセージ
最高額である松をいくらに設定するかで、その店の格、ひいてはターゲットとなるお客様象ががわかります。
そして松と梅、つまり高い商品と安い商品をいくら離すか、さらには中間の値段である竹を、松に近づけるのか、梅に近づけるのかによっても、売上げの組み立て方、つまり狙いが変わってきます。
梅と松の差を広げすぎると結局どのような人をターゲットにしているのかがわからないお店になりますので気をつけましょう。
4.一度決めた値段の値上げは至難の技
ネットショップに限らず、あらゆる事業において、商品の値上げはお客様が離れていく原因となります。
最初から値下げをして販売数を増やすのは簡単ですが、利益率を改善するための値上げは至難の業です。
最初の値付けは将来に渡って儲けを決定付ける重要な要素となりますので、ぜひ松竹梅の法則も意識していきながら利益をだしていける値付けを考えましょう。
まとめ
以上、値付けにおける松竹梅の法則をはじめとした値付けにおけるポイントをご紹介しました。
前述した通り、値付けというのはその後のネットショップの儲けを決める重要な要素であり、かつお客様へのメッセージとなります。
20代前後の女性をターゲットにしたピアスのショップにも関わらず、平均単価が5,000円であればお客様は高すぎると感じるでしょうし、30代後半の都内に住む独身女性をターゲットにしているショップであれば適切な価格だと感じてもらえるでしょう。
商品の原価や利益率はもちろん、最初のターゲット設定から逆算した値付けを行うことがネットショップの成功には不可欠です。
まずは、充分に利益を出せる「竹」となる価格設定にて商品を提供し、それが受け入れられるのであればその後、状況をみて「梅」「松」となる商品を用意するのをオススメします。
ここがポイント
・最も売れるのは松竹梅における竹の価格帯の商品。
・竹を売りたいあまり、むやみやたらに「松」として用意してはいけない。
・まずはお客様に受け入れられる適切な価格を把握する必要がある。
- 単価
- 商品1つ、あるサービス1回あたり、それらの最低単位での商品やサービスの値段のことを単価といいます。「このカフェではコーヒー一杯の単価を350円に設定しています」などと使います。現在、一般的には消費税を含めた税込み単価を表示しているお店も少なくありません。
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