2019年6月10日、米Salesforceは、ビッグデータ分析をはじめとするBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)を扱う米Tableau Softwareを買収することを発表しました。Tableau(タブロー)とは、簡単にデータ分析を行い、それをビジュアライズするBIツールのこと。アメリカではマーケターにメジャーなツールとして利用されているそうです。

そこで、日本でもこれからますます需要が高まると思われるTableauについて、導入支援を行っている株式会社プリンシプルのCOO 中村研太氏にTableauはどういうものなのか、導入するメリットなどを伺いました。

プロフィール

株式会社プリンシプル COO 中村研太氏
京都大学理学部卒業。人材業界の企業にてマーケターとして勤務後、2013年より株式会社プリンシプルに参画。SEO/PPCなどのマーケティング施策のパフォーマンス改善にて実績多数。マーケティングデータを軸としたデジタルトランスフォーメーションプロジェクトや、BI導入プロジェクトなども手掛ける。

簡単に言うとすごいExcel!? BIツールTableauとは?

ferret:Tableauとは一体どのようなツールなのでしょうか? 基本的なことを教えてください。

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中村氏:Tableau(タブロー)とは、Google AnalyticsやGoogle Search Console、Salesforceなどのあらゆるデータと連携させ、そのデータを分かりやすくビジュアル化するBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)です。

Tableauを簡単に説明すると、すごいExcelと考えていただければ分かりやすいと思います。

マーケターの方ってレポートなどをつくる際に、データをGoogle AnalyticsやGoogle Search ConsoleからCSVやスプレッドシートにダウンロードしてまとめますよね。ただ、Excelやスプレッドシートだと、データの量が膨大になってくるとダウンロードするのに結構な時間がかかってしまう。

TableauはGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleと連携し、複雑なデータを読み取って可視化し自動的に更新します。今までマーケターの方がレポート作成する時間を効率化できるというメリットがあるんです。

Tableauはもともとアメリカのスタンフォード大学で産学協同プロジェクトから生まれました。アメリカでは、さまざまなBIツールがある中でTableauが一番市場を席巻しています。

株式会社プリンシプルでは2014年から導入し、Tableauの導入支援やリセールなどを開始しました。アメリカのWebマーケターの方とコミュニケーションをする中で、Tableauを使用しているマーケターが増えていると教えていただいたんです。たくさんのデータをもとに解析や定点観測を行うWebマーケティングにおいて、今後重要なツールになると感じたのが導入のきっかけです。

数字の深堀り、分析など。Tableauでできること

ferret:実際にTableauでできることとはどういうことなのでしょうか?

中村氏:当社では、Salesforceのダッシュボードについても、Tableau のダッシュボードで管理しています。まずは数字の深堀りができるというのが、すごくいい点です。例えば、■月■日に売上の進捗が95%から100%に変化した場合、その理由を深掘りできるんですよ。A社からの受注が前日に決まったんだなということが分かります。

また、受注見込みが90%の案件がどれだけあるかなどについても、データを絞って閲覧することが可能です。

Salesforceのダッシュボードも、色々な表現ができますが、どうしてもシステムの成約上表現しきれない切り口があったりしますが、Tableau を用いることで経営として捉えたい内容にフォーカスして可視化ができています。

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あとは、Salesforceと連動しているTeamSpiritという勤怠管理システムのデータを活用し、そこにSalesforceの売上データを掛け合わせると「AさんはB社の案件に対してこれだけ工数を使っているな」という原価率計算のようなことも可能です。

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また、Salesforceのダッシュボードだと扱えるデータがSaleforce由来のデータのみとなりますが、Tableauを活用することで、1つのデータにとらわれないさまざまなデータの情報を1つのダッシュボードにすることが可能です。

例えば弊社では、Google Analyticsと連携させたブログ記事の深掘りダッシュボードなども併せて見ています。例えば、記事でもソーシャルでバズるものもあれば検索順位が高いものもある。累計すると、どのチャネルから流入して伸びているかということもTableauで可視化できるんです。そうすると、オーガニックが伸びているとSEOの順位が上がったのかなとか、ソーシャルが伸びていると、この記事バズったなとかGoogle Analyticsを見て分析するよりしやすいです。

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Tableauはマーケターの業務効率化に一役買う

ferret:Tableauについてなんとなく理解ができました。導入するにあたって、複雑ではないのでしょうか?

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中村氏:Excelが得意な人にとっては違和感なく使えるものだと思います。ただ、Excelも使う人によってはレベルが違いますよね。ある人は表計算までしかできないけど、ある人はマクロまで使えてマスターしているなど。Tableauも同じことが言えて、極めようとするととても奥が深いものなんですよ。

ただExcelと圧倒的に違うのは、Excelだとレポート作成の作業がその都度必要になってきますが、Tableauは一度、データを連携すると自動で更新してくれる。グラフの扱い方なども、ピボットテーブルの作成の仕方に似ていますから、ある程度、Excelの肌感覚を身につけている人なら扱いやすいと思います。マーケターの方はデータの収集・分析に長けていますから、違和感なく使えると思いますよ。

ferret:Tableauを利用する人は、今後ますます日本でも広がっていくでしょうか?

中村氏:広がっていくと思いますね。実際どれくらいの企業がTableauを導入しているかは把握してないのですが、検索キーワードボリュームが増えています。

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(画像引用:Google Trends)

今までご説明してきたことをまとめると、Tableauはあらゆるデータを吸い上げて一元管理ができること、そしてデータが見やすいこと、莫大なデータも扱えるという3つの点で優れていると思います。マーケターにとっては、業務効率化にも一役買うツールです。

Tableau:https://www.tableau.com/ja-jp
株式会社プリンシプル:https://www.principle-c.com/